シャネル(CHANEL)の
買取価格・相場

本名　ガブリエル・シャネル(Gabrielle Chanel)フランスに生まれる。父は行商人。
母が他界し、シャネルは孤児院や修道院で育ちます。

装いは知恵であり、美は武器。そして謙虚さはエレガンス。

シャネルのファッションは、モノトーンが中心でした。シックで着心地の良さ、シンプル＆エレガンスを追求し
「出かける前に、何かひとつ外したら、あなたの美しさは完璧になる」とシャネルは言いました。

本物の贅沢を知ってこそ生まれる、奥ゆかしさ、控え目であること、
「エレガンス」とはシンプルであることに至ります。そして、謙虚さであるものだと。

シャネルの作品には豪華な素材を、あえて裏側にデザインしていることなど、たくさんの仕掛けと機能性があります。
これこそがこの金言に謳われた彼女のエスプリでしょう。

ココ・シャネルの誕生
歌手を志してキャバレーで歌い手となります。ミドルネームを「ココ」と呼ばれて親しまれたシャネル。
キャバレーで歌っていた「Ko Ko Ri Ko（コケコッコウ）」と、
「Qui qu’a vu Coco dans le Trocadero（トロカデロでココを見たのはだれ）」という歌の題名にちなんでつけられました。
これがココ・シャネルの由来です。

マルゼルブ大通り160番地に帽子のアトリエを開業。これがガブリエル・シャネル(ココ・シャネル)の始まりとなります。
その頃、装飾が多い帽子が中心の中、シャネルのシンプルなデザインは多くの注目を集めました。
また、シャネルはその美貌と女性としてのカリスマ性、強い生き方など自分自身がブランドの広告塔となっていきます。

カンボン通21番地に帽子専門店「シャネル・モード」を開店

ドーヴィルに二号店を開店

ビアリッツにクチュールハウス「メゾン・ド・クチュール」を開店

オートクチュールのコレクションを発表
アメリカのハーパース・バザー誌にジャージー素材のドレスが掲載され話題となりました。

ドレスが動きやすいためには、こういう小細工は中に入れるべきよ。

「服は体の動きに沿ってこそ、良い服なのだ」と言います。
シャネルは着やすさ、動きやすさを徹底して追求しました。素材や型崩れしないことも欠かせないと。
アトリエは真剣勝負。シャネルにとって服づくりは「命」でした。美しさの表現には。

彼女が言う「小細工」はシャネル・スーツのジャケットの裾部分の内側に入れ込まれたチェーン。おもり代わりでした。
体を動かしても、上着が上下に型崩れせず、いつでもすっきりとした見栄えを保てるというわけです。
また、喪服でしかなかった黒をファッションの色として取り入れたのもシャネル。
「きらきらした衣装を作るのは簡単でも、リトルブラックドレスを作るのは難しい」と語っています。

本店をカンボン通り31番地にオープン
シャネルにとって初めての香水、オードゥ・パルファム「NO.5｣が登場します。

人に気に入られるような、自分だけの香水をつける必要があるわ。

香水のことを「ささやかな、贅沢品」と、シャネルは呼びます。
この世にふたつもないものを生み出そうとする彼女はまさしく発明家。
「NO.5｣の由来は諸説あります。コレクションの開催日にちなんだという説もあれば、
いくつものテストボトルの中から選んだものが5番であったなど。
また、ラッキーナンバーとして彼女のお気に入りだったとも言われています。

その後亡くなる前年に出された「NO.19」は、87歳の8月19日の誕生日を祝したもの。

シャネルは香りというものは、装いの「仕上げの一枚」と説きました。
また服や下着より肌身につけるのが香水だから男性から香水を贈られることは、
かなり親密な関係を感じさせるでしょう。女優マリリンモンローがベッドの中で
「身につけていた」のはシャネルの5番だけだったというのも、今なお廃れず語り継がれています。

ビジュー・ファンテジー
ガラス製の真珠などを自由に使った「模造宝石」を、シャネルはそう呼びました。

エメラルド。彼はその石ころでわたしを買うつもりだったの。
だからわたしは彼の目の前でそれを踵で踏みつぶしたの。

その頃、高価な宝石を富の象徴として身につける女性が多く、その姿を醜く思ったシャネルはイミテーションジュエリーを打ち出します。
精巧に作られたシャネルの「宝石」は本物よりも美しいとシャネルは自信満々でした。
シャネルは贈られた宝石をアトリエに持ち帰っては、バラバラにし研究する。
そして、新たなデザインに作り直していたことは伝説的に語り継がれています。

パルファン・シャネル設立　メイクアップ製品を発表
現在に至っては香水に限らず口紅「ルージュ・ココ」「ルージュ・アリュール」など化粧品でも有名なシャネル。
当時のシャネルは｢メイクに光を」と語るほど化粧品の開発に熱心でした。

どこへ出かけるときでも、おしゃれをしたり、化粧をしたりするのを忘れないようにね。
最良の人に、いつどこで逢うかわからないから。

亡くなる日まで、化粧を怠らずスーツに身を包み、香水もつけた装いで人前に出ていたシャネル。
カンボン通りにあるシャネルの店の横は、彼女の香水の残り香がただよっていたというエレガントなエピソードも残されているほどです。

カンボン通りの店を閉める。第2次世界大戦が始まる動きをいち早くとらえ店を閉じました。
その後15年間、シャネルはフランスのファッション界で沈黙を守ります。

71歳でオートクチュールに復活。

なぜまた始めたの？　－　だって、退屈で死にそうだったのよ。

女優マレーネ・デートリッヒからの問いに対してシャネルはこう答えました。
シャネルの復帰はその頃のニュールックが女性解放とはかけ離れたものであることに
反する形でのカムバックとの説もありますが定かではありません。

パンタロン・ルック
シャネルはスーツを中心に、シンプルで着易い服を提案します。
男性用の下着に使われていたジャージー素材や紳士ものであるツイード素材を女性もののスーツに仕立て、女性のパンツスタイルなどを提案。

わたしは活動的な女のために服を作ってきた。
彼女たちには、着心地のいい服が必要なのよ。
袖をまくりあげることができなくちゃだめね。

エレガンスは、清潔で簡潔なものから醸し出されるもの。
女性本来の生き生きとした若々しさ、品位を感じさせ活力に溢れたファッションをシャネルは目指しました。
シャネルは、自分がエレガントさを身につけたいと願い、服作りの原点としました。
男に負けるものか！という女の腕まくりこそが、上品な色気が滲む、コケティッシュな姿だといいます。

シャネル　他界。1月10日　ホテル・リッツにて死去。シャネルの死後、ブランドはやや低迷します。
そのブランドを救ったのがカールラガーフェルドです。
彼は1983年からシャネルのオートクチュールを、1984年にはプレタポルテを担当しまし、その数年でシャネルの売上は大きく伸びました。
こうしてシャネルは現在のトレンドセッターとしての地位を確立しました。
洋服のデザイン以外にも、バッグ・時計・香水・コスメ・サングラスなどが次々に人気商品になります。
コレクションで発表するスタイルは他ブランドにも大きな影響を与え、シャネルなしでは現在のファッションはあり得ないでしょう。