白金とパラジウム上昇の理由【1】背景に中国の影あり!?

白金(プラチナ)とパラジウムの価格が上昇していることについて、読者の方から質問を受けました。

僕も気づいていたのですが、あまりにも根拠不明なので記事を控えていたのです。

今回の記事はあくまでも推測になります。

ご承知ください。

バイデン政権誕生によるアメリカの転換

2021年1月20、ワシントンDCで行われた大統領就任式におけるバイデン新大統領

この意味を軽視する人が多いですが、今年一番の政治的な出来事です。

アメリカは2020年まで小さな政府を目指す共和党のトランプ政権だったのに対し、民主党のバイデン大統領は大きな政府を目指す政権になります。

トランプ政権下では、共和党の伝統方針であるアメリカ単独主義が維持されました。

一方でバイデン大統領が就任会見で表明した「アメリカ・イズ・バック」は、その単独主義から協調主義に戻るという宣言です。

この協調主義の定義があまりにも不明確で、政治的にはかなり混乱しています。

ただ昨今の中国や北朝鮮、イスラム諸国への対応を見ていると、オバマ政権のように対話によって平和を目指すのではなく、同盟国、主に西欧と日本などとの協調を強化するという意味合いのようです。

文明間の衝突

安倍前首相の構想をもとに生まれたクアッド

ほかにもアメリカはインド、オセアニアとも同盟を強調しています。

具体的にはクアッド(QUAD)と呼ばれ、文明間の争いが強化されるごとにクアッドも強化されるでしょう。

文明間の衝突とは中国を筆頭とする儒教勢力、中東のイスラム勢力、ほかアフリカ勢力を指します。

加えて、東南アジア勢力のほとんどは中国に加担することになる可能性が高いでしょう。

トランプ前大統領が一国を標的に攻撃していたのと比較して、バイデン大統領は文明間の衝突を軸として外交を展開しています。

つまり、トランプ時代と比較して数倍衝突が起こる可能性が高くなっているのです。

早速、ミャンマーの軍事クーデターは間接的にバイデン政権が激化させており、北朝鮮のミサイル発射は言うまでもなくバイデン大統領の責任です。

ほかにイランのサウジアラビアへのテロなどもバイデン大統領が原因になります。

米政権交代は世の風潮とおカネの流れさえ変える

自らが大の暴言王だったトランプ前大統領

このように紛争が増えている背景はアメリカの政権が変わったからです。

そして、やたらと人種差別や性差別の問題が取り上げられています。

トランプ時代なら見逃されていたであろう森元首相の女性蔑視とも取れる発言が爆発したのは、バイデン政権誕生と無関係ではありません。

そして、国連が推進しているSDGs(持続可能な開発目標)などの環境対策の盛り上がりもバイデン政権の影響になります。

つまり、米民主党は差別や環境を軸に行動している政党ですから、利益団体はそちらにお金が流れると見て、お金の流れまでもアメリカの政権交代は促進するのです。

トランプ前大統領が目指したのは強いアメリカ、アメリカファーストであり、利益を上げることに血道になることが多かったですが、バイデン政権下ではそれに加えて「環境に配慮した投資を」と叫ばれるわけです。

白金とパラジウム上昇の裏にちらつく中国の影

さて、こういう世界情勢が白金やパラジウムと何の関係があるのかとお思いの方も多いでしょう。

今回の白金とパラジウムの上昇を語るのには、中国の影響を考えざるを得ません。

以下の記事をご覧ください。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210307/k10012902211000.html

引用元:NHK

中国の貿易統計が前年比60%増えたというニュースになります。

下記は中国の輸出額になりますが、NHKもひどい記事を書くというのが正直なところでしょう。

参照元:TRADING ECONOMICS

2020年の2月の数字を見て、今年の数字を見れば明らかです。

要するに、新型コロナによる輸出不振で数字がない去年2月と比較して60%増とやっているわけです。

ウソではありませんが、勘違いさせる記事と言えます(こんなんでイインでしょうか…)。

注目すべき中国の輸入量

そして、輸入です。

参照元:TRADING ECONOMICS

去年よりも輸入が増えているのは中国でも各地でロックダウンを行っていたので当然です。

参照元:TRADING ECONOMICS

しかし、10年のスパンで見ても、2020年末から2021年初頭にかけての輸入量は過去最高でした。

中国にしても去年はマイナス成長で、消費が盛り上がっているわけではないのに輸入が急増なんて、はっきり言っておかしいのです。

去年よりも輸出入が増えたのは、去年は新型コロナ禍で輸出入が激減したのですから当然ですが、絶対値で見ても景気のよい時よりも輸入が増えているのです。

何故でしょうか?

中国の爆買いがまた行われた!?

経済制裁を科されているイラン産原油を中国が大量に購入

ここで推察されることは、リーマンショック前に中国が行った「爆買い」を去年末から年明けにかけて行ったという説です。

リーマンショック前に中国が行ったことを具体的に記せば、たった20ドル前後だった原油を150ドルまで買い上げ、WHO(世界保健機関)が「将来的には人類のタンパク質を昆虫から得ることになるだろう」と言われるくらいの穀物を買い占めを行いました。

それを今回もまたやったのです。

例を挙げると、トランプ前大統領の説得によって購入を止めていた、経済制裁を科されているイラン産原油を大量に購入したのも中国になります。

白金とパラジウムの上昇も爆買いの影響か!?

以下に参考記事を挙げておきます。 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210207/k10012853921000.html

引用元:NHK

穀物は去年は大豊作で、今年も豊作であればアメリカ農家は壊滅的な危機を迎えるはずが、おかしなことに大豊作だったにもかかわらず値段が上昇しました。

これも中国の爆買いの影響が考えられます。

そうです、白金とパラジウムも具体的なデータはないのですが、中国の爆買いによると推測した方が自然なのです。

参考までに、昨今の中国人は金よりも白金などの白光りする貴金属を好み、金ばかりだと趣味が悪いと上海の住人などは一様に言います。

白金は中国人の趣向には実は合っているという側面もあります。

爆買いの理由は?

2021年3月7日、ワシントンDCでウ2022年の北京オリンピックをボイコットするよう呼びかけるウイグル人活動家

中国は今年農作物が不作であったので、穀物の輸入を増加させているのだという意見が占めています。

しかし、2000年前後に起こったバイオテクノロジー革命において、ほとんどタンパク質源である穀物の不作はなくなってきているのです。

つまり、滅多なことでかつてのアメリカの大豆パージや1997年に起こった世界的な不作などが起こらないのに、今年はそんなに中国は不作だったのかというのはかなりの疑問が起こります。

考えられるのは、まだトランプ政権下であった去年末から爆買いを起こっているのですから、トランプ大統領が中国に穀物を買ってくれとディールの中に含めたことを履行しているという説です。

それをバイデン大統領は、新疆自治区におけるウイグル人虐殺、香港政府による人権侵害、モンゴルの人権蹂躙を挙げて攻撃しているのです。

この爆買い、アメリカの求めに応じてか、新型コロナウイルスを世界に蔓延させたお詫びしにしたのかはわかりません。

しかし、世界経済が最悪の事態にならないように配慮したものと考えれば、決して迷惑なものではありません。

それを中国は民主主義を冒涜し、人権侵害を平気で行う悪の国だと攻撃するバイデン大統領とブリンケン国務長官は、いったい何を考えているのでしょうか。

大丈夫かバイデン大統領!?

ロケットマン再び…

バイデン大統領は中国を競争相手と言っていますが、実質的には敵国なようなことをやってのけています。

これでうまくいくわけがなく、最終的には北朝鮮がミサイルを発射したという情けない典型です。

バイデン大統領が「対話の扉は閉じていない」と言い訳をすれば、翌日には短距離弾道ミサイルを排他的経済水域に発射されるという、ウソっぱちのコメントを覆すようなことをやられ、赤恥をかかされています。

このような情けないバイデン政権に対し、日本政府は当面の北朝鮮危機に対してアメリカへの批判こそしていませんが、「日本海」を言い間違えることで情けを仇で返すような外交です。

バイデン大統領は「再選を検討している」と宣言するなど、正直この大統領で大丈夫かと疑いたくなるのが普通でしょう。

爆買いの目的は同盟の強化!?

トランプ政権下では貿易戦争だったが、バイデン政権では本物の戦争が始まる!?

中国は新型コロナ禍に際して稼げない新興国に対し、爆買いで同盟を結束させているので、バイデン政権も対抗したという構図です。

ヨーロッパ、オセアニア、インド、韓国、そして日本と同盟を強化しました。

しかし、日本のように安全保障を求めてアメリカに応じているのに、北朝鮮にミサイルを発射されて日本政府からの信用など地に落ちている状況でしょう。

中国とケンカを繰り返すオセアニアにしても、かつてシンガポールのリー・クアンユー首相に「アジアの貧乏白人」と揶揄されたように、アジアへの同化は文化的に難しいという判断でしょう。

ヨーロッパは中東、イスラム圏につながっていますので、イランをおとなしくさせておくことにメリットがありますが、イランはサウジアラビアに向けてフーシ派が攻撃するとアメリカへの不信が広がっています。

それに対して中国は、資源や穀物を買いあさって同盟を強化しようとしているのです。

この勝負、どちらが勝つのか見えていませんか?

爆買いを人質にとる中国

離任直前の2021年1月19日、中国によるウイグル人迫害について「ジェノサイドかつ人道に対する罪だ」と認定したと発表したポンペオ前国務長官

白金、パラジウムが上昇したのはおそらくこういう流れの一つです。

ただし、金の価格が下がらないのはこの範疇ではないでしょう。

なぜなら世界1位の産金国は中国です。

ただ、世界中の金を買いあさっているのも中国人なのですが…、なかなか下がらない理由はわかりません。

ですから今年の金や白金、パラジウムは中国次第なのです。

あまりにもアメリカがしつこく「人権」と騒げば、おそらく共産党は爆買いを止め、そうなると急落です。

その証拠にバイデン大統領が中国に強硬姿勢をとった2月は輸入量が激減しています。

中国は「要求を飲まなければ、爆買いをやめる」と脅しているのです

ポンペオ前国務長官がトランプ不在の中でも中国をジェノサイド(集団虐殺)認定したのは、こうした中国の行動を牽制するためであり、それを引き継ぐブリンケン国務長官の対応も相応のものでしょう。

しかし、爆買いによってある程度、世界経済があるという自負のある中国に対して、上から目線でモノを言うブリンケン国務長官、どうしようもない失言を繰り返すバイデン大統領は、どう見ても負けるでしょう。

この記事のまとめ

今回の記事では、今回の白金とパラジウム高騰の一因として中国による爆買いが推測される。

実際、10年のスパンで見て昨年末から本年初頭にかけての中国の輸入量は過去最高。

この理由として、中国は爆買いをとおして自らの同盟の強化を試みているものと考えられる。

今年の金や白金、パラジウムの価格は中国次第。

こうしたしたたかな中国と、失敗を繰り返すバイデン・アメリカ。

対立を深める両国の勝敗のゆくえはもう明らか。

こういう内容の記事でした。

次回は、需給からの視点で白金の価格動向を解説します。