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今回は、買取業のコンプライアンスを考えてみました。
米国の人類学者ルース.ベネディクトが「日本文化の型を欧米の〈罪の文化:guilt culture〉と対比して〈恥の文化:shame culture〉」と断定した様に、”恥”ずかしいから失敗を恐れ、集団的同意形成の元でコンセンサスを図ろうとするのが我々日本人。
勉強熱心で真面目、ゴミも落ちてない道路、1分単位で来る電車。これだけ素晴らしく勤勉な民族がいる国。これらは新渡戸稲造でも有名ですが、、武士道!日本文化の深層に根付く「恥」の概念が、ビジネスの世界にどのような影響を与えているのか、その観点から考察を深めてみたいと思います。
「恥」を重んじる文化

この文化は、企業がコンプライアンスを遵守する上で重要な役割を果たしています。失敗を恐れるあまり、不正を未然に防ぐための厳格な規範が設けられる一方で、問題が発生した際には、それを外部に公表することをためらう傾向があります。
ただこのような状況は、問題の早期発見や解決を難しくする可能性があります。
買取業界においても、外部や社内の評価を過度に気にするあまり、本質的なコンプライアンスの遵守がおろそかになるリスクはあると思います。
過剰なコミットメントが、息の詰まるような現場、強いては顧客にも強要する瞬間は無いだろうか。。。?
自社が成長し、更に多様な組織体制になったとしても、いつでも組織が振り返り、そして未来を見据えられるようなわかりやすく強力なミッションステートメント、Visionを持ってなければならないですよね。
それではそんな中、僕らの業界にもあるであろうコンプライアンスについて考えさせられる事例、幾つか事例を示していきたいと思っています。同業の方も、これから売却してみようかなと言ったお客様も、参考までにご覧ください。
【1】押し買い=出張買取
今は大分改善されたと言っても、高齢化の中で1人暮らしの高齢者の方を狙い、電話をかけてアポイントメントをとり訪問。
最初は「着物」や「不用品回収」といった名目で、地金や宝石などを価値を知らないからと言ってただ同然で引き取っていく。売らなければ頑として動かないなど。これはコンプライアンス云々では無くお客様も気付いていないので良いかもしれないが、そもそもアポなし訪問がまかり通っていた時代は、営業のコミットメントが行き過ぎて殺人事件もあったのは皆も知らない事実だと思います。
※奥山喜裕:https://www.google.com/search?q=%E5%A5%A5%E5%B1%B1%E5%96%9C%E8%A3%95&rlz=1C1TKQJ_jaJP1004JP1004&oq=%E5%A5%A5%E5%B1%B1%E5%96%9C%E8%A3%95&gs_lcrp=EgZjaHJvbWUyBggAEEUYOTIGCAEQRRg80gEHNDA5ajBqNKgCALACAA&sourceid=chrome&ie=UTF-8#ip=1
このような事件を機に、出張買取においてクーリングオフが適用されるようになったが、未だに発生していると思われる。
【2】買取価格一覧を示しておきながら減額する買取の仕方

ホームページ上に買取価格を提示しておきながら細かい条件等の掲示はせずに、減点方式で買取価格を下げるという行為。ただこれは誇大広告のレベルを遙かに逸脱してしまうとエラーですよね。
例えば公表価格地金などはそもそも20%とか50%とかの買い取り価格をアップはできないです。こういったことを知らないお客様、すなわちインターネットもあまり使わないで、テレビしか情報源がないといったような方はスーパーの特売チラシのような感覚で引っかかってしまうと。これも今の時代、コンプライアンスとしてはどうかなと思った事例ではあります。
【3】不用品回収の不当要求

よく投函されるチラシにもゼロ円とか、ホームページにはパッケージ5,000円だ無料だという記載をしておきながら、実際に来ると数万数十万程を請求してくるやつですね。
タチが悪いのが相手を見たり、ポスタークロスセルやアップセルの手法が若く、現場でマニュアル化されているところ。これらもやはり価格のリテラシーや相場が分かりづらい、といった業界ではまかり通る手法です。
【4】顧客と共謀しての着服

買取依頼主と共謀して、買取価格を通常より引き上げ、後でキックバックなど。大手に良く聞かれる事例です。一部を自分の懐に入れてしまうケースが有るので、これは企業として、社員のリテラシーとチームシップが無いと起こりうる話だと思います。
【5】古着などの不法投棄を海外での不法投棄
これは最近アジア圏で問題にもなっていますね。SDGsを謳って日本で古着を回収して「ボランティア」と言いつつ、海外で全てが行くわけでも無く、その川下で、日本ほど整備されていない国内事情を尻目に不法投棄をしている、等の事例もあります。
勿論現地で販売はするが、余った物をそのまま捨ててしまう、、、といったコンプラ違反ですね。
具体的には2022年の日本からは年間約24万トンの古着が輸出され、これらの古着はパキスタン、インド、マレーシアなどの国々へと流れています。
しかし、これらの古着の多くが最終的には需要がなくなり、チリのような場所で不法に廃棄される場合があります。このような「衣服の墓場」は、地域の環境や貧困層に深刻な影響を与えています。
引用:NHK
【6】身の丈に合わない商品の顧客からの買取

最後は、僕らの様な宝飾品を扱うリユース企業においての事例です。
社内でのリスクマネジメントでは慣例になっているのですが、注意すべきお客様として若い方なのに数百万のもの。商品の状態を理解していないことや、終始そわそわしていることなど。これらが店頭や宅配の買取時に本人と持ち込まれたものがマッチしない場合、どうしても当日の買取額の目標突破が過剰になり、本来古物営業法の確認である不正商品の二次還流防止を忘れ、利益のみを追求する企業がありがちな内容です。
しかし、それが結果的に後日盗品と分かるというケースで、コンプライアンスに違反し後で買った商品は返すという最悪なパターンとなります。
以上です。
組織行動となるのである程度チームシップが醸成されていると。このようなコンプライアンス違反は、人間として人として倫理的にだめだとして、リミッターがかかるんですけども、上記のような様々なパターンでどうしても利己的な部分が出てきてしまって。企業ぐるみで、それこそ最近でも上場企業の複数年度にわたる不正が出たり政治の裏金だったりとか、これでも僕ら買い取り屋と同じような構造を持っているのだと思います。
僕らで言えば、もちろん買取が高いとしたことに越したことがないのですが。結果それが担当者レベルでコミットメントを行き過ぎとなり、過去の出張買取業者じゃないですけど最悪な事件、この間の京アニ事件もそうですけど、このようにならないように、正しい方法、正しい心、正しい買取を行うといったことを僕らは心がけていきたいと思っております。
















