ノーベル賞と金相場。歴史をみれば金相場はわかる!

貴金属,相場関連

ノーベル化学賞を受賞した吉野さんによると、未来は過去10-15年をみれば将来どのような需要が起こるかは予測ができる、と仰っていました。今回はこのロジックをもとに金利の未来をみてみたいと思います。

リチウムイオン電池開発の経緯

まだ、吉野さんがリチウムイオン電池を発見した経緯というのはよくわかりません。

僕がテレビのインタビューでみたことでいえば、吉野さんがリチウムイオン電池を開発しようとしたきっかけは、過去の10-15年の需要を見た場合『これからリチウムイオン電池の需要が飛躍的に伸びるだろう』と予測したことがきっかけだったと、いったことです。

ご存知のようにリチウムイオン電池は携帯電話やパソコン、そして自動車の燃料電池としても広く普及をしています。

ことに昨今はスマホの日本だけではなく世界的な普及をしていることからみてもその需要が激増をするのは誰にでもわかる話だと思います。

スマホの出荷数

参考までにスマホは35億台の出荷が今までにあり、世界人口が70憶と考えればその普及はものすごいものです。

結局、リチウムイオン電池の開発に一生懸命に吉野さんがなったのは、この需要を読み切っていたから心血を注いで研究したのではないでしょうか。

今からみれば平成の初期にこれからは、ポータブルの時代、そして電気の時代になるのは、当然のことと考えたのでしょう。

従前の化石燃料、つまり自動車はガソリンで走り、発電所は火力で発電している現状だった当時から、ここからは気軽に持ち運びができる時代になると考えるのは通常です。

皆さんの知っているソニーのウォークマンが発売されたのは昭和ですが、あの劇的な売り上げをみれば『将来家電はポータブルになる』と読むのは当たり前だったかもしれません。

この蓄電池の進化が現在のスマホになっている訳です。

蓄電池の課題とノーベル賞

今の蓄電池の課題は、発電量の問題になります。

車での電気自動車の実用化が遅れたのは車を走らせるだけの蓄電池がなかっただけの話です。

ここから考えられることは、これからはもっとすごい、自家発電電池や蓄電池が出てくるだろう、と読むことができます。

将来は自分の家で発電できる自家発電電池などが開発されるのでしょう。

ソーラー発電などは今回の関東や東北地方を襲った豪雨災害で決して自然環境に優しいものではないことが個人的には証明されたと思っています。

では、この発想、ノーベル化学賞を受賞した吉野さんだけにしかできない発想でしょうか?

上記の文章を読んで、なんだ、大したことじゃない、と思った方は過半でしょうが、実際にそれを考えて、それを実行をしたから吉野さんはノーベル賞を受賞できたのではないのでしょうか?

そうやって考えていくと、ノーベル賞は自分自身が研究課題をきちんとみつけ、それを実行して成果をだせば、誰でも取れるものだという認識をしてもよいかも知れません。

僕は経済学賞を中心にノーベル賞の論文を読み漁っていますが、読んだ感想は当たり前のことを考えて、それを実行し、それを証明した帰結がノーベル賞というのが偽らない本音です。

誰でも努力して結果を出せばノーベル賞取れるかも?という内容がほとんどなのです。

でも研究テーマに左右されることが一番大事なことで、世の中の需要がない研究を一生懸命してもその可能性は限りなく低くなる。

だから、需要の予測は非常に大事だ、と吉野さんは言っているのです。

またその需要予測は、簡単ではないモノの上記の通り誰でも出来るものなのです。

金利と金価格予測の条件

金利の動向は今の金相場を左右している、ということを今までズッと書いてまいりました。

現状のようにドル価格が大きく動かずに金利が上下動するのであれば、金の価格を予測するのには、金利を予測すればいい、ということになります。

しかし予測には上限がつきます。

それは金と金利の連動性が今後も継続すれば金の将来の価格を当てることができる、と言う事です。

逆に言えば金と金利の連動性が確認できなければこの予測は外れると言う事です。

ただし今までの経緯をみていると、金と金利の価格が連動をしているのは明らかなことであり、だったら金と金利が連動しているのが今後も続けば、金の価格は当てることができるよね、と言っているのに過ぎません。

『ソニーのウォークマンが爆発的ヒットになったから今後関連商品がいっぱいでるよね』

『だったらそこで問題になるのは電池』

『優秀な電池は現在ではリチウムイオンだ』

『だったらそれを研究して結果を出せば莫大な利益を得ることができる』

この発想とほとんど変わらないことを言っています。

次にドルとの連動

しかし金と金利の連動がなくなったとしても、今度はドルとの連動になる。。。と今まで言っていますので、次はドルの将来性を予測すれば金の将来の価格は予見することができる、ということです。

つまり未来を完璧に予測することは不可能ですが、今ある事実を丹念に拾っていけば、ある程度の予測は出来るはずです。

財布の中に1万円が入っていて、仮に5000円使えば残りは5000円になる。

これも、立派な未来予測です。

未来にもこの様に簡単にわかる未来と、『AIが普及したら人の生活はどうなるか?』なんて難しいものがあるのです。

後者の小難しい質問に答えよと僕はは言っている訳ではなく、前者の予測であれば足し算、引き算を知っていれば小学校1年生の問題だということに気づく人は多いと思います。

吉野さんが言いたいこと。

僕は吉野さんは誰でもわかることを真剣に考えよ、と言っている様に思えます。

ソニーのウォークマンが爆発的ヒットすれば関連商品が爆発ヒットの可能性がでるからリチウムイオン電池の需要が伸びる。

だから研究する。

誰もがわかる単純明快なことに結果を出した成果が今回のノーベル賞だと思います。

今回の受賞を見て学んだことは、天才という人たちは当り前のことを他の人の数倍考え、そして実行した結果が莫大な成果になるのだなという事。

金相場予測も、実はこれに似ていると思っています。

本題の金利の動向

これがアメリカの1920年からの金利の推移です。

1920年以前というからには第一世界大戦後からの推移になりますね。

壮大な推移になりますが、今の金利水準というのは、結局1945年の第二次大戦後と一緒の金利なんだ、ということがわかると思います。

『今の金利が異常だ』と騒ぐ人たちが大勢いますが、この約100年の歴史推移をみると1980年の年16パーセントの金利って何?と思うのが普通です。

今は異常な低金利な時代ですから、ほとんどの人が16パーセントの異常金利を懐かしがっているという状態になるのは当然の事です。

でも歴史的にミルと1970-80年代のこの異常金利のほうがおかしい、ということに気づくと思います。

実は今の金利の1-2パーセント台というのは歴史からみれば通常の金利で、むしろ10年物国債の金利が5パーセントも10パーセントもあるのが異常なことだと思うのです。

しかし国債の投資者にとって、10年物国債は通常は5パーセント程度あるのが当たり前で、今の1パーセント台後半の金利がおかしいという感覚を持っていると思います。

ただこの感覚は過去10-30年の感覚であり、歴史100年でみれば長期金利1-2パーセントというのは実は極めて正常なのです。

直近40年のアメリカ金利

次に直近40年のアメリカ金利です。

このグラフだけを見せられれば、金利は下がりすぎだ、とみなさん言うと思います。

しかし、前述の過去100年の金利推移グラフをみれば1980年代が異常というのはわかりますね。

これは解釈の問題であって、今の金利が正常と思っている人は過去100年の歴史をみている訳です。

それに対して、今の金利が異常だ、と思っている人が過去3-40年の歴史をみているのです。

『どちらが正しいのか?』なんてことを通常考えると思います。

後半40年だけでの金利が急落したことは説明できないのですが、過去100年であれば何故金利は急騰し急落をしたのか、と考える事は非常に明快に解説出来ます。

過去100年のアメリカ金利

第二次世界大戦によって、ヨーロッパと日本は国土が焦土化してしまったので復興が起こったと考えることができると思います。

国民が必要不可欠なものを手に入れることができなかったので工場など早急に作り、人々が平和に豊かに生活できる環境の復活が条件づけられたのです。

しかし、それにはお金がないので、まず国家が千頭にたって借金をし始めた。

ちょうど、東京オリンピックや高度成長期と重なり、ものすごい借金の需要があり、結果として資金不足になったので金利が急騰をした。

資金が足りなければ、金利は貸し手がいないから急騰をします。

ところが日本のバブル崩壊でもお解りのように、日本もヨーロッパも名一杯豊かになってしまいました。

するとこれ以上資金はいらなくなり、一気に資金需要が減ったのが過去の40年の推移と考えるとしっくり来ます。

つまり今の時代は『借金をして工場や商品を作ってそれを返済していく』という経済モデルは実は完全に時代遅れという理論が生まれます。

金利から見た現在のビジネスのあり方

そう考えると、現在は自己資金で商品やサービスを作り出していく時代なのだ、ということが言えないでしょうか。

借金をしてまでサービスを提供しても、人々の商品欲などの物欲は満たされており、その需要がそれほどない、ということが言えるからです。

ただあくまでも絶対的な概念ではなく過去からみた相対的な意見です。

確かに現金を借金・出資により増やし、レバレッジを効かして将来スケールするというモデルもあるのは事実です。

ただ昔と比べれば生活レベルは相対的に向上し、昔ほどもっといい生活をしたいという渇望から欲望に変わったのではないか、ということなのです。

こういう予測をすると、これからどんなものが売れるかのか、という命題に立ち返ることができます。

高付加価値なものが売れる時代

前述の仮説から、100円ショップのような誰でも簡単に作れる供給過剰になるものより、誰もが持っていない高付加価値のものが売れるということが簡単に予想出来ます。

SNSにアップされる写真は、誰もがもてないような、人が羨むような商品を保有しているものにイイねがたくさん集まる縮図です。

今までの時代は機械化によってみんな同じようなものを持つのが時代背景です。

今後の時代は工場で画一的に商品を作るような商品は売れず、人と違うものが売れる時代になっているのです。

このような時代に突入した現在、工場建設などの大規模な資金需要はどうなるかというと当然減ります。

その結果、金利はどうなるのか、ということです。

画一的なものが売れない時代に金利は?

この流れでは画一的なものは売れ筋になることはなく、むしろ個性あふれる美しく綺麗なものが売れる、ということです。

例えばブランドバッグも工場で製作された1個5万円の商材ではなく、エルメスの様に1つ1つ手縫いのバーキンやケリーバックのようなハンドメイドの1個100万円のバックのほうが売れると言うことです。

では今後の金利は現状のまま安値で放置されたまま、そして上がる確率はなくなりそして下に向かう可能性のほうが高いということになる訳です。

ここに書いてあることは吉野さんが言う10-15年の話ではなく、過去100年からの推測になります。

次の機会では過去30年の話、そしてその次に過去10-15年の話をするつもりです。

では、金相場はどうなるか?

今迄の話から金利は安く誘導されると判るため『金は当面の間は高い』という結論になります。

しかし『金利は安く誘導される』ではなく今迄の金利が異常だったのであって、単に『現在正常になっただけ』と考えている訳です。

そう考えると、低金利を背景に上昇した金価格も異常なんです。

現在金融界を支配するマインドは『10年物国債が1-2パーセントなんて異常』という考え方です。

でも100年スパンでみれば正常な金利だと思います。

それが世間一般のマインドが『1-2パーセントの金利が正常』という認識になれば金はどうなりますか?

僕はは当面は高い金が続くと思っていますが、どこかで大急落するだろうね。と思っているのです。

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