金相場予測法講座 | マーケットは記憶力のゲーム

今回は、金相場をどうやって予測をするのかについてです。

今までも触れた方法になりますが、より正確に伝授しましょう。

消費者物価指数(インフレ指数)を例にとって

各国の中央銀行が「インフレ懸念」を声高に叫んでいますが、これは単なる数字のマジックであると当社は指摘してきました。

以下のグラフのとおり、去年のコロナ禍がひどい時期、つまり2020年4〜5月の消費者物価、インフレ指数は大幅に落ち込んでいます。

参照元:TRADING ECONOMICS

経済統計というものは、基本的には前年比や前月比で見るので、上記グラフが前年比であれば、今年の4月の物価は、0.3%しか伸びなかった去年よりも大きく伸びるのは当然です。

そして6月15日近辺に発表される5月の消費者物価も、比較対象である2020年5月が0.1%と大きく落ち込んでいるのですから、さらに大きく上伸する可能性があります。

その根拠は、以下のグラフをご覧ください。

参照元:TRADING ECONOMICS

3月から4月にかけて大きく伸びていますが、冒頭のグラフほどではありません。

こういうグラフを絶対値といい、冒頭に掲載したグラフを相対値といいます。

相対値だと大きく上伸をしたように勘違いしますが、絶対値で見れば、3月に1400ドルの給付金が行われ消費が活発になったのですから、この数字はある程度織り込み済みなのです。

ゆえに今回のインフレ懸念とは単なる数字のマジックであり、実際のインフレではありません。

前年比や前月比で金の価格構成要因を見る!

上記の説明のとおり、経済というものは、基本的には去年や先月の比較数字、すなわち記憶で動いているのです。

金や株式、為替のマーケットも同じになります。

去年は、5月21日くらいから全国的に緊急事態宣言が解除され、経済が回復してきました。

その時のドルと金利の動きを見てみましょう。

それぞれ2020年5月14日から今年の5月14日までの動きです。

参照元:TRADING ECONOMICS

上記のとおり、ドルは2020月5日14がピークで、その後は大幅に下落、金利は下記グラフのとおり、5〜8月が低金利のピークになっています。

参照元:TRADING ECONOMICS

ドルが去年のこの時期にピークを迎えているのは、パニックになってドルの需要が世界的に高まったためで、その後は混乱が収まったのでドルが下落したのです。

もちろん、FRB(連邦準備制度理事会)による金融緩和によって、ドルが過剰に供給されたのですから、2020年5月14日以降はドルが下落しています。

金利は、3月にFRBが誘導目標金利を0〜0.25%に設定していますので、下がりのピークが8月まで続いたというのが真相になります。

金の価格構成要素の展開予測

では、金の価格構成要件、

【1】ドル
【2】金利
【3】GDP(国内総生産)

を順に見ていきましょう。

【1】のドルは、イエレン米財務長官が「これ以上、下げさせない」と言っているので今後は反転上昇、つまりはドルの売りすぎはなくなることになるでしょう。

現在のドルは、去年の同時期と比較をして10%程度安い状態で、年初からは0.35%程度高い水準です。

イエレン財務長官は、国際公約として年初よりもドルを高く設定すると言っているので、これ以上は下がりません。

ゆえにドル高になります。

【2】の金利に関しては、FRBのパウエル議長を筆頭にインフレ懸念を叫んでいます。

上記で説明をしたように、このインフレ懸念とは数字のマジックなのですが、金利は前年比で動きます。

物価が上昇すれば金利も上昇しますので、金利も今後は上昇することになるでしょう。

【3】のGDPに関しては、発表される時期の問題になります。

現在は4〜6月の第2四半期になりますが、最新のものは4月27日に発表された1〜3月の第1四半期のGDPです。

去年からよくなるのは当然ですが、まだコロナ以前には戻っていないゆえに、マイナスです。

今後の金相場の方向は?

一つひとつ価格の構成要素をひも解いてゆけば、金相場は見えてくる!

以上、金の価格構成要因はすべてネガティブになっていますので、下がるということができます。

これは価格構成要因が同じ株式市場も同様です。

今、株式市場と金の市場はリンクしています。

ドルのピークは去年の5月15日なのです。

安くなりすぎたドルは、イエレン財務長官も言明しているように上がるほかなく、金利も上昇するほかありません。

この記事のまとめ

今回の記事では、金相場や株価など経済は前年比や前月比で動いている。

すなわち、マーケットは記憶力のゲーム。

金の3つの価格構成要素を前年比で見ると、ドル高、金利高、GDPもまだ本調子ではなく、すべてが金の下げを示唆。

もはや、金には下がる以外の方向性はない!

こういう内容の記事でした。