「有事の金」という慣用句は死語になったのではないでしょうか。イラン戦争が再開してもそれほど金は高騰しません。
この記事の要約
今回の記事では、金が今年の1月のように再び高騰するために必要な条件について解説。
- 主要な金融商品の運用益を比較すると?
- 金が高騰するまでのシナリオとは?
- 金高騰の前に起こるサインとは?
では、始めます。
主な金融商品の運用益を比較すると…
世の中にさまざまな金融商品がある中で、年間の運用益が5%ある商品よりも10%ある商品を選びたいのが人情です。
しかし、投資する時点で株式が年間10%、金が5%でも株の方が儲かるとは限りません。
では、以下のチャートで金融商品のリターンを見てみましょう。
左の束が2年間の運用益、真ん中の束が年初来、右の束が1年間で、それぞれ左の金色の棒線が金、以下、現金、債券、社債、米国株、米国外株、新興国株、商品となっています。

2年間の金の運用益が過去最高になっていますが、マーケットの基本は1年間の運用益です。
その年間では、まだ商品投資や新興国株投資の運用益の方が金よりも優れているということができます。
高騰の可能性を秘めた金

ここから金が高騰する条件について考えると、今の投資成績が優秀だからといって、来年も優秀になる保証はありません。
しかし、何も考えていない投資家は現在儲かっているファンドを選びがちです。
金は最高値が5500ドルで現在は4400ドル程度ということは、まだ上値余地があると判断できるでしょう。
つまり、金が新興国や商品投資の運用を上回ると、一気に金に資金が回ってくることが想像できます。
例えば米国株は現在、金の運用利回りを下回っていますが、ほとんど新値近辺でこれからどうなるのかわからない状態です。
新高値を思い切って買うか、まだ新値を取っていない金を買うかの問題であり、ほとんどの投資家はまだ新値を取っていない金を選択するでしょう。
この8月の金の急騰は、米国株から金に逃げた投資家が多数いたからと考えるのが合理的です。
金の上昇スパイラルのサインは何か?
米国株から金に投資資金が逃げた証拠は以下の金ETFの購入額です。

右端の8月21日の週が今年1月の最高値に次ぐ購入量でした。
これが8月の急騰の背景だと考えると、ほかの金融商品と比較して運用利益が出た場合、「金の運用利益が上がる→金に資金流入」のスパイラルとなります。
つまり、金はもっと高くなる可能性を秘めているのです。
この記事のまとめ
以上、まずは現時点での運用益は将来の運用とイコールではないことに留意してください。
今は商品や新興国株投資の運用利益より下回っている金が、これらを越えた時に投資家が金に投資してくると見るのが自然です。
実際、8月21日の週に米国株から流入したと思われる資金によって、すごい勢いで金ETFが購入されました。
これから金が高騰するためには、よりよい運用利益によって投資家を引き付けることが重要になるのです。
という内容の記事でした。


















