インフレの主原因!中国の爆買いに対して日米欧ができることは?

中国では2月4日に北京オリンピックが開幕しました。一方で、米ロがウクライナを巡り対立。

その結果、再びエネルギー価格が上昇しています。

今回はこうした背景にある中国の爆買いに対して日米欧ができることについてです。

中国の爆買いの意味

中国の爆買いの意味は、以下の青でCRB指数(商品総合指数)と緑線でドル人民元を表したグラフで説明できます。

緑線のドル人民元が下にいくほど人民元高で、これはドル円の円高と一緒です。

参照元:TRADING ECONOMICS

緑の人民元が下に行くごとに、商品価格が上昇していることがわかります。

今回のエネルギー価格や穀物価格などの急騰は、2021年近辺を見ればわかるように、人民元高が原因の可能性が高いということは推測がつくでしょう。

人民元高がなぜ資源高を演出するかといえば、通貨高であれば例えば従前の通貨の価値が100だった場合と、現在の通貨価値が200の場合を考えればいいでしょう。

100で買える資源が1000であれば、200では2000買えることになり、人民元高は資源の買い漁りを助長するものになるのです。

おそらく中国が世界中から資源を爆買いしているのは、人民元高を背景としたものと予測できます。

では反対にアメリカやヨーロッパを筆頭に世間の注目を集めるインフレの問題は、人民元を抑え込めば抑制することができるわけです。

メタの自社通貨断念と人民元の拡大

欧米がインフレにさいなまれる中、気になるニュースが飛び出しました。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-02-01/R6LV70DWX2PS01

引用元:ブルームバーグ

メタが運営するフェイスブックを通して送金などできる自社通貨の発行を米議会の反対によって断念したというニュースです。

フェイスブックの利用者は世界人口77億人の約半分、35億人に上ると言われます。

フェイスブックで送金決済ができるようになれば、おそらく将来はアメリカ政府よりもメタの方が大きくなる可能性があるのです。

そしてもう一つ、この金融サービスを開始した場合、ドルの価値はどうなるのか?

従来の銀行手数料よりも安い送金サービスがあれば、世界35億人が利用するでしょう。

となるとドルの需要は低下するのが必然、中国がデジタル人民元を拡大するのも同じ理由でしょう。

ビットコインに手数料を払われても何の得にもならないし、人民元の利用低下にもつながります。

だったらビットコインの利用を制限してデジタル人民元にすれば、人民元の利用度が高まり、中国政府の目標である人民元の世界通貨化も達成できるのです。

そこにメタも乗っかってきたら、ドルも人民元も地位の低下は免れません。

だから両国とも民間の通貨発行に規制を行うのです。

中国が爆買いをする動機

現在の中国は習近平主席の「共同富裕」、つまり人民全員が豊かになる構想を持っています。

都市部と農村の生活格差はひどいものがあり、これは鄧小平が容認したものであることは以前に解説しました。

習近平の目玉政策「共同富裕」と中国の爆買い

まずは一部の人民を豊かにしてそれを全体に波及させる、その完成形を習近平が試みようとしているのです。

中国14億人の人民が豊かになれば、もっと多くのエネルギー、そして穀物が必要になるのは言うまでもありません。

中国人は商売上手ですので、できるだけ安く買いたいという願望がほかの民族よりも優れている結果、人民元高になれば世界の資源を買い漁るというのが本質的な行動だと言えるでしょう。

通貨安戦争から通貨高戦争へ

フェイスブックで送金や決済ができたら便利になるのだが…

人民元が高くなったのは、アメリカがドル安政策を取ったためです。

反対にアメリカが中国に買い負けしないようにするには、ドルを人民元以上に上昇させればいいのです。

そのためにはメタが自社発行の通貨で金融サービスを開始するのは、障害としかなりえません。

つまりアメリカ議会はこの問題を認識しているのでメタの金融事業参戦に反対し、将来も可能性がないと判断したザッカーバーグが売却したのでしょう。

現在は通貨安戦争を行っていますが、今後は通貨高戦争になる可能性が高いということです。

日本が通貨高にしようとしている具体的な証拠

下記のグラフは日本の長期金利利回り、25年分です。

参照元:TRADING ECONOMICS

金利はずっと下がり続けていますが、欧州債務危機が終わったころ、日本では東日本大震災の影響が一服したころから、底練り状態になっています。

そして、2月1日に直近の金利の高値を抜きました。

金利とは「円×金利」によって表現されるもので、金利が直近の高値を更新するということは円の価値が上昇したという意味です。

ここにも通貨高にしようとする思惑が表れていると考えられるでしょう。

通貨高と株価の危ない関係

さらに青の金利に緑の日経平均を合わせたグラフを見てみましょう。

参照元:TRADING ECONOMICS

アベノミクスがスタートした2014年近辺を見ると、第一の矢である大規模な金融緩和によって金利を大幅に低下させ、現実に株価がジャンプアップしています。

これが株価が大きく上がっている原因だと推測することに無理はないでしょう。

反対に金利が直近の高値を更新したということは、株価にとって何を意味するのかをもっと考えてください。

中国に爆買いをやめさせる方法

通貨高に舵を切った日米欧各国の通貨

中国の爆買いを止める方法は、日米欧が自国通貨を人民元より高くすれば、割高なものが嫌いな中国人は常識を無視したような買い付けは勝手にしなくなるということです。

資源を売る側も、人民元の価値がそれほど高くないと、ドルでの受け取りなどを希望する場合があります。

その場合、中国にとっては安い資源価格ではないでしょう。

つまりドルを人民元以上に高くすればよい、その傾向は最近のドルの上昇や、円金利の上昇によって見られるということです。

最終的には、50年続いた株式天国が終了する可能性が高いということになります。

株式天国が終わると金価格はどうなるのか?

金の価格構成要因は、

【1】ドル
【2】金利
【3】GDP

です。

ドルと金利は高騰するでしょうが、現金の地位が向上するたびに中流階級の復活につながってくるでしょう。

つまりGDPが低成長から、大幅増加の時代に変わってくる可能性があります。

日本の中産階級は、ちょうど株価が大きく上昇し始めてから少なくなってきました。

これは、株を買える人間と買えない人間の差によって生まれたからだと考えられます。

つまり今までドルと金利に注目していましたが、GDPが大きく上昇することによって金価格の低下はなくなるだろうと考えられるのです。

この記事のまとめ

人民元の動向から目が離せない!?

今回の記事では、現在のインフレの主要因、「共同富裕」を掲げて中国が世界の資源を爆買いする背景にあるのは人民元高。

よってこの爆買いを止め、インフレを抑えるためには人民元に対するドル、ユーロ、日本円高を目指すべし。

またこれは、今まで50年近く続いた株式天国の終焉と現金の復権を意味し、中流階級の復活、低成長からGDPの大幅増加時代に変わってくる可能性があり!

金価格は、ドルと金利の高騰がマイナス要因になるが、GDPの上昇を背景に低下はなくなるだろうと考えられる。

こういう内容の記事でした。