リーマンショックと新型コロナウイルスの違いと、金暴落の可能性フラグ

リーマンとコロナでは日本の経済状況は全く違う

「今回の下げ幅はリーマンショック並み」とメディアが連呼していますが、リーマンと今回の新型コロナウイルスでは経済の状況が全く違います。その理由と、今後金を含めてどうなるのかを説明していきます。

ニューヨークのマンハッタンに立つバークレータイムズスクエアビル。かつてのリーマンブラザーズの本社所在地

経済状況で考えていきましょう。

リーマンショック前まで、日本はデフレ経済に苦しんでいました。

現在はデフレこそ脱却し、満足できる状況ではありませんが言葉の意味ではインフレ経済になっています。

リーマンショック前までは、アメリカのサブプライム層が住宅を購入することができ、住宅価格などの上昇から全世界で好景気を謳歌していたのですが、結局、住宅価格の軟化からサブプライム層がローンを返済できなくなっていたことから、アメリカ経済が破綻しました。

きっかけは、リーマンブラザーズという証券会社の破綻です。

つまり、アメリカや世界が絶好調の中、日本だけは取り残されていたので、株価の下げは大したことではなかったのです。

それでも23%程度の下げでした。

絶好調だったアメリカ株の下げは50%以上の大暴落しました。

なぜ今このような説明をするのか?

もちろん、コロナウイルス発生国である中国への打撃は経済や民心をはじめ計り知れない

今回のコロナウイルスの初動時、本国である中国の被害が一番大きいのはもちろんですが、周辺国の被害もひどいのは確かです。

その順位が1位香港、2位台湾、3位ベトナム、ほかはタイやシンガポール、マレーシアだという識者、専門家と称する人たちがほとんどでしたが、大きな誤りです。

これはリーマンショックのときにも通じる話であり、日本もリーマンで農工中金などの金融機関が被害を受けましたが、欧米に比べると被害は少ないので日本の株価は大して下がらなかったという評価が一般的です。

言われればその通りですが、本当の評価は違います。

その直前まで日本株は大して上昇をしていなかったから、あまり下がらなかったのです。

これに対してコロナウイルス初動時は、香港が一番影響が大きかったとやっているのですが、大きな間違いになります。

激しく落ち込むのは香港ではなく…

2020年1月19日に発生した香港デモの様子

香港は去年何がありましたか?

逃亡犯の引き渡し条例を発端に、最終的には民主化運動になりました。

その間、町のスーパーや小売店は閉鎖です。

このような状態で香港経済が良化するかといえば、そうなるわけがありません。

香港の経済が上昇をしていないのに、経済地盤が沈下するわけがないのです。

ゆえにコロナウイルス初動時に東南アジアで最も落ち込みが激しいのは、2019年に経済が好調であったシンガポールやタイです。

短絡的に考えると、地理的には台湾や香港ですが、そもそも民主化運動や総統選挙で経済が停滞、横ばいだったものですから、大した落ち幅ではありません。

リーマン時に日本の株価が23%しか落ちなかったのは、そもそも株価が上がっていなかったからでした。

今回の場合はどうなのかを、こういった観点で考えなければいけません。

今回のケースで日本はどうなる?

現在日本は感染拡大の阻止に向けて奮闘中だが、どの道経済への大きな打撃は免れ得ない

今回の日本は、2013年からアベノミクスがスタートして、株価は新値近辺に行っています。

アメリカなどは史上最高値を連日更新していたので、シンガポールやタイと同じことになります。

つまり、高値追いをした市場は下げも半端じゃないということです。

日本が2万3000円だった株価が現在、2万1000円くらいですが、9%程度の2000円の下げで済むと思いますか?

リーマン時の欧米は、軒並み最安値を3ヵ月で更新したんですよ。

経済好調のリスクとは、それによって高値になったものが叩き落され、必要以上に売られることなのです。

金はどうなるの⁉

世界経済が大きく揺れる?

金は言うまでもなく、リスクの最先端にあります。

今年に入って最高値を何回更新しましたか?

このコロナでリーマンと同じように株価が50%以上下がった場合、1500ドルでは済まず、1200や1300も現実路線になります。

でも、その後は各国が低金利に誘導するでしょうから、また上昇しますよね。

リスク回避だから金が上昇するなんてことを言っているのではなく、暴落する可能性があるのです。

リーマンのときはドル安によってその前まで金は急騰していました。

今回の場合は金利安で急騰です。

しかし、債券の現金化が進行した場合、債券価格は下落し金利は急騰します。

その場合、金は大急落になります。

現在、債券価格は安定、金利も低下で、2月28日は50ドルほど急落しましたが、こんなものは金利が急騰したら最悪の展開になる可能性もあるということを覚えておいてください。

少なくともリスクの一つとしてカウントしたほうがよいでしょう。