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中露陣営諸国で金本位制が復活する可能性が高い!

中露陣営諸国で金本位制が復活する可能性が高い!

作成日: 2022年8月5日

更新日: 2023年6月1日

アメリカと中国・ロシア連合の対立が先鋭化する中、東側諸国が準備金の量を増やしています。これらは中国を筆頭にロシア、インド、トルコ、メキシコなど、アメリカ依存を断ち切りたい国々です。今回はこの点をひも解き、金本位制復活の有無について解説します。

金本位制が瓦解した理由

1995年にアメリカで発行されたリチャード・ニクソン元大統領の切手

金本位制は1972年、当時のアメリカのニクソン大統領が金とドルの交換を停止したことから崩壊しました。

これは、一般的にはニクソンショックと呼ばれます。

当時は、要請があればドルを必ず金と交換しなければいけない金本位制度でした。

ところがベトナム戦争で苦戦を強いられたアメリカは、戦費がかさんで赤字国債を大量に発行し、ドルの価値が大幅に下落してしまいます。

ドルの価値が下がっていくのであれば、ドルを金と交換すればいいということで、当時の西ドイツがアメリカ政府に交換を要求したのです。

ところがそれに応じると、アメリカの保有する金がなくなってしまうため、窮余の策として金とドルの交換を停止したのです。

変動相場制とは?

1万円札にはなぜ1万円の価値があるのか考えてみよう!

金本位体制の瓦解後は、ドルの価値を1ドル360円というような固定相場制が終焉し、ドルの価値を低下させることを可能にした変動相場制に移行しました。

では、なぜそれまで金が必要だったのかといえば、政府が本当に貨幣に価値を持っていたのかを疑っていたのです。

つまり日本円の1万円札は、現在では誰もが価値あるものと認識していますが、昔は政府がいつ潰れるかわからない状態でした。

政府が潰れれば、1万円札は単なる紙切れになります。

それに信用を持たせるために、1万円札は人類普遍の価値を持つ金といつでも交換するという理屈です。

ところがその1万円札と金の交換停止が起こっても、人々の1万円札への信用がなくならないので、「このままでいい」という時代が今も続いているのです。

中露国民の自国通貨に対する意識

2019年、北京市街に掲げられた中国成立70周年を祝う看板

中国人は人民元を信用していないという話をよく聞きます。

先ごろ中華人民共和国建国70周年が行われましたが、中国3000年の歴史から見ればたかだか70年です。

その間、国家は数々の通貨を発行し、その国家が潰れるたびに自分たちの財産が消えてなくなる経験をしてきた中国人が70年そこいらの人民元を信用するでしょうか。

ロシアも同様にソ連崩壊を経験し、ルーブルという通貨は存続しても、その間に天文学的なインフレを経験しています。

1997年のルーブル危機も同じことです。

つまり今の生きている人たちの間で、財産として持っているルーブルが無価値になる可能性が起こっているのです。

インドやトルコも直近にひどいインフレを経験しています。

通貨の価値が日に日に減価していくのであれば、何かのモノを買って通貨を使い果たす努力をするのが自然でしょう。

ドル経済圏からのロシア追放と金本位制の復活

本来ならルーブルなんて欲しくはないのだが…

現在、ロシアはアメリカからドル経済圏からの離脱を要求されています。

具体的にロシアは、ドルでの外貨準備の半分を国連の主要組織であるIMF(国際通貨基金)に預けていましたが、ウクライナ侵攻の制裁としてそれを没収されました。

現在の世界の通貨制度は、ドルを基軸としたその他の通貨で構成されています。

そこからロシアが離脱するということは、世界からノケモノにされることを意味します。

これを受けてロシアは、ルーブル建て取引でなければ自分たちが輸出するエネルギーは売らないとしました。

これに大きく困ったのはドイツやインドです。

ドイツは買うに買われない状況ですが、インドはといえば、ルーブル建てで取引するのであれば代金をディスカウントするということで、即座に応じました。

するとロシアからエネルギーを買うのであれば、ルーブルを持つ必要が出てくるのです。

しかし当のロシア人ですら信用していないルーブルに、世界的信用などありません。

そこで金本位制に復帰してルーブルと金の交換を保証し、毎年のように金を買い付けてロシア政府の金保有量を増やすのです。

脱アメリカと東側陣営による金買い付け

ロシア極東、シベリア地域の金鉱

最近ウクラウイナ侵攻にからんで、ロシア産金を西側に売却させないという制裁が発動されました。

しかしこうした状況で、ロシアが自国の金を西側諸国に売るでしょうか。

同じ東側陣営の中国は、世界で金の売却があれば値段に関係なく買っている状態です。

この構図は、東側陣営が脱アメリカを目指している証拠。

インドもトルコもメキシコも同じ目的になります。

つまり今の金価格高騰の背景には、中央政府の買い付けがあるのです。

金の価格がそれほど下がらない根拠は、まさにここにあるといえます。

バイデン大統領が東西対立をあおればあおるほど、金の価格は上昇していくことになるでしょう。

この記事のまとめ

今回の記事では、中国やロシアといった東側陣営の代表国を中心に、トルコやインド、メキシコが金の保有を増やしている理由は、世界的に信用の低い自国通貨の裏付けにしようとしていることを指摘。

つまりは米ドルを基軸通貨とした経済圏から距離をおき、アメリカの影響から脱したい思惑が見える。

現にロシアは、ウクライナ侵攻の制裁としてドル経済圏からの締め出しをくらっているが、エネルギー輸出をルーブル建てにしてディスカウントすることで、この難局を乗り越えようとしている。

ロシア産金を西側に売却させないという制裁など無意味。

ひいては、これらの国々で金本位制復活の可能性も現実的にあり得る。

東西対立が活発化すればするほど、金価格は上昇するだろう。

こういう内容の記事でした。


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