カットグレードとは?
ダイヤモンドのフェイスアップの外観やデザイン、
フィニッシュ(クラフトマンシップ)を基にダイヤモンドの全体的なカットの品質を
評価したもので4Cの中で唯一人為的手段が許されているもの。
ダイヤモンドのフェイスアップの外観やデザイン、フィニッシュ(クラフトマンシップ)を基にダイヤモンドの全体的なカットの品質を評価したもので4Cの中で唯一人為的手段が許されているもの。
4Cの中の『カット』は、実は4Cには最初はないグレードでした。理由は唯一人の手が加わったもので、ファセットパターンやカットスタイルは無限にあると考えたからです。
ダイヤモンドの『カット』と、グレーディングの『カット』との違い
ダイヤモンドの『カット』と、
グレーディングの『カット』との違い
一般的な名称であるダイヤモンドの『カット』とは、実は単純にカットスタイルとファセットパターンの事を指します。
それと対を為す、カットグレーディングでいう『カット』とは、全体的のカット品質の名称です。
グレーディング出来るダイヤモンドは、スタンダードなラウンドブリリアントカット(Round Brilliant Cut)で、尚且つD~Zカラーに収まるダイヤモンドカラーのみです。(3グレード)
それ以外のカラー(レターグレードが付随したブラウン、グレー、イエロー以外のFancy color)や、ラウンドブリリアントカット以外のカッティングスタイルのカット評価は、フィニッシュ(クラフトマンシップ)と呼ばれる評価範囲で、ポリッシュとシンメトリーのみを評価します。(2グレード)
5段階のカットグレーディング
5段階の
カットグレーディング
4Cの中で、唯一人の手が関わる『カット(カットの等級)』は、
下記にある様にExcellent / Very Good / Good / Fair / Poorの、
相対的な5段階評価で表します。
4Cの中で、唯一人の手が関わる『カット(カットの等級)』は、下記にある様にExcellent / Very Good / Good / Fair / Poorの、相対的な5段階評価で表します。
『ラウンドブリリアントカット』とは、いくつものファセット(平面や稜線)を造りだし、全体的に均整のとれた美しいフォルム(輪郭)を追求する永い過程の中で現在の形に収まったものです。
そこには、懸命かつ貪欲に美を追求する試行錯誤の歴史がありました。
ダイヤモンドのみ、他の宝石と違う所が『品質評価基準がある』という事なのですが、その中でも最も複雑な『カットグレーディング』の評価指標は、鑑別機関も常に模索しているだけあり、私たち鑑別査定専門業でも理解に苦しむところではあります。
鑑定書と異なる表記がある場合
鑑定書と異なる表記が
ある場合
2006年以前の様々なカット評価
当サイトでもご紹介している鑑定書が、
『自分の持っている鑑定書と違う』
その場合は2006年以前の鑑定書かもしれません。
Excellent~Poorの5段階評価は、2006年4月1日にGIAによって定められたカット評価基準で、現在日本のAGL(宝石鑑別団体協議会)加盟鑑別機関により採用されていますが、それ以前は日本では独自評価基準を設けていました。
当時のAGL加盟団体では元々『Excellent』自体がなく、GoodとFairの間に『Medium』を設けていた時代があり、GIAジャパンラボがあったAGTジェムラボラトリーでは呼び名自体が英語で無く和名、『カットの総合評価』では無く『クラス評価』たるものが存在していました。
中央宝石研究所(他AGL加盟団体含む) 旧カットの総合評価 (1990年8月末まで) | |
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カット評価 | 現行基準への割り当て |
Very Good | 現行基準の Excellent ~ Very Good 前後 |
Good | 現行基準の Very Good ~ Good 前後 |
Medium | 現行基準の Good ~ Fair 前後 |
Fair | 現行基準の Fair 前後 |
Poor | 現行基準の Poor 前後 |
※『所長 並木正男』と記載がある時代 |
中央宝石研究所(他AGL加盟団体含む) 旧カットの総合評価 (1990年9月1日~) | |
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カット評価 | 現行基準への割り当て |
Excellent | 現行基準の Excellent に酷似 |
Very Good | 現行基準の Excellent ~ Very Good 前後 |
Good | 現行基準の Very Good ~ Good 前後 |
Medium | 現行基準の Good ~ Fair 前後 |
Fair | 現行基準の Fair 前後 |
Poor | 現行基準の Poor 前後 |
※Excellent評価スタート |
中央宝石研究所(他AGL加盟団体含む) 旧カットの総合評価 (1994年6月1日~) | |
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カット評価 | 現行基準への割り当て |
Excellent | 現行基準の Excellent に酷似 |
Very Good | 現行基準の Excellent ~ Very Good 前後 |
Good | 現行基準の Very Good ~ Good 前後 |
Fair | 現行基準の Fair 前後 |
Poor | 現行基準の Poor 前後 |
※Medium評価廃止 |
GIA Class別ガイドライン | |
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クラス評価 | 1~4の数字で表します。 |
1 | 現行基準の Excellent 前後 |
2 | 現行基準の Very Good 前後 |
3 | 現行基準の Good 前後 |
4 | それ以下 |
※しかしながら表示義務はなく任意の為、見る事は少ない表記方法です。 |
AGT 評価名 | |
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和名評価 | 現行基準への割り当て |
優秀 | 現行基準の Excellent と同義 |
優良 | 現行基準の Very Good と同義 |
良好 | 現行基準の Good と同義 |
可 | 現行基準の Fair と同義 |
不可 | 現行基準の Poor と同義 |
このレポートは1990年で、当時はAGT独自の和名評価を使用していますが、 | 2006年4月のGIA基準直前までGIAクラス評価を使用しています。 |
このレポートは1990年で、当時はAGT独自の和名評価を使用していますが、 | 2006年4月のGIA基準直前までGIAクラス評価を使用しています。 |
変更タイミング
GIAでは2005年11月にGIAカット評価フレームワークを刷新すると発表。2006年1月にはClass評価を止め、現在のの5段階評価に変更しました。AGLは1990年にExcellent評価をスタートし、1994年6月にはMedium評価を廃止。2006年4月にGIAグレーディングシステムに準拠しています。AGTジェムラボラトリーもそれと同時に日本語表記を止め、現在AGL加盟団体の統一性が図れました。
※但し評価スタート(若しくは廃止)が上記年月日であっても、変更タイミングでの表記のタイムラグがどの程度猶予があったかは定かではありません。
カットの品質要因とフレームワーク
カットの品質要因と
フレームワーク
カットグレーディングは7つの要因で構成されます。
またそれらはDカラーからZカラーまで、カットデザインは
『ラウンド・ブリリアント・カット』のみとなり、それ以外は該当しません。
カットグレーディングは7つの要因で構成されます。またそれらはDカラーからZカラーまで、カットデザインは『ラウンド・ブリリアント・カット』のみとなり、それ以外は該当しません。
【1】フェイスアップでの外観 (Face Up Appearance)
【1】フェイスアップでの外観(Face Up Appearance)
一番難しいと言われている箇所です。
僅かなダイヤモンドの動きで見せる白色光やモザイクパターン、
輝きや所謂『きらめき』を観察し、3つの箇所で判断します。
一番難しいと言われている箇所です。僅かなダイヤモンドの動きで見せる白色光やモザイクパターン、輝きや所謂『きらめき』を観察し、3つの箇所で判断します。
ブライトネス(Brightness) | |
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光が内部と外部に複雑に反射した全ての光の効果の事。最上級の反射を『全反射』と呼びます。深さや角度により、しっかりと反射せず光が外に逃げてしまうと、黒く暗いダイヤになってしまいます。 | |
ブライトネス増加 ← → ブライトネス減少 |
シンチレーション(パターン)(Scintillation) | |
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キラメキ(見る場所や光源が変わる事で点滅すること)とパターン(内部と外部の反射により生ずる明部と暗部のコントラストや配置)の事。ブライトネス同様の事ですが、特に深さが無い潰れたダイヤだとココが乱れ、所謂フィッシュアイダイヤの様に魅力的でないパターンとなります。 | |
整ったパターン ← → 乱れてるパターン |
ファイア(Fire) | |
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色の輝きの度合いの事。青や赤色を含むモザイクで且つ七色のギラギラ度の強弱を表します。 | |
ファイア増加 ← → ファイア減少 |
【2】デザイン(Design)
【2】デザイン(Design)
直径に対しての一般的な重量と、
ガードルの厚みに対する評価の耐久性は、
ダイヤモンドのデザインに関係します。
直径に対しての一般的な重量と、ガードルの厚みに対する評価の耐久性は、ダイヤモンドのデザインに関係します。
重量比率(Weight Ratio) | |
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ガードルの直径平均寸法に対するダイヤモンドの重さの比率の事。直径に対しての平均重量より重いとデザインが不格好に見える要因となります。 | |
ガードル直径が同じでも、ガードルが厚い事により右のダイヤの方が重量が重いのです。またそうする事によりデザインに影響が出てきます。 |
耐久性(Durability) | |
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宝石として製品にセットする際に十分な耐久性が有るか無いかを評価します。主に薄いガードルや、ガードルにあるチップが過大だと評価は低くなります。 | |
左側は、ガードルが薄過ぎるナイフエッジガードルで、非常に薄くてダメージを受け易い形となります。右側には非常に脆く欠け易いい事が伺える状態が見て取れます。 |
【3】クラフトマンシップとフィニッシュ
(Craftsmanship & Finish)
【3】クラフトマンシップとフィニッシュ(Craftsmanship & Finish)
原石から磨き上げられ研磨されたダイヤモンドの職人の
加工工程と(クラフトマンシップ)仕上げ(フィニッシュ)を、
研磨状態と対称性(ポリッシュとシンメトリー)で表します。
原石から磨き上げられ研磨されたダイヤモンドの職人の加工工程と(クラフトマンシップ)仕上げ(フィニッシュ)を、研磨状態と対称性(ポリッシュとシンメトリー)で表します。
ポリッシュ(Polish) | ||
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ファセットの表面の状態や全体的な品質を決める研磨の事。最終的な納品時までの職人の技術及び『配慮』が決めるグレードと言えます。 | ||
Excellent ← → Poor | ||
10倍拡大下で見つけるのが困難なものから、容易に発見でき且つ光沢等に影響のあるものが見て取れます。 |
シンメトリー(Symmetry) | |
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シェイプの整合性及びファセットの対照的な配列及び均等な配置の正確さの事。ラウンドカットの場合には全てのファセットの8セクション全てが揃う必要が有ります。そうでないと歪で不格好なダイヤとなり、フェイスアップの外観に大きな欠陥を生む要因となります。 | |
右は10倍拡大下で見つけるのが困難、若しくは容易に外観の均等性に疑いを持てるダイヤと見て取れます。 |
10倍拡大下で、配慮されるもの(パビリオン側にあり、フェイスアップでは影響の無いもの等)を除き、上記1~3の合計7つ全てを最上級で満たしたものに初めて『Excellent』と言った冠が提供されるのです。一つでもVery good以下のものがあると、その他がExcellentでもカットグレードは『Very good』となります。
カッティングの種類
次にダイヤのカットデザインをご説明
ダイヤのカットデザインをご説明
前出の通りダイヤモンドの見た目は、輪郭=フォルムを決める【シェイプ】と、ファセットパターンである【カッティングスタイル】の2種類の複合系が合わさり呼称されたもので表します。
紀元前よりダイヤが採掘され、15世紀末よりカット技術が躍進的に向上したため、アンティークからモダンなユニークなデザインが無数にあります。
前出の通りダイヤモンドの見た目は、輪郭=フォルムを決める【シェイプ】と、ファセットパターンである【カッティングスタイル】の2種類の複合系が合わさり呼称されたもので表します。紀元前よりダイヤが採掘され、15世紀末よりカット技術が躍進的に向上したため、アンティークからモダンなユニークなデザインが無数にあります。
【1】シェイプ
フェイスアップから見たアウトラインの形
【1】シェイプ
フェイスアップから見たアウトラインの形
シェイプとは輪郭です。見なれた円形やハート以外にも、マーキース(楕円で先の尖ったもの)やペア(洋梨)、トライアンギュラー(三角)など様々です。
ラウンドシェイプ以外のファンシーカットは広く普遍的ではないですが、そこに逆に魅力が有り、流通量に反比例し未だに需要が有るシェイプです。しかしながら取引額はラウンドの40~60%ダウンとなります。
例)ラウンド、オーバル、マーキース、ペア、ハートなど
ノベルティシェイプ | |
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判り易い図形以外の、動物や植物などのシンボルやモチーフを象ったものをノベルティシェイプと呼びます。写真の様に『馬』とハッキリ判る時は『ホースシェイプ』、蝶々を『バタフライ』、魚やヨット、ラケットや星など、モチーフが何を模したものなのかハッキリ判る場合には名称を冠付けて記述されます。 | |
ホースシェイプ(Horse_shape) | クロスシェイプ (cross_shape) |
イーグルシェイプ (eagle_shape) |
フィッシュシェイプ (fish_shape) |
キク科コウオウソウ属のメキシコ原産の一年草を見立てたダイヤモンドシェイプ。 | キク科の『ダリア』という花(和名:天竺牡丹)に見立てたカッティングスタイル。 |
マリゴールドカット (marigold_cut) |
ダリアカット (dahlia_cut) |
スクエアとレクタンギュラーの定義
厳密にはスクエアシェイプ=正方形は
隣接する2辺の長さが1:1となり、
それ以外をレクタンギュラー=長方形と呼びます。
厳密にはスクエアシェイプ=正方形は隣接する2辺の長さが1:1となり、それ以外をレクタンギュラー=長方形と呼びます。
しかし、人の手が入るカットではそこまで厳格には求めず、1に対し1.05までがスクエアとして冠する事が可能です。理由として、数ミリのダイヤモンドに対してその比率までは殆どが正方形に見る事が出来るからです。
スクエアとレクタンギュラーの早見表 | ||
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隣接する2辺の比率 | 1:1.06以上 | 1:1.05以下 |
様相 | ||
名称 | レクタンギュラー | スクエア |
スクエア定義の計算例 | ||
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あるダイヤモンドの1辺(長辺)が7.25mmで、隣接する1辺(短辺)が以下だった場合にシェイプがどちらになるかをご紹介します。なおプリンセスカットは、レクタンギュラーになると、通常ですと『プリンセス』とは呼ばれません。 | ||
1辺(短辺) | 6.87mm | 6.88mm |
2辺の比率 | 7.25÷6.87=1.055312 | 7.25÷6.88=1.053779 |
四捨五入 | 1.06:1 | 1.05:1 |
シェイプ | レクタンギュラー | スクエア |
【2】カッティングスタイル
ファセットの配置の事
【2】カッティングスタイル
ファセットの配置の事
カッティングスタイルとは、
複雑なファセットスタイルに一定の規則性を
持たせた事を指します。
カッティングスタイルとは、複雑なファセットスタイルに一定の規則性を持たせた事を指します。
スタンダードなブリリアントカットの他に、ステップカットとミックスカットが一般的な様々な宝石のシェイプに適用されます。※スタンダードなスタイルに、極端なファセットの増減があった場合、『モディファイド』と付きます。
ブリリアントカット | |
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最もスタンダードでオーソドックスなカットです。主にベゼルファセットと呼ばれる凧型と、その他三角形のファセットで構成されており、モダンなラウンドブリリアントカット以外にも、様々なシェイプがあります。 | |
ラウンド・ブリリアント (Round-Brilliant) |
ペア・ブリリアント (Pear-Brilliant) |
オーバル・ブリリアント (Oval-Brilliant) |
クッション・ブリリアント (Cushion-Brilliant) |
ハート・ブリリアント (Heart-Brilliant-Cut) |
マーキース・ブリリアント (Marquise-Brilliant-Cut) |
ペア・モディファイド・ブリリアント (Pear-Modified-Brilliant) |
オーバル・モディファイド・ブリリアント (Oval-Modifed-Brilliant) |
クッション・モディファイド・ブリリアント (Cushion-Modified-Brilliant) |
カットコーナー・レクタンギュラー・ モディファイド・ブリリアント (Cut-Cornered-Rectangutar-Modified-Brilliant) |
スクエア・モディファイド・ブリリアント (Square-Modified-Brilliant) |
カットコーナー・トライアンギュラー・ モディファイド・ブリリアント (Cut-Cornered-Triangular-Modified-Brilliant) |
ステップカット | |
---|---|
通常ガードルに平行に配列された3~4のファセットで構成されます。まるで階段の様にテーブルから外へ向かいファセットが切られる為に『ステップ』と呼ばれています。 | |
オクタゴナル・ステップカット (Octagonal-Step-Cut) |
モディファイド・トライアンギュラー・ ステップカット (Modified-triangular-Step-Cut) |
ミックスカット | |
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クラウンとパビリオン問わず、ブリリアントカットとステップカットの混合の事を言います。別名バリオン・カットとも呼ばれます。 | |
ラウンド・ミックスカット (Round-Mixed-Cut) |
カットコーナー・レクタンギュラー・ ミックスカット (Cut-Cornered-Rectangular-Mixed-Cut) |
ポートレートカット | |
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ポートレート=写真立ての様に、平坦で大きなテーブルがクラウンとパビリオンの真ん中に鎮座します。キューレットはありません。その為ステップやベゼルが額縁のような外観に見える事からこう呼ばれています。 | |
レクタンギュラー・ポートレートカット (Rectangular-Portrait-Cut) |
オーバル・ポートレートカット (Oval-Portrait-Cut) |
ローズカット | |
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規則性の持つ先端が比較的尖ったクラウンと、平坦なパビリオンを持つ(稀に微小なファセットも併せ持つ)アンティークスタイルです。現代のような照明機器が整っていない16~17世紀の時代、仄かな淡い光でも輝くように設計されたと考えられています。 | |
ラウンド・ローズカット (Round-Rose-Cut) |
オーバル・ローズカット (Oval-Rose-Cut) |
ダブルローズカット | |
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ローズカットのパビリオンが合わさって出来た様なカットです。ガードルが通常あるものと、無くなった場合にはビーズカットにも分類されます。 | |
ハート・ダブルローズカット (Heart-Double-Rose-Cut) |
ペア・ダブルローズカット (Pear-Double-Rose-Cut) |
【3】イレギュラースタイル
特別なケース
【3】イレギュラースタイル
特別なケース
基本的なシェイプやカッティングスタイルが酷似しているが、異なる様相を持ったものに対して使用してます。モディファイドスタイルで、特に際立ったものに冠されます。
オールド・マイン・ブリリアント | |
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17世紀のベネチアで生まれたラウンドブリリアントのルーツスタイル。それは58のファセットがあるクッションブリリアントのアンティークスタイルです。モダンなクッションブリリアントとの違いは、ローワーハーフが短い事と小さなテーブルと大きなキューレットです。 ※後ほど別トピックにて詳しくご説明します。 |
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オールド・マイン・ブリリアント (Old-Mine-Brilliant) |
クッション・ブリリアント (Cushion-Brilliant) |
アンティーク・ラウンドブリリアント | |
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ベネチアで生まれたオールドマインを円形にする事により、初めて得られたフェイスアップの外観(ファイア・シンチエーション・ブライトネス)を持つ、現在のラウンドブリリアントカットの原型です。 | |
オールド・ヨーロピアン・ブリリアント (Old-European-Brilliant) |
サーキュラー・ブリリアント (Circular-Brilliant) |
ラウンドブリリアントカットの原型。キューレットが大きく、ローワーハーフが60%以下。またテーブルサイズが小さく取られています。 | 現代のモダンなラウンドブリリアントの直前の形。ヨーロピアンスタイルからテーブルを円形状に広く取ったスタイル。因みに『ローワーハーフ』とはこの当時50%程がスタンダードだった事からそう呼ばれており、それが現代でも引き継がれています。※今は実際には70~85%がEXの範疇となります。 |
基準 | |
下記から3つ以上が適合 1.テーブル53%以下 2.クラウンアングル40℃以下 3.ローワーハーフ60%以下 4.キューレットSlightly Large以上 |
下記3つ全てが適合 1.スター50%以下 2.ローワーハーフ60%以下 3.キューレットMedium以上 |
エメラルドカット | |
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その名の通り、エメラルドに好んで使用されるスタイルで、四隅を切られて、クラウンとパビリオンに3つ~のステップを切られカットコーナーレクタンギュラーステップカットの通称名です。後述のアッシャーカットがルーツと考えられています。 | |
エメラルドカット (Emerald-Cut) |
スクエアエメラルドカット (Square-Emerald-Cut) |
バゲットとテーパード | |
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双方メレダイヤの際にのみ呼称されます。バゲットは長方形で小さなレクタンギュラー・ステップカット、相対する1辺が短辺で台形を模した場合にはテーバード・バゲットと呼ばれます。 | |
バゲット (Baguette) |
テーパード・バケット (Tapered-Baguette) |
ブリオレットとビーズ | |
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ローズカットが合わさり円錐状若しくは細長い円筒の様なものをブリオレット、球状でファセットを持つ物をファセッテッド・ビーズと呼びます。どれも断面が円形で、且つガードルを持ちません。その中で、中心に孔を持ち且つ大きなファセットがクラウンとパビリオンにあるものをロンデルと呼びます。 | |
ブリオレット(円錐) (cone-Briolette) |
ブリオレット(円筒) (cylinder-Briolrtte) |
ファセッテッド・ビーズ (Faceted-Bead) |
ロンデル (Rondelle) |
【4】フォールスネーム
ブランドや業界名称
【4】フォールスネーム
ブランドや業界名称
ファンシーカットが台頭する事は、背景には宝飾業界の目論見や商標化する事によるブランディングなど、カット技術の向上と比例しています。そういったブランドカットは特許期間(通常20年)終了後に一般的な通称名になるものも数多くあります。
ラディアントカット (Radiant-Cut) |
1977年に特許取得した、ウィーン生まれでNYで活躍していたカッターであるヘンリー・グロス・バードによって考案された、カットコーナースクエア・モディファイド若しくはレクタンギュラー・モディファイドブリリアントです。パビリオン側の高密度なファセットが煌びやかな印象を持たせ、特にファンシーカラーに好んで使われます。現在でもハリーウィンストンやティファニーが良く使用しています。 |
アッシャーカット (Asscher-Cut) |
かのカリナンダイヤをカットしたロイヤルアッシャー社が1902年に発表し程なく特許取得をした、58面のファセットを持つカットコーナースクエア若しくはレクタンギュラーステップカットです。これが後のモダンエメラルドカットに繋がっていくルーツスタイルです。尚2000年に同社はクラウン25面・パビリオン41面・ガードル8面の計74面のリニューアルした『ロイヤルアッシャーカット』を発表しています。 |
プリンセスカット (Princess-Cut) |
ラディアントカットがカットコーナーなら、コチラはアンカットコーナー。1970年代後半にマーケットに出て来た比較的新しいカットで、スクエア若しくはレクタンギュラー・モディファイドブリリアントカットです。古くから原石からのカットでのロスを如何に少なくするかを考えた上で、このスタイルは原石の効率性、ネーミングの良さ等で20世紀後半に最も成功したカットと言えるでしょう。1.5ctの原石から通常ラウンドブリリアントであれば約半分の0.7ctでしか出来ないのに対し、プリンセスカットは1.0ctで収まり、且つ強い輝きを持ちます。 ※プリンセスカットの定義は別途記述しております。 |
クァドリリオンカット (Quadrillion-Cut) |
1979年に開発されたスクエアモディファイドブリリアントで、Ambar Diamondsの登録商標です。後のプリンセスカットになるルーツスタイルですが現在でもクァドリリオンカットの方が優れているとオフィシャルサイトでは言っているようです。プリンセスカットとの違いは総数が49のパビリオンファセットです。 |
トリリオンカットとトリリアントカット (Trillion-&-TrilliantCut) |
アッシャーカットで知られるアッシャーダイヤモンドカンパニー(後のロイヤルアッシャー)の、ジョセフ・アブラハム兄弟発案の、元はトライアンギュラー・ブリリアントとモディファイド・トライアンギュラーブリリアントカットの登録商標です。現在ではトライアンギュラー=三角形ダイヤモンドの様々なバリエーションで使われています。 |
トラピーズカット (Trapeze-Cut) |
この登録商標は、多くのカッティングスタイルの台形ダイヤモンドを指し、多くはエメラルドカットやラディアント、アッシャーなどの角ダイヤのサイドストーンで用いられる事が多いです。『Trapeze』という用語は恐らくはサーカスの空中ブランコから引用されたのではないかと言われています。 |
ジニアカット (zinnia_cut) |
ジニア・カット(花の名前)はクラウン部に25のファセットと、パビリオン部に48のファセットを持ちます。その形状のため、従来のブリリアントカットよりも大きな重量を保持します。 |
バリオンカット (barion_cut) |
研磨されたガードル(側面部)をもつ8角形、もしくは四角形のデザインを特徴としています。総ファセット数は、キューレットを除いてクラウン部に25、パビリオン部に29、そしてガードル部に8の計62です。上部のテーブルファセットに浮かび上がる十字模様が特徴です。 |
ファイアローズカット (firerose_cut) |
形は六角形で、上面のカットが六芒星のようになっていて、裏からは細かな花が中心にあるように見えるカットになっております。この両方のカットが組み合わさり、上面から見ると花がパッと咲いたように見えます。 |
その他 |
海外にはそれはそれは多種多様なカッティングスタイルがまだまだ存在します。 Ariella/Astree/Barion/Baroness/Bead/Bevel/Boat Shaped Rose/Brazilian/Bullet/Butterfly/Cherry Blossom/Chiffre/Context/Cross Rose/Crown of Light/Double cut Brilliant/Dragon/Dycgess/Dutch/Empress/Fan Shape/Flame/Genesistar/Grace/Infinity 88/Jubilant Crown/Korloff/Leo/Lisbon/Lucky Leaf/Portuguese/Profile/Queen/Rhomboid/Spiral/Tycoon/Tulip/Xtreme/Youngman
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【5】宝石による適したカッティング
【5】宝石による適したカッティング
今回多くのカッティングスタイルを紹介しましたが、しかしながら全ての宝石に全部のカッティングが適当ではありません。例えば1930年代に考えられたステップ・カットはブリリアントと違い、ガードルと平行に配列された長い、狭いファセットで構成されているため、天然宝石の色をより鮮やかに反映させます。
よって無色透明で、光の反射でキラメキを多く出したいダイヤモンドにはあまり適しておらず、トルマリンやエメラルドといった元々が色彩の強い宝石の屈折率を最大限生かすカッティングとなっています。
そう言った比較的古いステップやミックスやローズ、珍しいポートレート(額縁)などがファンシーカットとしてのカッティングスタイルではありますが、やはり現代の一番のスタンダードはブリリアントスタイルとなります。
ダイヤモンド発見の歴史
ダイヤモンド発見の歴史
カットの方法が知られていなかった古代では、ダイヤモンドは天然の鉱石としては珍しい正八面体の結晶の形と希少性から、魔術から身を守る呪術的な力を持つ石として珍重されていました。
人類初のダイヤモンドの採掘はインドで、紀元前500年頃ドラビダ族が河原で拾ったのが始めと言われています。
年代別の世界でのダイヤモンド発見年表 | |||
---|---|---|---|
年代 | 紀元前500年頃 | 1720年代 | 1850年代 |
国 | インド |
ブラジル |
アフリカ |
その後ローマに伝わるとお守りとして人々の心をとらえ、15世紀には「不屈の力」の象徴として結婚指輪に用いられました。
オーストリア皇室ハプスブルグ家の皇子マキシミリアン大公が、ドイツ皇室ブルゴーニュ公国のマリー・ド・ブルゴーニュ妃にダイヤモンドリングを贈ったのが初めてという話は有名です。
この頃までは八面体の結晶体のままで、輝きは表面の反射だけであり、当時の肖像画を見るとダイヤモンドが黒く描かれているのがわかります。それだけ輝く石とは思われていなかったのです。
5世紀から14世紀の間は、原石をカッティングするのは稀でした。理由はカットすることにより、石の魔力が破壊されると考えられていたためです。ダイヤモンドは『ダイヤモンドでしか磨きない』というのと、ダイヤモンドの異方性(柔らかい方向と硬い方向)に気付くのはもう少し先の事になり、輝きを引き出すためのファセット(切子)を作るカッティングが本格的に研究され始めたのは、14世紀のヨーロッパだと言われています。
ラウンドブリリアントカットの誕生
現在、ダイヤモンドのカッティングで一番ポピュラーなのが、
モダンシェイプなカッティングスタイルの
『ラウンド・ブリリアント・カット』です。
現在、ダイヤモンドのカッティングで一番ポピュラーなのが、モダンシェイプなカッティングスタイルの『ラウンド・ブリリアント・カット』です。
テーブル | ×1 | |
ベゼル | ×8 | |
スター | ×8 | |
アッパーハーフ | ×16 | |
ローワーハーフ | ×16 | |
パビリオンメイン | ×8 | |
キューレット | ×1若しくは0 | |
合計で58面(57)が条件の カッティングスタイルとなります。 ※エクセレントカットは57面が多いです。 |
テーブル | ×1 | |
ベゼル | ×8 | |
スター | ×8 | |
アッパーハーフ | ×16 | |
パビリオンメイン | ×8 | |
ローワーハーフ | ×16 | |
キューレット | ×1若しくは0 | |
合計で58面(57)が条件の カッティングスタイルとなります。 ※エクセレントカットは57面が多いです。 |
次にこのラウンドブリリアントカットに
到達するまでの道筋を簡単にご説明致します。
次にこのラウンドブリリアントカットに到達するまでの道筋を簡単にご説明致します。
【1】ダイヤモンドのアンティークスタイル確立まで
【1】ダイヤモンドのアンティークスタイル確立まで
古くは14世紀のドイツ・ノイエンブルクのカッター(研磨職人)が、「ダイヤモンドの粉末をオリーブオイルで溶き、ペースト状にした研磨剤を薄い板や皮革などに付けて原石を擦り付ければ磨ける」事に気が付いたのが始まりと言われております。当時は、今のようなファセットカットではなく、単純に表面をダイヤモンドの粉で削るポイントカット(下記写真)が最初だったようです。
その後15世紀末にはカットの理論が進歩し、多くのファセットを作り出す事による光の反射と屈折による美しい輝きが生まれました。
その理論とはダイヤモンドの結晶に、より硬い方向と、より柔らかい方向があるという事=異方性の発見です。永い研磨の経験を通じてどこが一番柔らかいかを探し出したのです。
1:テーブルカット |
---|
まずはソーヤブルの原石の北半球若しくは南半球の片側、ダイヤモンドの1番柔らかい箇所を真っ直ぐカットするだけの、平面的なテーブルカットが生まれました。ダイヤモンドが固いといわれるのは、複数種の炭素原子が規則正しくビッシリと並んでいる事によります。 その代表的な結晶面は八面体面・斜方十二面体面・六面体面の3つで、八面体面が最も硬く六面体面が最も柔らかい事から、それらの『異方性』を職人たちは経験から体得し、柔らかいところから硬いところへ効率よく研磨し始め、最初は一面だったのが、徐々にファセットを増やすことに成功していきます。 |
2:ロゼンジカット |
---|
次に、原石を上から下までふんだんに使用したロゼンジ(ローゼンツ)カットが登場します。これは原石の2番目に柔らかい箇所を研磨し出来上がります。 ※現代でも人気のあるファンシーカットでもあります。 |
3:ローズカット |
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この様にファセットを幾重にも切りだせるような技術が向上し、16世紀には上部のみにファセットを持ち、下は平らなローズ・カットがインドで生まれます。 こうしてローズ・カットは改良されながら伝統的ダイヤモンド・ジュエリーの基礎を作り、アンティークの装身具には必ずといっていいほど使われているカットになりました。 |
当時のダイヤモンドはインドが世界唯一の原産国の為、輸出先であった17世紀の欧州フランスで宮廷時代になると、薔薇のつぼみのようなこのカットは、ヨーロッパ社交界で人気を博しました。
それまで定番だったテーブル・カットに比べて面が多いことから、燭台の明かりが灯る宮中の夜会でも輝きが映えて見えたからです。
当初は6面程だったクラウン側は、時を経るごとに次第に中心から放射状へと研磨面が対照的に刻まれるようになり、徐々に12、24、36とファセットを増やしていき、この後のラウンドブリリアントカット誕生の基盤となって行きます。
4:オールドシングル ~ マザランカット |
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ローズ・カットを基にブリリアントカットは更に進化します。テーブルカットの稜線を研磨して、クラウンにテーブルとプラス8面、パビリオンにキューレットと8面を付けたオールドシングルカットが生まれるのです。次にオールドシングルカットのファセットを更に研磨し、クラウンとファセットを16×16面にしたスタイルが登場。17世紀フランスの宰相であったマザラン名がついて、マザランカット(若しくはダブルカット)と呼ばれていました。ここまでを現代のモダンブリリアントに対して『アンティーク』と呼びます。 |
【2】現代のトラディッショナルスタイル確立まで。
【2】現代のトラディッショナルスタイル確立まで。
ここから現代のトラディッショナル・モダンスタイルまでスピードがグッと上がりだします。先ほどのローズカットからの進化形と言えますが、ラウンドブリリアントカットの基は、17世紀のベネチアで生まれた『オールドマイン』です。
1:オールドマイン・ブリリアントカット |
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58面のファセットを持つ初めてのカットスタイルですが、しかしこれはテーブル・カットの発展形のようなものであり、真上から見ると四角い形をしていて今日の美しいラウンド・ブリリアント・カットとは異なります。今で言うモダンクッションブリリアントのアンティークスタイルです。 このベネチアの宝石職人のベルッツィと言う職人が生んだ革新的なファセット数が基軸となり、ラウンドフォルムの『オールドヨーロピアン(ペルッツィカット)』が生まれます。 |
2:オールドヨーロピアン・ブリリアントカット |
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フォルムが円になる事で、初めて『ブライトネス(Brightness)』『シンチレーション(Scintillation)』『ファイア(Fire)』を出す事に成功します。 その後テーブルをより大きくしたマイナーチェンジで『サーキュラーブリリアント』に繋がっていきます。 |
3:サーキュラー・ブリリアントカット |
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当時の社交界で一世を風靡したローズカットは「アンティーク」と呼ばれ、ヨーロピアンも「オールド」が付き、モダンで革新的なラウンドブリリアントカットに移行して行ったのを背景として、次のラウンドブリリアントカットは『トランジショナルカット(Transitional cut)』と呼ばれ最先端の技術と位置付けられました。 |
【3】ラウンドブリリアントカットの夜明け
【3】ラウンドブリリアントカットの夜明け
そして19世紀に入り電気の発明による
本格的な研磨器具の実用化から、
再びダイヤモンドのカッティングスタイルに明かりが灯り出します。
そして19世紀に入り電気の発明による本格的な研磨器具の実用化から、再びダイヤモンドのカッティングスタイルに明かりが灯り出します。
1:パビリオンが42.5~44.5%へ |
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パビリオンが更に浅くなり現在の適正な数値である42.5~44.5%に収まり出します。 |
2:ローワーハーフも70~85%へ |
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またローワーハーフファセットも現在の様にキューレット方向へ伸び出します。 そして1919年、ベルギーの数学者であり宝石職人である、ベルギー屈指のカッター一族トルコフスキー家の4代目のマルセル・トルコフスキー(Marcel Tolkowsky)が、数学者として画期的な発想を取り入れた、現在のアイディアル・ラウンドブリリアントカット(Ideal Brilliant Cut)を生み出しました。それは光沢・輝き・閃光の最高の調和を作り出すために、精密な角度とプロポーション(カットの寸法割合)を規定したものです。 |
3:そして現代のモダンブリリアントの完成 |
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当時のトルコフスキー家に出入りしていたラザールキャプラン(Lazare Kaplan,後のラザールダイヤモンド創業者)の提案したアイデアルプロポーションと、その後それを基にGIAが定義付けた現在のエクセレントカットでは、多少の見解の相違はあるもののトルコフスキーの理論に基づいています。 |
4:現代の最高のプロポーション値を確認しよう |
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※GIA Cutting Tableに基づいたExcellentの範囲 これが今日のラウンドブリリアントカットとなりました。 |
ハートアンドキューピットとは
冒頭でもお話しした通り『カット評価』のみが
唯一人為的手段が許される評価基準です。
冒頭でもお話しした通り『カット評価』のみが唯一人為的手段が許される評価基準です。
最高のプロポーションは3850万通りのGIAファセットウェアのデータベースにて判別されますが、一般的にも私たち業者でさえも判り難いものです。そしてクラフトマンシップであるポリッシュとシンメトリーが丁寧な仕事の上で両立され初めて最高の輝きが得られます。
その中で視認出来る唯一のものがシンメトリー=対称性で、一般消費者にも判り易い見た目と呼称で『ハートアンドキューピット』が生まれました。
それは、パビリオン側から見ると8つのハート、クラウン側からは8つのキューピットを特殊視認環境でのみ見えるものです。※現在は安価なハートアンドキューピットスコープでも視認可能です。
『ハートアンドキューピット』の誤謬
『ハートアンドキューピット』の誤謬
ここで皆さんが良く勘違いされる事があるので、シッカリとした事実をお伝えします。
ここで皆さんが良く勘違いされる事があるので、シッカリとした事実をお伝えします。
『ハート&キューピットが見えるダイヤモンドは、
全てがエクセレントではない』
『ハートアンドキューピットといった呼称は日本だけ』
というのをご存じでしょうか。
『ハート&キューピットが見えるダイヤモンドは、全てがエクセレントではない』という前出の通り、ハートアンドキューピットはシンメトリーさえ優れていれば出現可能なものですので、カットの総合評価はVery Goodでもハートアンドキューピットは出現します。
『ハートアンドキューピットといった呼称は日本だけ』
『ハートアンドキューピットといった呼称は日本だけ』
世界的認知度としては低いこの呼称方法は、実は中央宝石研究所の登録商標であり、ダイヤモンドのカット評価をブランド化した成功例です。
しかしながら世界的にはこの様な呼称方法はありません。元を辿ればGIAにカット評価が無い時代に、日本では独自のカット評価基準を設けそれがGIAのカット評価の基準にもなったと言われています。
AGL基準 | 1994年6月1日 ~ 2006年3月31日 |
GIA基準 | 2006年4月1日 ~ 現在 |
外国では重量=カラットに重きを置いたのに対し、日本人は如何にカットが美しく…に重きを置いていました。そういった意味で早くから『ハードアンドキューピット』という呼び名が出来たのは、至極当然かもしれません。
『ハート』
『キューピット』
可愛らしい名前が付く理由は、パビリオン側に見える『ハート』に似たパターンと、クラウン側の弓矢のような『キューピット』パターンからそう呼ばれます。 ※中央宝石研究所以外は『ハート&アロー』と呼ぶ場合もあります。
ハートとキューピットの陰影の仕組み
ハートとキューピットの陰影の仕組み
ハート(Heart) |
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赤と緑のパビリオンメインファセットから入射した光がテーブル面に反射し、真逆のメインファセットに隣接しているローワーハーフファセットに写り、その2つを以てハート型に見えます。 何故ハートに…? 矢羽のような形をハートに例えますが、この形はパビリオンの角度が適切で、且つローワー・ハーフ(ガードル)・ファセットの先端が、ガードルから70~75%ほどの距離に位置していないと、ハート形には見えないとされています。 ※GIA基準では70~85% シンメトリー評価の高いダイヤは、8個の同大同形のハートが観察されます。 どうやって確認する…? このハートマークは専用の器具を使わないと観察できません。 この様な見た目のスコープが1,000円前後で販売されていますが、その殆どはエンゲージリング等に付属で付いてくるアクリル樹脂製で中空の円筒状器具となります。 中身は至って簡単。 上部に約2.5倍の凸レンズ、筒の下部分40%は赤色(青色)の反射シート(ブラックライトに貼られているフィルムの様なもの)が裏ばりされ、上部分60%は拡散光を採光するため、曇りガラス状になっています。 筒の長さはスコープにより様々ですが、内径、反射シート幅レンズの倍率等は、反射パターンが赤色中に銀白色に際立って見えるよう比率は同様の用です。 |
キューピット(Cupid)・アローマーク(Arrow mark) |
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テーブルとクラウンから入射した光がパビリオンで2回反射し、1回目2回目双方反対側のパビリオンメインファセットに映し出されたものが矢印(キューピット)に見えます。 中心から放射状に伸びるパビリオン・メイン・ファセットの反射像8個をアローにたとえ、8本の矢が同形で等間隔に並んでいれば、優れたフィニッシュ(シンメトリー)の石であると判断でます。 アローの形は、クラウンやパビリオン角度の変化の影響を受けますが、エクセレント評価の石は、概ね上記のような矢の形に見えます。 この反射像パターンは、フェイスアップで10倍ルーペにて観察できるので(色分けはされない)、グレーダーはシンメトリー評価を行うときの観察ポイントにします。 |
ハートアンドキューピットは最高ではない |
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『ハート&キューピットが見えるダイヤモンドは、全てがエクセレントではない』という前出の通り、ハートアンドキューピットはシンメトリーさえ優れていれば出現可能なものですので、カットの総合評価はVery Goodでもハートアンドキューピットは出現します。 業界の一部には、ハートとアローが見える石をスーパー・エクセレントと名づけて、通常のカットの総合評価が最上級のエクセレントの石と差別化を図る向きがありますが適切ではありません。 確かに唯一人の手が入る『カット評価』に、一般消費者でも分かり易く視認性のみで評価できる『ハートアンドキューピット・ハートアンドアロー』と呼称したのは一定の評価はあると思います。 ダイヤモンドを知れば知るほど、実はハードアンドキューピットは暗い石というのが分かります。 クラウンとパビリオンのファセットの先端が一致している、同種のファセットの形や大きさが整っているなど、シンメトリー上の評価が特に高いということであり、輝き(きらめき)やパターンが優れているわけではないのです。 |
進化し続けるカッティング
ダイヤモンドのカット法は、今なお研究され続けています。
ダイヤモンドのカット法は、
今なお研究され続けています。
技術の進化と共にさまざまなカットが誕生
ファンシー・シェイプと呼ばれるラウンド(円形)以外の形のもの、ペアシェイプやハートシェイプ、オーバルやマーキースといった個性的なシェイプが数多く考案されます。更に研磨機械の発達により、様々なカッティングスタイルの利点を取り入れたミックス・カットや前出のノベルティシェイプ等の動物などのシンボル型、輝き以外の要素も楽しめるさまざまなカットが誕生しています。
磨く事で光を放つ、魔力を秘めたような美しさを持つ石。
磨く事で光を放つ、
魔力を秘めたような美しさを持つ石。
ダイヤモンドと出会えた奇跡
そんなダイヤモンドと出会えたことは、人類にとって大切な奇跡のひとつだったに違いありません。しかしその光を与えたのは、永い年月をかけて技術向上の歴史を歩んだダイヤモンドに携わった全ての人々の力なのです。研磨技術が発展した現在でも、カッティングの角度が少しでも狂えば全反射が起こらず、輝きは激減してしまいます。
先人たちの叡智と努力の結晶
前出の『ロイヤルアッシャーカット』も、58面から74面に増やす事をコンピューターで捻出したものの、最終的にはそこから2年もの歳月をかけて職人の手により微調整が行われました。その昔、技術や機械、電気等も今ほど供給がなかった時代、ダイヤモンドにまばゆい輝きを放たせるのに、どれほどの苦労を要したことでしょう。カッティングの歴史を知ると、いま手元にあるダイヤモンドが、何か特別な魔法をかけられた得難く神々しいものに見えてきます。美しくカットされたダイヤモンドは、まさに先人たちの叡智と努力の結晶なのです。
ダイヤモンドと出会えた奇跡
そんなダイヤモンドと出会えたことは、人類にとって大切な奇跡のひとつだったに違いありません。しかしその光を与えたのは、永い年月をかけて技術向上の歴史を歩んだダイヤモンドに携わった全ての人々の力なのです。研磨技術が発展した現在でも、カッティングの角度が少しでも狂えば全反射が起こらず、輝きは激減してしまいます。
先人たちの叡智と努力の結晶
前出の『ロイヤルアッシャーカット』も、58面から74面に増やす事をコンピューターで捻出したものの、最終的にはそこから2年もの歳月をかけて職人の手により微調整が行われました。その昔、技術や機械、電気等も今ほど供給がなかった時代、ダイヤモンドにまばゆい輝きを放たせるのに、どれほどの苦労を要したことでしょう。カッティングの歴史を知ると、いま手元にあるダイヤモンドが、何か特別な魔法をかけられた得難く神々しいものに見えてきます。美しくカットされたダイヤモンドは、まさに先人たちの叡智と努力の結晶なのです。
今回の『4C/カットグレード』を以て『ダイヤモンドの4C評価』ツアーでの、コンテンツ紹介を終わります。リファスタでのダイヤモンド買取サービスを通じ、ダイヤモンドのみに存在する普遍的な品質評価『4C評価/ヨンシー/Four Cs』の正しい知識を提供する事によって、売却時のお客様がご納得頂けるのみならず、これからご購入をお考えのお客様へさえも、このコンテンツが有益な情報になって頂く事を願ってやみません。
ご質問、お問合せなどお気軽にお声掛けください。
査定管理 兼 代表:杉 兼太朗
ダイヤモンドのカットグレードに関するよくある質問
カラットと、キャラットの違い(Caratとkaratの違い)
カラット(Carat)は宝石の重量を表す単位であり、1カラットは200ミリグラム(0.2グラム)に相当します。一方、カラット(karat)は金の純度を示す単位で、24カラットは純金を意味します。18÷24=0.75=75%となり、パーミル(‰)表記であれば750。従ってItalyなど欧州では18金を「750」とするのです。
カラット(karat)の意味と使用
キャラット(karat)は、金の純度を表す単位です。金製品の純度を24分率で表し、24キャラットは純金(100%金)を意味します。例えば、18キャラットの金は、24分の18が金で、残りの6は他の金属であることを示しています。
この単位は、金製品の価値を判断する際に使用され、金の純度が高いほど価値が高いとされますが、純度が高すぎると柔らかくなりすぎるため、通常は他の金属と合金を形成して使用されます。
なぜ日本では18金を「K18」とするのでしょうか?
諸説有りますが、それは日本が姓を前に、名を後ろにしている為と言われています。欧米欧州ではLast name=苗字を後ろ、First Nameを前に持ってきます。その名残で世界ではアトケーが主流にもかかわらず、カラットを意味するKを前にし「K18」としていると考えます。
従ってアトケーとは、実はグローバルには正しい表記となります。但し日本ではKを後にした模倣品が古く昭和初期から1900年代後半まで存在したため、買取店内での都市伝説で「アトケーは偽物」といった誤謬がまかり通るようになったと言われています。(リファスタ独自見解)
1カラットは何センチ?
答えは約6.5mmなので、約0.7cmとなります。
カラットとサイズの関係
1カラットのダイヤモンドが約6.5mmの直径を持つというのは、一般的なラウンドブリリアントカットのダイヤモンドにおいての平均的なサイズです。しかし、カラットは重量の単位であり、ダイヤモンドの形状やカットによって同じカラット数でも見た目のサイズは変わります。
例えば、マーキースカットやペアシェイプなどの長い形状のカットを施されたダイヤモンドは、同じカラット数でもラウンドブリリアントカットよりも大きく見えることがあります。
カットの影響
ダイヤモンドのカットは、その輝きとサイズに大きく影響します。良いカットはダイヤモンドの内部での光の反射を最大化し、それがダイヤモンドの輝きとして現れます。このため、カットが優れているほど、ダイヤモンドはより大きく、また輝いて見えることがあります。
サイズの視覚的な違い
同じ重量のダイヤモンドでも、カットの深さによってトップの面積が異なるため、サイズが異なって見えることがあります。深くカットされたダイヤモンドは、表面積が小さくなり、より小さく見えることがあります。
以上の点を考慮すると、1カラットのダイヤモンドがどのくらいのサイズに見えるかは、そのカットと形状に大きく依存すると言えます。そのため、1カラット=約6.5mmというのはあくまで一般的なラウンドブリリアントカットの場合の目安であり、他の形状やカットのダイヤモンドでは異なります。
ダイヤモンドのカラット数とは何ですか?
ダイヤモンドの「カラット数」とは、ズバリその宝石の重量を示す、特にビジネスの中で使用される言葉です。カラット数が大きいほど、一般には大きなダイヤモンドと見なされ、価値が高くなる傾向があります。
カラット数とダイヤモンドの価値
一般的に、カラット数が大きいほど、ダイヤモンドは希少で価値が高くなります。特に1カラット以上のダイヤモンドは、より希少性が高く価値が高いとされています。
しかし、大きなカラット数のダイヤモンドでも、色が劣っていたり、内包物が多かったり、不適切なカットがされていると、価値は著しく低下します。そのため、カラット数だけでなく、他の「4C」の要素も総合的に考慮することが重要です。
カラット数の心理的な影響
消費者の中には、特定のカラット数(例えば1カラットや0.5カラットなど)を重要視する傾向があります。これは心理的な魅力によるもので、特定の「マイルストーン」のカラット数は、市場で高く評価されることが多いです。
カラット数はダイヤモンドのサイズと直接的な関連がありますが、最終的な価値と魅力はカラット数だけではなく、色、透明度、カットの品質にも大きく依存します。
ダイヤモンドは何カラットから価値がつきますか?
ダイヤモンドの価値は、カラット数によって影響を受けますが、全てのダイヤモンドにはそれぞれ固有の価値があります。小さなダイヤモンドでも、色や透明度、カットが良ければ高い価値を持つことがあります。
市場では、一般的に0.5カラット以上のダイヤモンドが高く評価されます。これは、0.5カラットを超えると、ダイヤモンドの存在感や輝きが目に見えて強くなるためです。
カラット数の心理的効果
特定のカラット数、特に1カラット、1.5カラット、2カラットなどの「節目」のカラット数は、市場で特別な価値を持ちます。これは、これらの数値が心理的に重要な「マイルストーン」と見なされるためです。
小さなカラット数=メレダイヤモンドの価値
0.2ct未満のダイヤモンドも、特に良い品質(色、透明度、カット)を持っていれば、かなりの価格が付くことがあります。一般的な買取店などは、これらを軽視し、また価値を顧客に提供しない傾向にありますが、これらのダイヤモンドは、しばしば結婚指輪のサイドストーンや、パヴェセットなどに使用されるため、非常に高い価値を保持しています。
ただし物理的に小さい為に、1ピースのみで査定額を提示するとなると、数円、数十円となることも多いのです。
5ミリのダイヤは何カラットですか?
5ミリ直径のラウンドブリリアントカットのダイヤモンドは、一般的に約0.5カラットの重量に相当します。これは、標準的な比率に基づいたラウンドカットのダイヤモンドでのおおよその目安です。
しかし、ダイヤモンドのカットによっては、同じ直径のダイヤモンドでもカラット数が異なることがあります。例えば、カットが深い(パビリオンが深くカットされている)場合や、非常に浅い場合、重量が標準的なカットのダイヤモンドとは異なる場合があります。
4ミリのダイヤモンドのカラット数
4ミリ直径のラウンドブリリアントカットのダイヤモンドは通常、およそ0.25カラットの重量に相当します。この数値は、標準的なカットのプロポーションを基準にした平均的な見積もりです。しかし、ダイヤモンドのカットの深さや形状によって、同じ4ミリのダイヤモンドでも実際のカラット数は多少異なることがあります。深いカットや非対称なカットは、重量に影響を与える可能性があります。
3ミリのダイヤモンドのカラット数
3ミリ直径のラウンドブリリアントカットのダイヤモンドは、一般的にはおよそ0.10カラットに相当します。このサイズのダイヤモンドは、しばしばジュエリーにおけるサイドストーンやアクセントとして使用されます。このサイズのダイヤモンドでも、カラット数に影響を与えるカットの品質が重要です。特に小さいサイズのダイヤモンドでは、カットの精度がその輝きや総合的な美しさに大きな影響を与えます。
1カラットはいくらですか?
1カラットのダイヤモンドの価格は、その品質に基づいて大きく異なります。品質は「4C」(カラット数、カラー、クラリティ、カット)によって評価されます。カラット数は重量を示しますが、カラー(色の透明度)、クラリティ(内部の透明度や内包物の有無)、カット(研磨の質と形状)も価格に大きく影響します。
高品質のカラー(例えば無色またはほぼ無色)とクラリティ(内包物が少ないまたは目立たない)、優れたカット(光の反射が良好)を持つ1カラットのダイヤモンドは、数百万円の価値があることがあります。
市場価格の変動性
ダイヤモンドの価格は市場状況によっても変動します。需要と供給、経済状況、流行などの外部要因が価格に影響を及ぼすことがあります。特定の形状(例:ラウンドブリリアントカット)や特定のカラット数(例:1カラット)のダイヤモンドは、他よりも高い需要があるため、価格が高くなる傾向があります。
購入場所と価格
ダイヤモンドの価格は購入する場所によっても異なります。小売店、オンラインマーケット、オークション、卸売市場など、様々な販売チャネルが存在し、価格設定に差があります。大手鑑別機関による鑑定書が付属するダイヤモンドは品質が保証されているため、一般に価格が高く設定されます。
以上の点から、1カラットのダイヤモンドの価格は、単に重量によって決まるものではなく、品質、市場状況、販売場所など、多くの要因によって左右されることが分かります。したがって、正確な価格を知るには、具体的なダイヤモンドの品質詳細を考慮し、専門家の評価を参照することが重要です。
リファスタでも下記の様なコンテンツを用意していますので、宜しければご覧ください。
担当者からの最新情報
日本では働いていると、給料から自動的に税金と社会保険料が差し引かれます。
「高いな?」と思いつつも、どうやって税金を計算するのか、また、社会保険料は給料の何パーセントで、どんな保障があるのかを考えないものです。
税金には所得税と住民税があります。
所得税はその人の所得に応じて5%から45%、社会保険料は、総支給額(給料+ボーナス)の15%です。
税金の計算は少々複雑なので、今回は説明しませんが、社会保険のうち、健康保険について取り上げてみます。
・健康保険の自己負担は3割
保険証を医療機関の窓口に提示することで、医療費のうち3割負担で治療を受けることができます。保険証は、公的医療保険に加入している証明書という意味があります
たとえば、医療費が100万円かかった場合でも、3割の30万円を払わなければならないのでしょうか。
・医療費の上限を定めた高額療養費
ご安心ください。医療費が家計を圧迫しないように高額療養費制度が設けられています。具体的には、医療機関や薬局の窓口で支払った1か月の金額が上限額を超えた場合、その超えた分が支給されます。上限額は、年齢や所得に応じて定められています。
では、標準報酬月額(給料)30万円の会社員が、1ヵ月の医療費100万円かかったケースを考えてみましょう。細かい計算は省きますが、この会社員の自己負担は8万7,430円で、21万2,570円が高額療養費です。
・4日以上の欠勤には傷病手当金がでる
さらに、会社員や公務員には傷病手当金があるので、仕事を休んでもいきなり収入がなくなることはありません。傷病手当金は、病気やケガで連続する3日仕事を休み、4日目以降から支給されます。
この連続した3日間を待期期間といい、傷病手当金は支給されません。待期期間は、土日などの公休をはじめ、有給休暇もカウントされます。
入院や手術に備える医療保険があります。加入なさっている人もたくさんいると思います。
しかし、健康保険には高額療養費や傷病手当金があるので、医療保険に加入して備える必要性は低いものです。
たとえば、35歳男性が1か月当たり3,500円の医療保険に加入したとします。保険料は一生涯払うので、85歳までの50年間払うと210万円にもなるのですよ。
入院しても、受け取れる保険金はせいぜい数十万円。
医療保険には加入しないというのが正しい考え方です。
来週は、医療保険に入ったつもりで「3,500円を毎月運用する」というテーマでお話ししましょう。https://fp-agency.com/
バックナンバー
4Cとは
Color カラー
Cut カット
Carat カラット
Clarity クラリティ
ソーティングメモとは
ソーティングとは「一定の基準に従って並べ替える」という意味でダイヤソーティングの場合だと「通常のグレーディングレポートの内容を一部要約したメモ」といった意味合いになります。
4Cとは
4C(ヨンシー,Four Cs)とは、カラット(Carat)、カラー(Color)、クラリティ(Clarity)、カット(Cut)の頭文字を取ったもので、ダイヤモンドの品質を表す国際基準です。
Carat カラット
「カラット」は、ダイヤモンドなどの宝石の重量を示す単位です。1ct(カラット) = 0.2g(グラム)になり、重さの増大に従い希少価値も付加されていきます。
Color カラー
カラーは無色透明に近い程、評価が高くなります。ダイヤモンドの大半は黄色味〜茶色味を帯びており、見た目の良さは勿論、評価の高さ=希少性の高さとも言えます。
Clarity クラリティ
天然石であるダイヤモンドに存在する微細な内容物や、無数の表面傷を「大きさ・種類・数量・位置」により評価します。
Cut カット
カット」は、4C評価において唯一、人間の技術が関わる評価となり、5段階で評価されています。
ソーティングメモとは
ソーティングとは「一定の基準に従って並べ替える」という意味でダイヤソーティングの場合だと「通常のグレーディングレポートの内容を一部要約したメモ」といった意味合いになります。
代表的な鑑別機関情報
Gemological Institute of America
The Robert Mouawad Campus 5345 Armada Drive Carlsbad, California, CA 92008
TEL: +1 800 421 7250
International Gemological Institute
Schupstraat 1 2018 Antwerp Belgium
TEL: +32 3 401 08 88
Hoge Raad voor Diamant
Hoveniersstraat 22 BE-2018 Antwerp Belgium
TEL: +32 3 222 06 11
IGI(国際宝石学研究所)
International Gemological Institute
Schupstraat 1 2018 Antwerp Belgium
TEL: +32 3 401 08 88
Hoge Raad voor Diamant
Hoveniersstraat 22 BE-2018 Antwerp Belgium
TEL: +32 3 222 06 11
European Gemological Laboratory
580 Fifth Avenue Suite 2700 New York, NY 10036, USA
TEL: 212 730 7380
Gem Studies Laboratory
Level 5, 301 Pitt Street Sydney NSW 2000 Australia
TEL: +61 2 9264 8788
National Gemstone Testing Center
The Gemmological Association of Great Britain
21 Ely Place, London, EC1N 6TD
TEL: +44 0207 404 3334
National Gemstone Testing Center
The Gemmological Association of Great Britain
21 Ely Place, London, EC1N 6TD
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