ドル建て金価格が5000ドルを越えました。問題は、これは根拠のある上昇なのかバブルなのかということです。
この記事の要約
今回の記事では、ドル建て金価格の5000ドルを越えについて検証。
- ドル建て金価格の年間比とドルの年間比の関係性はオッケー?
- 金価格を上昇させた材料とは?
- この金価格はバブルか否か?
では、始めましょう。
金価格上昇の条件はドル安!
ご覧のとおり、ドル建て金価格(青線)は年間比で80%高となりました。

これは5000ドルという数字が去年よりも80%高いことを意味します。
こんな数字は滅多に見られないもので、記録的な上昇です。
さて、金の上昇はドルの下落、つまりドル安が条件であることをグラフで説明します。
オレンジ色の線がドル建て金の年間比で右軸、青い線がドルインデックスの年間比で左軸(上下反転)です。

今回の場合、右端の方、オレンジ線の金の年間比が上昇するということは、本来は青線のドルインデックスの年間比はもっと上昇しなければいけません。
しかし、横ばいになっています。
これはドルが安くなっていないのに金が上昇しており、つまりこの金の上昇には根拠がないということになります。
金価格を上昇させた材料

金を上昇させた材料は、ここ数週間のトランプ大統領の動きにあります。
手始めに、グリーンランドは安全保障の観点からアメリカが領有する必要があると発言。
そして、それに反対する欧州諸国に関税を10%課す。
NATO(北大西洋条約機構)事務局長との会談後、関税を撤回するということです。
トランプ大統領の手腕については関係ないので触れません。
グリーンランド保有のためには軍事力も厭わないという趣旨の発言をしたことで戦争が想起させました。
結果、有事の金が再燃して金が上昇したのです。
これが原因とすれば、NATO事務総長との会談後、トランプ大統領が「解決した」と発言したあと、金の価格は下がったはずです。
しかし、実際としては下がりませんでした。
そしてその間、ドルは若干上昇しました。
日米中銀のレートチェックの影響

ほかには、1月23日の週末に円安を受けて、日本銀行がインターバンクレート銀行にレートチェックを行ったことが挙げられます。
さらにニューヨーク(NY)時間では、米財務省もNY連銀を通じてレートチェックをしたことが材料として挙げるられます。
円安のけん制になるので相対的には円高になり、ドル安になります。
ドル安ということは金高という構図です。
ただし、上記のチャートは1月23日までプロットしてあり、ドルが安くなっても金は上がらず、そしてドル高でも下がっていません。
まるで無政府状態と言えます。
金5000ドルはバブルか?

まず、ドル安から金高が起こっているので、ドルが安くなれば金は上昇するというのがキホンです。
しかし、2番目のグラフはマイナス10%以上になったわけでもないのに、金の価格は上昇しています。
原因は、時系列で見ていくとグリーンランド以外考えられません。
つまり、グリーンランドの問題が収束しているのに、金が下がらないのはおかしいということになります。
もはやドル安は続かない?
さらに、レートチェックの問題です。
これは株価とドルの関係を見ればわかります。
以下は青線がSP、緑線がドルです。

去年からドルが下がっても、いくらトランプ大統領が金利を下げても、株価が上昇しない状態になっています。
これは、企業に投資しなければ最早株価は上昇しないことを示しています。
おそらく、トランプ大統領がFRB(連邦準備制度理事会)議長に金利を「下げろ」と要求することはなくなるでしょう。
現状は、トランプ大統領自身はFRB議長を解任させる計画は存在しないと言明していますが、側近が交代に向けて動き始めている状態です。
このような成り行きを見れば、最早ドル安が継続するような環境ではないことは明かです。
米政府閉鎖危機の影

おそらくここ最近のトランプ大統領の姿勢では、徹底的に自身の政策を推し進めている状態です。
その中で気になるのは、やはり1月30日に期限の迫っている政府閉鎖になります。
これはドル安の材料になりますが、前回、史上最大の政府閉鎖になりましたがドル安になっていません。
だからといって今回もドル安にならないと考えるのは早計であり、警戒はすべきだと考えます。
この記事のまとめ
以上、今回は有事の金で急騰して、ドル高になったので下がらないといけませんが、ならなかったということです。
こうならなかった理由は、原因が間違っているか、それとも市場が買い熱気で無視しているのかのどちらかです。
ただし環境はドル高になる方向の方が強い、つまりは金は下落と考えるのが自然でしょう。
白金などは頭になることも想定されましたが、グリーンランドの件でまた高騰しています。
これは3番の天井を形成していると考えられるでしょう。
つまり、金の価格は高値を出し過ぎているという内容の記事でした。














