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金はもう頭を打ったと言ってよいでしょう

金急騰の背景

7月18日朝のニューヨークダウは、115ドル安で入電しました。

これは前日にほかのサイトで「明日から急落する可能性があるよ」と記していた通りの展開です。

今回は、7月18日朝の入電のメカニズムについて解説します。

なおこの記事は、次回急激に上昇して下がる際にも参考になりますので、よく理解しておいたほうがいいでしょう。

今まで金価格を上げていた原因は金利の低下だった

金価格が急騰した原因は、何度も言うように金利です。

では、そもそも金利の低下はなぜ起こったのでしょうか?

簡単に言えば、アメリカが好景気なのにもかかわらず、物価の上昇が鈍いからです。

また、この好景気に押され、減税によって税収の下振れも大きくなく、結果としてアメリカの赤字が思ったよりも増えなかったことが挙げられます。

以前から記すように、金利の上下動には主に3つの原因があります。

①物価

②アメリカ財政

③政策金利

このうち①②に関しては上記で説明し、③に関しては今まで何度も説明してきました。

しかし、学者や科学者から見ると確かにその通りなんですが、世間を納得させるのには、エビデンスが弱いように感じられます。

エビデンスが1つだけでは十分とは言えない、ゆえにいくつかの材料を挙げて補足しなければいけないのが通常の研究者の感覚です。

よって今回は、ほかの方法で説明していきます。

内部要因からの研究

最近出てきた国富ファンド(SWF)とは政府が出資する投資ファンドのこと

マーケットの分析は、主に3つで分析できます。

①ファンダメンタルズ分析

②テクニカル分析

③内部要因分析

このうち、①と③を混同している人が非常に多いのですが、全く分析手法が異なります。

③内部要因の分析とは、誰が買い、誰が売っているかの分析です。

世界の主体的な投資家は大別して3種類あり、

①ファンド

②当該業者

③投資家

になっています。

昨今ではSWF(国富ファンド)という投資家も誕生していますが、世界に占める割合がまだ少ないので主な分析対象には入っていません。

この3つの投資主体の中で、金額ベースでも投資量でも圧倒的な質量を誇るのは①のファンドであり、全世界の投資額の7割を占有していると言われます。

今回は主に、その①ファンドの手法についての話です。

ファンドとは?

ソロス・ファンド・マネジメントの会長であるユダヤ系投資家のジョージ・ソロス

ファンドの定義ですが、不特定多数の投資家から資金を集め、そのお金をプロが運用することを言います。

日本では投資信託と言いますが、その違いは明確ではありません。

その中でも最大の規模を誇るのは、ジョージ・ソロスなどの有名なファンドマネージャー率いるヘッジファンドになります。

このヘッジは「保険」ないしは「保険つなぎ」と日本語に訳されます。

このヘッジという意味、ないしはヘッジファンドが日本人に理解されないのは、訳者がその意味がわかっていないからです。

ヘッジファンドとは?

旅行保険のように、偶発的なトラブルがあっても被害を最小に留めるように保険をかけることをヘッジという

具体的にヘッジファンドとは、何かを買えば、必ずそのリスクを回避するために何かリスク分を売って、収支の均衡を保つという意味でのヘッジです。

例えば旅行に出かけて、その旅行中に何か事故があった際に保険に入るように、偶発的な事故が発生しても被害が最小になるよう保険をかけることをヘッジといいます。

マーケットで金を買っておき、何か事件で身を亡ぼすような急落があっても、破産しないように株を買ったり、債券を買ったりすることをヘッジというのです。

ヘッジファンドとは、金を買っている場合は債券を売ったりして、自分の資産が溶けないようにしているファンドのことです。

正確にヘッジを解説している記事はほかにない

日本では意外と正確に解説されていないヘッジファンド

自分で言うのも変ですが、このことを解説している記事は、日本国内には存在しません。

金融の専門家としてさまざまな文章を見ていますが、正確に解説している人を見たことがありません。

もちろん、素人が書いたものはチェックしていませんが、大学教授や経済学者でもきちんと説明したものは存在しないと断言できます。

また、今回お話しする内部要因については、比較的年配の人しか解説できません。

なぜなら、現在では個人情報の保護を名目に、投資主体を公開してはいけないことになっていますので、研究したくてもできないからです。

つまり、昔公開されていたときに勉強、研究していた人にしかわからないのです。

株価が下がるということは…

株式市場は最もリスクが高い投資市場

本題に入りましょう。

今回の金の急落を当てるためには、株価の動きを考えることも非常に大切なことになります。

なぜなら、株価は一般的にはリスクマネーと言われ、景気が良いときに一番投資される金融商品だからです。

リスクが高いのは商品相場ではないか、というご意見もあるでしょうが、商品市場は規模が小さすぎて話になりません。

全世界の投資需要を満たし、そのリスクが一番高いものが株式市場なのです。

つまり、株価が下がるということは景気が悪いという側面もありますが、ほかにも投資意欲が減退しているという意味合いもあるのです。

ファンドの手法

ファンドは、株の大儲けと債券の損がトータルでプラスになればよいという考え方をしている

リスクが高いということはリターンも大きいので、ファンドは株式市場に多額の出資をしています。

ほとんどのファンドはヘッジファンドになるのですが、株を買っているファンドは必ず、債券を売ってヘッジをしているのです。

株価は最近まで新高値を更新しているのですから、ファンドはトレンドフォローといって、株価が上昇すればするほど買い増しをしていきますが、その分、リスクも高まるので、ヘッジの債券売りを行います。

株価が新高値を更新している間は、ファンドは株では大儲けをしていますが、債券は保険で売っているので損になります。

ファンドは、株の大儲けと債券の損がトータルでプラスになればよいという考え方をしているのです。

だから、債券で大損するわけにはいきませんので、ある程度の債券を売って値洗いが悪化するとその損切りを行います。

売っているものを手仕舞いするのですから、反対売買にあり買うという行為になります。

ファンドは株では大儲けだけど、保険の債券売りを大きくしないために小刻みに損切りの買いを出すのです。

物価の上昇も小幅なのが金利低下の原因ですが、実はファンドの債券の買い戻し、結果として値段が上昇しますが、債券を買うと金利は低下することに要注意。

これが金利低下の原因になります。

7月18日のNY市場で何が起こった?

ウォール街に立つニューヨーク株式市場

前日まで新高値更新で大いに盛り上がっていたNY市場ですが、7月18日は小幅ですが115ドル安というマイナスになりました。

このときファンドは何をやっているのかの話をします。

ファンドは、値段が上昇すれば上昇するほど買ってくるというトレンドフォローという手法を行っているのですが、株を買えば買うほど債券をヘッジで売ります。

株価が新値を取り始めると株買いの量は一気に増え、そして債券のヘッジ売りも増すのです。

7月18日のように株価がマイナスになると、新値を超えるたびに買っていたファンドは、買いの値洗いの悪いものを損切りし、保険売りの債券売りを増すのが通常の行動です。

ところが7月18日の動きは、株買いのポジションを解消して、保険の債券売りも解消したのです。

株買いを債券売りのポジション解消売りに転じています。

7月18日のメッセージ

7月18日のメッセージを正確に受け取ろう

これは意味をひっくり返せば、「ファンドは株買いをやめますよ」というメッセージを市場に伝えているのです。

しかし、日本の証券会社のアナリスト、大学教授や専門家のほとんどは、それを受け取ることができません。

内部要因、7月18日を通じての意味は、ファンドは株買いをやめたと取るのが普通なのに、毎日新値の連続だったので、「単なる押し目だろ」と専門家という名のド素人は考えているわけです。

なぜ、テレビやメディアで語っている専門家が外すのかおわかりになったかと思います。

株価と債券の関係を見ると、おそらく7月18日が株価の天井になるということです。

金価格はどうなるのか?

7月18日は金価格のターニングポイント

金の価格は債券の利回り(金利)を見ながら、現在、値段が上下しています。

7月18日は債券の利回りが低下したので、21ドルも上昇して入電しただけの話です。

これは、今回の金利の低下は今までと意味が違うことがわかっていないから、上昇してしまったのです。

市場が間違えているのに、ここで金の価格が上昇したと言って喜んでいる人はたくさんいるのではないでしょうか。

しかし、今まで金利の低下はファンドがまだ株を買う意思を表明していたのが、今回はやめた捉えると、大きな勘違いだということがわかります。

ファンドはここから株買いも債券売りもやめて、資産を現金にしようとしているのです。

金も同じです。

債券売りをやめるということは、債券の値段が急騰し、金利も低下します。

しかし、今回の金利の低下は、株価の下落を伴うものになりますから、債券価格の上昇は正常なことになります。

金価格は大天井を打った

金価格は下がる

株価が下落するということは、投資マネー、リスクマネーが市場から撤退しているのですから、金価格もリスクマネー、金利が低いことから金投資に人気が出たのですから、その原因がなくなれば、金価格は急落することになるのです。

このロジックが全部正しいとすれば、金の価格は大天井を打ったことになります。

念のために書いておけば、ここで大きな急落を起こしますが、あと3年以内にはもう一度7,000円を目指して上昇し、それで金の大相場は終わるのではないかと弊社は考えています。

yuta5555

リファスタ・コラムの管理を担当しています。

金相場を中心に、金にまつわるさまざまなことをご紹介していきます。

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