金を取り巻く環境に変化が生じています。
この記事の要約
今回の記事では、金の価格を取り巻く環境の変化について解説。
- コロナ禍以降の金価格高騰の流れとは?
- 金の価格構成要因であるドルと人民元の関係性とは?
- 金を取り巻く構造に生じた変化とは?
では、始めましょう。
コロナ禍以降の金の高騰の流れ
今回の金高騰は、コロナ禍に際して基軸通貨であるドルを史上最高レベルでばらまいた結果でした。

ところが、その弊害としてドルの価値が大きく毀損したことから、アメリカは0%から5.25%まで金利を上昇させ、その抑止に動きました。
金は金利高には弱い金融商品です。
結果、金は調整を余儀なくされました。

その後、金利の高騰が終わった結果、金の価格は上昇しました。
これに加えて、2022年に中国の不動産バブルが崩壊したことで元安が進行。
相対的にドル高になりましたが、金利が低下したので余計にドルが急落。
結果、2025年末から2026年にかけて金が高騰したという流れになります。
ドルと人民元を分析すると…
今後の展開は、ドル安が継続するか新たな材料が登場するかに左右されます。
まず、最近の問題としてドル安が止まりました。
これはドルの需給の問題があります。
以下はFRB(連邦準備制度理事会)のドルバランスシートと金価格を比較したグラフです。

コロナ禍の真っただ中、金はドルの過剰供給であまり上がりませんでした。
しかし、2023年の不動産バブル崩壊を受けて中国が金買付を行ったことから高騰。
さらに2024年中葉からアメリカが利下げを行ったのがさらなる高騰につながりました。
そこに中国が元高に舵を切った結果、ドル安に傾きます。
ドル人民元レートの推移を見てみましょう。

元は2022年から大幅に元安となり、2025年にはその整理にひと段落ついたのでしょう。
ドル安はこの元高を受けて進行したものです。
金価格は新局面へ
人民元高からドル安になったとすれば、人民元高が止まればドルは横ばい、そしてイラン戦争の結果、金利が上昇することはほぼ確定しています。
ドル安が今回の5500ドルのとどめを刺したのですが、今度はその原因であるドルが上昇し始めているのです。
となると、金は当面安いと言えるでしょう。
ドル人民元相場(緑線)とドルインデックス(青線)の関係を表した下記のグラフをご覧ください。
ドル人民元相場は上に行くほど元安、ドルインデックスは上がドル高になります。

ドルと元は相対的に動いていることがわかります。
最近は元高に歯止めがかかり、ドルも横ばいの状態です。
5500ドルから4600ドル近傍まで下がってきた原因は、元高のペースが落ちてきた結果だと考えられます。
加えて最近のイラン戦争によってアメリカのインフレが進行した結果、ドルが高くなったので余計に金が下がったのです。
この記事のまとめ
以上、2020年からコロナ禍になり、大規模な金融緩和を行った結果、金は史上最高値を更新しました。
2020年からの金の高騰の原因を示すと、コロナ禍のドル安、中国の買付、ドル安というようには変わってきています。
ドルと人民元は、ドルが上昇すれば元は安くなり、反対も同じという関係性です。
イラン戦争によってインフレ再懸念が台頭する現在、金の価格は下落するでしょう。
という内容の記事でした。

















