アメリカ政治の最重要課題!雇用の現状と金相場への影響

日本では緊急事態宣言が延長され、なんとも嫌なムードになっていますが、アメリカではワクチンの接種率も50%を超えてきて明るい話題となっています。

今回は、アメリカの雇用と金相場についてです。

バイデン大統領のツイート

下記は、バイデン大統領の5月29日のツイートです。

 

今年の成長は6%。40年近い歴史の中で過去最高の成長になると表明しています。

トランプ大統領もこの種のツイートを繰り返しましたが、バイデン大統領も自分の成果を強調したいようです。

アメリカの2022年度予算は過去最高額に!?

一方で、こんなニュースもあります。

『バイデン米大統領が初の予算案公表、増税と大幅な歳出増を要求』

引用元:ブルームバーグ

2022年度の予算を6兆ドル、日本円で約660兆円の過去最高額を組むと表明しています。

2022年度予算とは、今年の9月から来年の9月までのことであり、この中に4月に表明した2兆4000億ドルのインフラ投資も含まれるということなのでしょう。

660兆円と聞いてもピンとこないでしょうが、日本のGDP(国内総生産)が約500兆円超で、日本の国家予算はその約2割である100兆円になります。

対してアメリカのGDPは日本の4倍の約2000兆円、予算は660兆円ですから比率は35%程度。

いかに巨額かわかるでしょう。

ただ、アメリカが好調ならば、赤字国家なのだから、こんなにも予算を組まなくてもいいじゃないかという皮肉も聞こえてきます。

アメリカ政治で一番注目されている雇用について

2021年3月、ニューヨークにおける新型コロナワクチンの接種に並ぶ市民

ともかく医療業界が積極的にコロナ治療に当たり、ワクチンも迅速に接種すれば、少なくともリスクが排除され、心配な生活を送らなくて済むことになります。

このような結果、アメリカはすごい成長になるはずですが、一番の問題は雇用です。

4月の雇用統計は、100万人程度の新規雇用が見込まれましたが、結果は26万人前後とがっかりさせられました。

ところが、ここ最近のバイデン大統領やクラリダFRB(連邦準備制度理事会)副議長、クォールスFRB政策委員らの話を聞いていると、雇用が激増しているということをうかがえます。

『FRB副議長、テーパリング開始は今後数回の会合で協議可能も』

引用元:ブルームバーグ

この内容は、FRBの仕事が物価の安定と雇用の最大化ということを勘案すると、インフレのコントロールはほぼできているので、あとは雇用だけになります。

そうなると、数ヵ月以内にテーパリング(緩和縮小)が議論できると言っていることは、4〜6月のGDP発表は7月末です。

数ヵ月が2〜3ヵ月を意味するとすれば、クラリダ副議長の発言は7月末発表のGDPは相当によくなると言っているともいえるでしょう。

その前提条件である6月の雇用統計は、15日前後発表の消費者物価指数よりも注目されることは間違いありません。

ドルの動向は、6月4日の雇用統計の動向にかかっています。

金上昇の背景にビットコインあり!?

ビットコインの裏でブラックロック社がいろいろとうごめいている

金の価格が現在上昇している要因の一つには、ビットコイン(BTC)のストラドル取引のためという側面があります。

これは、世界最大の運用会社と思われるブラックロック社が、5月の下旬から銘柄の組み換えを始めていることに起因しています。

下記はETF(上場投資信託)の話ですが、年初からブラックロック社はCEO自ら、金売り-BTC買いを推奨しています。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-05-24/QTMAGBT1UM0Z01

引用元:ブルームバーグ

このETFの一部にもこのストラドルが組み込まれている可能性もありますし、またブラックロック社自体が運用を見直している可能性もあります。

つまり今、金買い-BTC売りになっている可能性が昨今の金上昇の理由になります。

現在の金上昇のもう一つの理由

そして、2つ目の理由としてドル安が挙げられます。

金の価格構成要因であるドルがこの1年間、ずっと下がり続けているのですから、金の価格が上昇するのは当然です。

参照元:TRADING ECNOMICS

特に5月は上旬の雇用統計の結果が期待ハズれに終わり、ドルは急落しているのがわかります。

そして6月はFRB副議長や政策委員のコメントを見ると、かなりの確率で期待できることが予想されます。

参考までに、もう一つの金の価格構成要因である金利に関しては、上昇していますので、去年8月に金は頭を打ったのです。

しかし、今は金利よりもドルのほうがよく動いており、金がドルに支配されているのがわかります。

下記を見れば、金利は1年間上昇し続けましたが、4月からだんだんと横ばいになってきています。

参照元:TRADING ECNOMICS

ドルは安値を打ち、切り返してきているところです。

雇用統計次第で金が下げる可能性あり!?

6月の米雇用統計の発表は金相場のターニングポイントになる

上記を総合して考えると、ドルは切り返して金が安くなる方向に、金利は高止まりのままですので安い要因になります。

この結果、雇用統計の結果が良好であれば、ドルが急伸する可能性があります。

そして金利は、インフレ懸念もあり高止まりです。

GDP(国内総生産)は、次回は7月末までになります。

1〜3月の前期比6.4%という数字はすでに金市場は織り込んでおり、7月の末まで新たな材料になることはないでしょう。

以上の結果を総合的に考えると、雇用統計を境にドルが急伸して金の価格が下がる可能性が高いといえます。

この記事のまとめ

今回の記事では、現在の金上昇の理由の一つは、世界最大の投資会社であるブラックロックが金買い-BTC売りにしていること。

もう一つの理由はドル安で、今の金はドルの影響を強く受けている。

ここで6月発表の雇用統計が好調であれば、ドル高へ。

すなわち金が下がる!

こういう内容の記事でした。