自民党総裁選のゆくえと金相場

ようやく緊急事態宣言も明ける模様で、街にも明るさが戻ってきているようです。
※記事作成時は2021年9月25日でした。

今回は、そんな中行われる自民党総裁選について、最後に金相場への影響にも触れて解説していきます。

菅首相の退陣と自民党総裁候補の顔ぶれ

1年あまりで総理・総裁の座を退くことになった菅首相。写真は、2021年4月の訪米時

新型コロナ一色の中で突然、菅首相が自民党総裁選挙には出馬しないと宣言しました。

これは本人の弁によると『無所属で首相であればコロナ対策が疎かになる』とのことですが、単に支持してくれる派閥がなかっただけでしょう。

要するに、菅総裁では次回の衆議院選挙で自民党が大敗するということの意思決定でした。

当コラムでは、麻生副総理が河野行政改革担当大臣出馬の決定の際、「選挙には出るからには勝たなければいけない。負けるといろいろ面倒なことになるから」と発言したことから、河野大臣が出馬したときがこの総裁選挙の終結になるだろうと予測します。

即ち自民党にとって、次回の選挙に勝てるか否かが総裁選挙の主な論点であり、その顔として河野大臣は、高市早苗前総務大臣や岸田文雄前政調会長、野田聖子元総務大臣よりも知名度が高いからです。

次期総裁は河野さんで決まり?

東京都千代田区永田町に立つ自民党本部

対抗の岸田前政調会長は明らかに地味ですし、高市前総務大臣は女性候補でありながら文句を言っているほとんどが女性と摩訶不思議な状況…。

おそらく河野大臣であろうという地合いができあがってきています。

とは言えこういう攻防の際には必ず勝ち馬に乗っかる議員が出てくるはずで、一斉に河野支持を表明する雪崩が起きていませんので、まだ状況は混とんとしています。

しかし、石破元幹事長や小泉新次郎環境大臣などが支持を表明し、挙句の果てには菅首相も支持を表明というのは、ほぼ河野大臣なんだろうと思われます。

ただし、この時期に来てもさまざまな人間が河野支持を表明していないのは、まだ情勢が固まっていない証拠です。

石破元幹事長や小泉環境大臣は、勝ち馬に乗ることでしか政治生命を維持できない人たちですので、彼らは河野勝利で固いと考えているのでしょう。

負ければもう政治家として終わりの連中が支持していることは大事です。

※しかし岸田さんが首相になるとは誰が予想だにしたでしょうか…?

なぜ菅首相は河野支持なのか?

日中平和友好条約は1978年に締結された

現職の菅総裁は河野支持を表明していますが、これは河野大臣の出自に起因があります。

河野大臣の父親は言わずと知れた河野洋平元自民党総裁であり、かつて日中平和友好条約の批准に大きく関わっています。

表面上、一番重要な役割を果たしたのは当時の園田直外務大臣ですが、裏では主に河野洋平が主導し体増した。

その子息で現在でも残っているのは河野太郎大臣で。つまり親中派の代表格なのです。

親中派としての裏付けは、河野大臣の親族が中国で会社を経営しているという報道にも見て取れます。

また菅首相が最後の外遊としてクアッドの会合に出席しましたが、これには重要な意味があります。

アメリカは過度に中国と寄り添うことを危険視しており、日本の民主党政権によって日米同盟が脆弱になったことを想起して警戒をしていたのです。

順当に行けば河野政権誕生で間違いない

河野時代の始まりは近い!?

選挙は何があるのかはわかりませんが、以上のように河野政権誕生は既定路線であり、日本も世界もその方向で動き出しています。

河野政権誕生に際して、中国と寄り添う政策を出すのかという問題がありますが、現状、尖閣問題などと照らし合わせると、いくら親中派といってもそこは譲歩などできません。

1978年の日中平和友好条約締結の際に、鄧小平はこの問題を次世代に先送りすると言いましたが、現状でもそういう結果にするほかないでしょう。

この問題が解決ないしは先送りするまで、日本の対中感情は悪化したままでしょう。

1978年の日本の雰囲気は、平和憲法の下、米中両方と仲よくして中立を貫いていましたが、今やアメリカ一辺倒です。

マーケットは事実でしか動かない

金価格はあくまでも3つの価格変動要因でしか動かない

以上の解説に、金の価格構成要因【1】ドル、【2】金利、【3】GDP(国内総生産)の話は一切ありませんでした。

にもかかわらず、新政権誕生で株価が上昇する、金が上昇するとか必ずいう評論家が出てきます。

確かに中国との関係改善でGDPが上昇する可能性はありますが、それは確定事項ではありません。

改善しない可能性もありますから、そのような材料ではマーケットは動きません。

万が一動いたとしても、数週間から数ヵ月以内にはマーケットは元の水準に戻るでしょう。

日本の首相が決まるくらいで、マーケットは動かないということになります。

この記事のまとめ

今回の記事では、自民党の次期総裁は河野太郎行政改革担当大臣でほぼ決まり(決まりませんでしたが)。

日本も世界も今、その方向で動いている。

ただし、この結果は金をはじめとするマーケットには影響を与えない。

なぜなら、あくまでもマーケットは事実でしか動かないから!

こういう内容の記事でした。