ドル円が24年ぶりに140円台に!どうなる金価格?

9月2日、ドル円が24年ぶりに140円台をつけました。

今回はその件に関して解説を行い、金価格への影響について考えます。

1ドル140円台への反応

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-09-02/RHK6LIT1UM0W01

引用元:ブルームバーグ

鈴木財務大臣や松野官房長官は、極めて抑制的な発言をしています。

一方で民間メディアは、去年9月から30円も円安が進行したことを騒いでいます。

この円安の原因

円安の原因は、メディアでも言われているように日米の金融政策の違いにあります。

アメリカの金融政策は、中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長が緩和縮小について何度も言及しています。

以下のグラフのとおり、FRBの資産規模は実際に今年3月をピークに緩慢に縮小しています。

参照元:TRADING ECONOMICS

一方の日本は、黒田日銀総裁が金融緩和の継続を行っています。

以下のグラフは、日本銀行資産規模の推移です。

参照元:TRADING ECONOMICS

直近では日銀は資産規模を縮小させていますが、リーマンショックやアベノミクス以降、資産規模を拡大したままです。

つまり、供給が削減されているドルは価格が上昇し、一方の日本円は需給がルーズなままなので価値が下落します。

よってドル円相場はドル高円安となり、最近ではFRBの資産規模の縮小に応じてドル高円安がさらに進行しているのです。

円とドルの実際の動きを年間から日間で見ると…

ドルインデックスと円インデックスの日間から年間までの騰落を見てみましょう。

      日間   週間   月間  3カ月  6カ月  年初来  1年
ドル    -0.02   0.71   4.00  6.87    13.19   13.91  18.86
円     -0.01     -1.20  -6.76    -7.55  -17.64  -17.74    -21.58

ドルも円も、6カ月以降の数字はそれほど変わっていません。

つまりこの円安は、ここ半年から始まったということです。

下記のグラフは、ドル円相場の過去1年間の動きになります。

参照元:TRADING ECONOMICS

上記の説明どおり、3月以降に大幅に円安が進行しています。

そして6月にも進行し、今回8月からという形になっていますが、その幅は3月ほどではないことがわかります。

そして9月2日にドル円相場が24年ぶりに140円台になったときの日間の動きはドルが-0.02、円は-0.01とほとんど動いていません。

「FXをやっておけばよかった」と言う人へ

2021年8月の東京。東京オリンピックの熱気も今や昔!?

この9月2日の報道で、これほどまでに円安になるのであれば、FXをやっておけば儲かったと考えた人が多いでしょう。

しかし、これは危険な発想です。

例えば金融業界では投資信託などは、毎年運用上位に来る投資が人気になりますが、その結果は芳しくありません。

理由は、運用成績の良い運用とは「現在」の話であり、「未来」を保証したものではないからです。

人は、上手な人に運用を任せたいと考えるのが通常です。

わかりやすい例をいえば、大谷翔平選手がメジャーであれだけ活躍したり、東京オリンピックが開催されたりすると、そのスポーツの人気が高まるのは誰しもが感じることでしょう。

しかしオリンピックが閉会すると、その人たちが次第に消えていくのは毎度の光景です。

つまり、長続きする人はなかなかいないということです。

今回の円安相場も同じで、皆で大騒ぎをしても、昨年と比較すれば18%も21%の変動でも、日間で見れば0.01や0.02レベル。

つまりオリンピック開催熱で急に運動する人が増えるように、FX取引やアメリカ国債投資を行う人が急増しても、その人たちは最近の値動きでは儲かってはいないのです。

ユーロドルが史上初めてパリティを割ったが…

それでもドル円はまだましで、先月にユーロドルが史上初めて1ドル1ユーロ(パリティ)を割ったと話題になりました。

この大騒ぎの結果は、以下のユーロドル過去1年間の推移を記したグラフのとおりです。

参照元:TRADING ECONOMICS

1ドル1ユーロを割っていることは確かですが、結局はそこから大きく下がってはいません。

月間でユーロドルは、-2.11しか動いていないのです。

つまりFXに急遽参加しても、今後円安がさらに進行しなければ撤退する人が増えるだけ。

そして撤退ですからドル高円安の反対売買、ドル売り円買いになり、その方向性は円高になります。

さらに皆が円安で騒いでいる状況で、その円安が進行しないということは、誰かがドル売り円買いを行っているということです。

そこに急遽参加した人たちがドル買い円売りをぶつけているかたちになります。

この結末は、言うまでもありません。

大幅な円安が進行しても、にわか参加者は現況では儲かっていないのが事実。

去年のビットコイン騒動と同じ結末になるでしょう。

円安ドル高が金価格に与える影響は?

ドル建て金価格には急落の可能性もあり!

円建て金価格は、この円安でそれほど下がってはいないでしょう。

しかしドル建て金価格は急落の可能性があり、実際に急落と言えるようなレベルではありませんが下がっています。

ドル建て金価格が下がってくるということは、時間をおいて円建て金価格も下がってくるというのがいつもの傾向です。

この記事のまとめ

今回の記事では、まずドル円相場が24年ぶりに140円台をつけた理由は、日米の中央銀行の金融政策の違いにあることを確認。

すなわち金融緩和を縮小しているアメリカのドルは価値が上がり、反対に緩和を持続している日本の円は減価している。

ただしどう騒いだところで、ドル円相場を日間で見れば0.01や0.02レベルの動きに過ぎない。

今からFXに参加したところで、儲かりようはないということ。

このドル高を受けて、ドル建て金価格には急落の可能性があり!

円建て金価格も下がってくるだろう。

こういう内容の記事でした。