新型コロナウイルスによる日本の被害はどのくらいか?|中国人観光客減少問題

2019年の訪日外国人数

新型コロナウイルスがパニックを起こしているような気配です。

京都市民が使う市バス路線は日中にもかかわらずガラガラ、四条河原町(京都の繁華街)は中国系の東南アジア人がマスクもせずに中国語が飛び交い、日本人の姿はほとんど店員のみというような状態です。

春節に合わせた中国人の来日が激減しているという報道がなされていますが、今回はそれをデータ的に説明していきます。

日本国のビザ

2019年の訪日外国人数は、10月までで26万人になります。

2018年は31万人でした。

おそらく去年は2018年ほどにはなりませんので、30万人弱の訪日外国人数になると思われます。

この減少の理由は、よくわかりません。

中国の景気減速により中国人の来日が減ったためという方もいますが、それはデータを見ていない方の言い分です。

中国籍の外国人の来日は、2018年と比較しても増えており、中国人の観光客が減っていることはありません。

ゆえに、米中貿易摩擦などによって中国人観光客数が減っているというのは根拠のない説です。

(引用元:日本政府観光局 ※数字は以下もすべて)

日本への外国人の来日数が減るという理由は、各国からの訪問状況を分析してみないとわからない状態になっています。

訪日外国人数と増減

下記のグラフは、訪日外国人客とその前年比増減になります。

オレンジの線(左軸)が訪日外国人数であり、右軸がその増減割合です。

また、下の1が1964年、一番右端が2019年になります。

このグラフによれば訪日外国人は激増しており、落ち込んだのはリーマンショックや東日本震災によるものということがわかります。

ただし、近年は伸び率がかなり低くなっています。

中国人観光客の推移と割合

中国人観光客の推移につきましては、以下のリンクより確認ができます。

file:///C:/Users/Owner/Downloads/DB_4.%20%E5%90%84%E5%9B%BD%E3%83%BB%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%88%A5%E3%81%AE%E6%8E%A8%E7%A7%BB_%E5%B9%B4%E5%88%A51.%20%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%951.%20%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E.pdf

引用元:日本政府観光局

中国人観光客は、景気の後退など関係なく上伸しているのがわかります。

わずかに東日本震災と中国国内での反日デモが拡大したときにだけ減っていて、リーマンショックなどもほとんど関係がなかったことがおわかりになるでしょう。

全体の旅行客のうちの中国人の割合は以下のリンク先から確認できます。

https://statistics.jnto.go.jp/graph/#graph–breakdown–by–country

引用元:日本政府観光局

全体で2619万人の訪日客に対して813万人になり、率にして31%です。

中国人観光客の減少で日本が失うお金

中国人1人当たりの消費金額は以下のリンクより確認できます。

file:///C:/Users/Owner/Downloads/DB_1.%201%E4%BA%BA%E5%BD%93%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%97%85%E8%A1%8C%E6%B6%88%E8%B2%BB%E9%A1%8D2.%20%E8%A1%A81.%20%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E.pdf

引用元:日本政府観光局

外国人観光客の1人当たりの消費量は2018年で約22万5000円です。

中国人観光客が年間で810万人、消費が22万5000円とすれば、中国人が今後1年間来日しなければ、日本が失う金額が明らかになります。

810万人×22万5000円=約1兆8000億円

数字にブレはありますが、おそらく1.8兆円くらい日本経済は中国人からのお金を失うことになります。

観光客は帰ってくる?

2020年2月のとある日の浅草寺の風景

新型ウイルスはしょせんインフルエンザであり、中国の北部や山間部でも5月、6月になれば寒さは解消し、終息すると思われます。

新型ウイルスと考えると、1年中流行しているとお考えの方もいるかもしれませんが、インフルエンザと考えると真夏に大流行しているとは考えられません。

ゆえに、夏以降は中国人観光客はまた増えてくるでしょう。

問題は、この中国人観光客の激減によって日本経済がおかしくなるといっている人たちです。

騒ぐ必要などない

まるでゴーストタウンとかした2020年の春節期間の中国・深セン

日本のGDP総額は約540兆円になり、中国人観光客が仮に今年1年間来なくなったとしても、日本経済は0.3%程度しか影響を受けません。

しかも新型ウイルスが終息すれば、中国は年々お給料が増えていますので、それ以上のお金を年末や来年に使いに来るのだけの話です。

全体として、中国は日本のように給料水準が前年と同じということはまずありえなく、毎年給料が増えていきますので、次回に延ばせば延ばすほど消費金額は増えると予測できます。

ゆえに今観光客需要を取り逃したとしても、次回来るときはもっと消費してくれるだろうと期待できるのです。

ですから、この程度の金額で騒ぐ必要など何もないと思われます。

潰れるのはもとからダメだった会社だけ

当初はデマを流したことを理由に新型肝炎を告発した医師らを拘束した武漢市の公安局

中国人観光客が来なかったことでバス会社などが倒産したというニュースが流れますが、もともと経営に問題があって不渡り寸前だった会社がつぶれたにすぎません。

通常先の見通しがあれば、銀行融資でつなげるはずです。

待っていれば必ず需要は回復するのですから、今回の中国人観光客激減に対応できなかった会社とは、もともと将来に見通しがなかった会社ということになります。

同様に武漢の医師がコロナウイルス感染によって死亡しましたが、おそらく彼には既往症があったのでしょう。

でなければ、若くて医療知識もある彼が死ぬはずがありません。

理由は、今回のウイルスは通常のインフルエンザよりも毒性が弱いからです。

それがウイルスによって死亡というのは、おそらく既往症があったということは誰でもわかる話なのに、大変なことになっていると騒ぐメディアに嫌悪感を抱くのは弊社だけではないと思います。

今回の騒動で一番怖いこと

2020年2月のとある京都の観光地の風景

冒頭でも申し上げたように、一番怖いのは日本人の消費がメチャクチャに落ち込んでいる点です。

日本人の個人消費はGDPに対して6割、320兆円程度あり、その1%でも3.2兆円で、中国人観光客が落とすお金の倍額になります。

つまり、日本人は中国人がほとんど来ていないのにもかかわらず、外出してお買い物や飲食しなくなっているのが顕著に観察できるのです。

特に大都市では京都、大阪でも顕著ですから、ほかの都市でも言うまでもありません。

わずかに外国人が来ていない地方都市ではほとんど影響がないのでしょうが、外国人が多数来ている都市では日本人の数が激減しています。

誤った情報で行動している日本人

大半の通行者がマスクを着用している2月の銀座の風景

伝聞ですが、京都には日本人がいない反面、お隣の滋賀県の大津は普段以上に賑わっているそうです。

つまり、新型コロナウイルスに感染するのが怖いので、皆外国人のいない都市に行こうとしているようです。

ただ、この発想は非常におかしいもので、感染源である中国人は町にはほとんどいないのに、日本人は外出を自粛してしまっています。

こういう誤った情報によって、日本人は行動しているのです。

日本人は消費の機会を自ら失っている

スイスのジュネーブに立つWHO本部

新型ウイルスという言葉自体が不安をあおりますが、WHOや日本政府によると、通常のインフルエンザよりも感染力も弱いですし毒性も弱いのです。

要するに言葉だけの雰囲気で、消費するチャンスを勝手に自分たちで失っているのです。

きちんとした情報を確認している人は、コロナウイルスに感染するよりも通常のインフルにかかるほうがよほど心配だと判断することでしょう。

ともかく、この新型ウイルスで一番怖いのは日本人の消費の落ちこみです。

ゆえに1月、2月の家計の消費行動は著しくマイナスになる可能性が高いのです。

もっと怖いのは企業の生産体制

世界の工場である中国が各国に与える影響は大きい!?

企業の生産体制はもっと深刻です。

日本のトヨタやスズキ、日野自動車、三菱自動車などが2月9日からの操業開始の予定を遅らせるとの報道があります。

これはサプライチェーンの一角の話で、その部品の供給が遅れることによって車の完成が遅れることを意味します。

すなわち、中国の生産が止まることによって日本の完成車製造も遅れてしまうことです。

個人消費の単価などは多くても1万円単位ですが、車の販売価格の平均を1台200万円とすれば、1万台が遅れただけでも甚大な被害になるのは予想に難くありません。

こういったサプライチェーンを構築しているもののほとんどは、コストカットを求めて世界各地に供給を求めているのは確実です。

その被害はこういう単価の高いものがほとんどですので、甚大になります。

こうした工業製品の組み立てなどはGDPの5%にすぎませんが、その被害額は毎日の株価に反映されますので、心理的影響は甚大になります。

金額は大したことはなくとも、株価が毎日下落することになれば消費者心理やお給料への不安が拡大し、結果として大きくGDPのマイナスに寄与すると思われます。

結論

京都市内のとある商店の陳列棚。消費が盛り上がったのはマスクだけなどというお寒いことになってしまっては困る

中国人観光客の激減は数字的にも大したことはないのですし、収束すれば数字は戻ってくるでしょう。

もっと怖いのは日本人消費者の買い控えなどの行動と、企業の生産活動停止です。

日経平均は新値を更新していますが、それは蜃気楼になります。

つまり、この値段は間違いであり、今後その値段は大きく下落することになると思います。

金もリスク回避や金利安、ドル高によって一時的には買われるでしょうが、おそらく現金化の波に押され、大きく下落することになるでしょう。

※こちらの方が弊社は心配です。