2025年の第4四半期のワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の需給統計が発表されました。
この記事の要約
今回の記事では、先般発表されたワールド・ゴールド・カウンシルの統計から金の動向を読み取ります。
- WGC発表の2025年の金の需要の結果は?
- 減った金需要、増えた金需要は?
- 具体的に増えた金需要の中身とは?
では、始めましょう。
WGC発表の2025年の金の需要
2025年第4四半期の需要が確定しました。
金色の折れ線が金の価格になります。

通常なら価格が上昇すればするほど需要は後退するものです。
しかし、金の需要は過去15年で過去最高になっています。
2025年に減った金需要も?
昨年の金の需要の原動力について、まずは何が減ったのかを見てみましょう。
宝飾は当然減りました。

理由は、他の宝飾品で代替できるからです。
テクノロジーも同様に減りました。

ただし問題は前年は需要が増え、今回は減った点にあります。
ここ最近はあまり需要が減らない意味は、代替品がないのか、あっても高価ということです。
つまり、これ以上の価格高騰による需要減少が期待できない項目になります。
金需要急増の犯人は?
さて、以下のグラフを見れば、需要急増の犯人が投資だったことが一目瞭然です。

ただし前年まで注目された中国の爆買いが大きく減少している点には注目です。

どんな金投資が増えた?
金投資といってもさまざまあります。
では、そのうち何が昨年の金の需要増に貢献したのでしょうか。
以下のグラフを見れば、それが2024年までほとんど需要がなかった金ETFだということが明白です。

他方で金塊やコイン、政府発行の金貨などは以下のようになっています。

増えてはいてもETFほどではありません。
なぜ金ETF投資が増えたのか?
金ETF投資が増えた要因を一言で説明すると、ドル安です。
基軸通貨であるドルの減価は、世界中の通貨が減価していることと同じ意味を持ちます。
つまり損してお金を持つより、上昇が見込まれる金や株式や不動産の方がよいという認識になります。
その中で、一番ストレスを感じない選択肢が金ETFになるでしょう。
コインや金塊は保管場所に困りますし、日本人なら身分証明書の提示が求められます。
一方で金ETFなら、証券会社に口座を持つ段階でマイナンバーカードを提示済です。
ゆえに購入ストレスが一番少ないことが投資を促進していると考えられます。

実際に金ETFは過去最大の残高になりました。
金が反転するのには…

ここから金が反転するには、通貨価値の上昇が肝要です。
現在のトランプ政権の続けるドル安政策がいつ終わるのか、見極めが焦点になってくるでしょう。
トランプ大統領は「アメリカに投資を続けなさい」と言っているのに、ドルを安くしようとしています。
こんな矛盾した政策がいつまでも続くとは思えません。
これを続けるためには、少なくとも中間選挙に勝利する必要があります。
この記事のまとめ
以上、通常なら金の価格が上昇すればするほど、予算の範囲を超えてしまうので需要は後退します。
しかし、2025年はこれに反して需要が増えてしまった点が特徴。
通常なら、金の価格が高騰すると代替品に転用されます。
この観点から宝飾品はまだ需要が減る可能性がありますが、テクノロジー製品の代替は今後、進まないことが見込まれます。
そして急拡大したのは、投資面での需要です。
中でも購入時のストレスが一番少ない金ETF投資がこれを促進しているのでしょう。
背景にある基軸通貨ドルの価値の減少は、円もポンドもユーロも、その他の通貨も減価していることと同じ意味になります。
つまり、金の反転にはドル高が必須。
という内容の記事でした。


















