中国人はなぜ来日するとドラッグストアに殺到するのか?

貴金属,相場関連

中国の医療事情

訪日した中国人がドラッグストアに殺到している映像がニュースでよく流れます。

ほかにも家電量販店や有名ブランドストアにも中国人は殺到していますが、「なぜ、ドラッグストアに?」と思う方は多いのではないでしょうか。

今回は、その疑問に答えていきます。

銀座。街の風物詩ともなった中国人旅行者による爆買

中国は現在、社会主義+資本主義ですが、鄧小平の改革開放路線以前は完全な社会主義、共産主義だったのだから、医療事情は発達しているのではないかと思う方が多数でしょう。

社会主義や共産主義とは、皆が平等に働き、教育、医療などのサービスを平等に受けることができるというのが理想社会になるのですから、中国の医療事情はかなり発達していると想像するのが普通だと思います。

ただし、旧ソ連などは労働も行われず、医療、教育などのサービスも満足にできなかったという印象のある方は、このような発想をする方も少なからずいるでしょう。

実際、中国の医療事情は日本と違い、かなり劣悪な部類に入ります。

急速な近代化や工業化を達成した国では、大抵の場合、年金や社会保険制度が現在でも確率していません。

韓国の医療・社会保障制度

いくら所得の低い韓国だからって、月額8000円程度はした金で生活しろなんて言われても無理

例えばお隣の韓国の場合、年金、医療制度はありますが、内容が保証されているとは言い難い状態です。

制度が確立したのは1990年代であり、40年間保険料を払っても老後保障は現役時代の4割程度しかありません。

その上に兵役があり、年金の支払いが20代後半から開始され、大抵の場合、40歳前後で会社を辞めるのが普通です。

ほとんどの人が10〜20年程度しか年金を払っておらず、その金額は現役時代の1割程度が標準になります。

さらに言えば、戦前や植民地から解放された前後に生まれた人たちは、そもそも極貧の生活をしていたのですから年金などありません。

政府が救済策として月額8000円程度の年金を支払っていますが、いくら日本の総所得よりも低いとはいえ、お小遣いにもならない金額で、老後を過ごせと言われても無理な話です。

日韓関係の悪化は韓国の社会制度の不備から

毎度繰り返されるあきれた光景

昨今、従軍慰安婦の問題などが取り上げられるのは、韓国の老人がすでに壊滅的な状態になっており、どこからお金を分捕るかの話になっているからです。

取れるところから取ろうという発想であり、韓国政府の無策が日韓関係に悪影響を与えています。

韓国では現在、日本製品の不買運動が起こっているようですが、この社会インフラの未整備がある限り、今回の問題が片付いても、このような関係悪化はまた起こるでしょう。

なぜなら、韓国の年金制度は40年間支払い続けてやっと満額が与えられるのですから、結果として、払うことができない人が多数だからです。

中国の医療保険制度

北京の中山公園に立つ鄧小平の像

中国も事情は同じで、雇用保険や医療保険、年金などの制度は全く未整備状態です。

日本のように、保険証を持っていれば3割負担で医療を受けられるというわけではなく、まず医療費は全額前払い、そして、その後に3割がキャッシュバックされるという制度設計になっています。

結局、中国は1949年に成立してから鄧小平の時代まで、医療制度はあってないようなものだったのです。

医療制度や医療保険ができたのは1990年代であり、現在に至るまで中国の医療事情は劣悪そのものになります。

実は盤石な日本の社会保障制度

長い歴史を持つ日本の年金制度

日本は明治維新以降に医療、年金などの社会保険インフラ制度が整備されています。

ですから、1970年代以降の急速な工業化に伴い、年金、医療などが問題になっても、中国や韓国ほど深刻にはなりません。

現在の日本の年金は、現役時代の7割程度が保証されており、将来は5割になると言って大騒ぎしています。

最近、金融庁が2000万円程度の貯金が老後の豊かな暮らしをする条件と言ったからです。

ただし、「年金制度は崩壊する」など、若者などに都市伝説のようになっているうわさは、本当に都市伝説にすぎず、単に現役時代の何割、年金が当たるかの問題なのです。

日本の年金制度は崩壊するのか?

年金に対して、そんなに悲観的にならなくてよい

「将来は5割、4割」と騒いでいるのは、おそらく第二次ベビーブームの世代(1971〜74生)を指しているのでしょう。

この年代が老齢、後期高齢者になった場合のことを想定するのが合理的です。

年金は、加入する人が少なければ少ないほど、加入者にメリットがあり、くだらないうわさに翻弄されるより、払ったほうがよいというのが素直な感想になります。

おそらく、第二次ベビーブーム世代が死亡するころになれば、社会保障費用などの税金は極端に減るはずです。

そうなると、相対的に支給額は増えるでしょう。

都市部と農村で異なる医療事情

雲南省西双版納のとある農村

中国にも医療保険は存在しますが、前述したように医療費全額を前払いした後に3割をキャッシュバックするというものです。

ただし、中国では現在でも農村部と都市部で、極端な話をすれば人民を分けて統治してきた歴史があり、そもそも農村部と都市部では支払う保険料も保証される医療費も違います。

前述の医療費の3割キャッシュバックというのは代表的な例であって、人によって異なるのです。

病院数と分布から生じる問題

中国で最も有名といわれる一流病院である北京の天壇医院

病院の数ですが、日本のようにどの地方都市に行っても大きな病院が存在し、町の診療所、特に歯医者などがそこら中にあるような環境ではありません。

中国の病院は人口の多い都市部に偏在し、地方にはほとんどない状態が常態化しています。

地方で病気になった場合には、大都市の病院まで旅行に行き、診療日の前日に宿泊しなければ診察を受けられません。

しかも診療費は日本のように法律で規定されておらず、報酬は自由です。

大学を出たばかりのお医者さんの診療報酬は相対的に低く、ベテランである程度有名なお医者さんは莫大な診療報酬を得ることができます。

つまり、医療の平等など存在せず、貧富によって違ってくるのです。

病院で治療を受けるのも一苦労、薬代も非常に高価になり、中国人には医療は日常的なものではなく、非日常的なものなのです。

中国人の対処

中国で病気になることは、肉体的のみならず経済的にも生命の危険にさらされることとなる

中国人は、医療サービスが全く受けられない状態で生活しているので、そもそも病気になることがものすごくコストが高くつくのです。

日本でも最近は流行になっていますが、病気になる前の対策、例えば肥満や怪我などの最初からの対策が徹底しています。

理由は、病院に行くのには1週間近く仕事を休まないといけませんし、その間は当然、無収入になるからです。

よって中国人は、その予防のために、日本に来ると一斉にドラッグストアに殺到して爆買いを行うのです。

日本と中国のドラッグストアの違い

さまざまな商品が並ぶ日本のドラッグストアーの陳列棚

中国にもドラッグストアは存在しますが、日本のように家庭常備薬などはほとんど置いてなく、トイレットペーパーなどの日用品や食糧品などが主な配置になります。

中国ではこういった家庭常備薬の規制がひどくきつい状態であり、店名はドラッグストアを掲げていますが、薬などはほとんど置いていない状態です。

日本のドラッグストアも大都市を中心に進出していますが、実際は日用品や食料品ばかり置いている状態です。

中国人は、病気やケガのリスクのヘッジを目的に、中国では売っていない薬を求めるため、値段が多少高くついても日本のドラッグストアに殺到し、品質の高い製品を爆買いします。

そのほうが結果的にコストが安くつくので、高級品や家電量販店に殺到するのはなんとなく理解できますが、中国人はドラッグストアに殺到するのです。

社会制度が確立していない国はどうなるのか

2019年9月、ソウルで勃発した反ムン・ジェインデモ

日本人には理解できないことですが、国の社会制度インフラ(年金、医療、雇用など)の基盤が成立していない国家では、お隣の韓国のように国が不安定化する現象がしばしば起こるということです。

日本が尖閣国有化を達成したとき、中国国内で大規模な反日デモが起こりました。

この状態は日本が友好的な態度を示したので収まりましたが、日本の近隣諸国は国内の権威にはデモは行えませんので、人民の不満が高まると対外的な圧力をもって解決しようとします。

政治、経済状態からデモなどの抗議が起こりやすい体質の国家になるのです。

このことは金価格の変動要因にもなります。

ですから、中国や韓国のように近年大きく経済発展した国々も、いち早く年金や医療などの社会保険制度の構築に努めていただきたいと言ったところです。

参考としてマスクの話を

香港デモの一風景。多くの参加者がマスクを着用している

最近、香港政府はデモ参加者のマスクの着用を禁止し、そのマスクも香港に輸入できない体制になりました。

日本でも、最近あのような顔を覆いつくすマスクをしている人を見かけますが、日本人がなぜあのようなマスクをしているのか理解に苦しみます。

香港人や中国人、韓国人があの大きいマスクをしているのは、自動車の排ガスによる公害がひどく、空気を吸い込んでしまうと呼吸器系の病気になる可能性が大きいので、予防としてマスクをしているのです。

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