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ユーロECB量的緩和終了の意味、そして金

ECBの発表

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が先の金融政策決定会合で、量的緩和終了を発表しました。

今回はこの意味と、今後の展開を考えていきます。

「ECBなんて金と関係ない」と考える方が多数かもしれませんが、大いに関係があるのです。

量的緩和とはお金を供給過多にすること

では、私独自の表現を使って、ECBと金の関係を説明していきます。

まず「量的緩和」ですとか「QE」と報道は書きますが、そもそもこの意味がわからない方が多いのではないでしょうか。

非常に簡単なことで、ユーロというお金をジャブジャブに、言い換えれば供給過多にしていました。

その結果、ユーロは売られています。

これがなぜかも簡単で、過剰な供給に見合う需要がなければ値段は下がる、小学生でもわかることです。

今回のドラギ総裁による量的緩和の終了発表は、供給を絞るのですから、売られ過ぎたユーロが反転することを意味します。

このことをFXの専門家と称する人たちは、私に説明されるまで理解できません。

報道、アナリストでこんなことを言っている人は皆無に等しいのです。

ユーロが上がれば?

ユーロとドルの関係は!?

世界の金融は、金を含めてドルを中心に動いていることを何度も説明してきました。

ユーロが年内に供給過剰を止めると言っているのですから、年明け以降はユーロ高になる可能性が高いのです。

ドルは相対的に下落します。

よくFXの専門家と称する似非野郎が「ユーロも上昇、ドルも上昇」なんて言いますが、そんなことは論理的にあり得ません。

為替レートは、ドルが高ければ相手国の通貨は安くなるようにできています。

年明け以降にECBがユーロの供給過剰を止めるのですから、ユーロ高になるのは当然です。

ドル円は?

来年の年初からドル安円高に転換することはほぼ確定

ドル円に関しては、年初からドル売りになる可能性が大なのですから、相対的に円高になることがおわかりでしょう。

つまり、来年の年初からドル安円高に転換することはほぼ確定です。

そろそろ出てくるであろう来年の予測本では「消費増税があるので円高」と言う人が多いでしょうが、「それは消費増税の10月以降」とするはずです。

しかし、年初からの円高がほぼ確定しているのですから、何もわかっていない人を見分けるのには有用な手段になるでしょう。

ドル安と金の関係

ドルも強ければ金も強いという状態が続いている

これを書いているのは12月16日ですが、12月14日までの週は非常にドルが強い週でした。

しかし先週の週央までドルが強いから本来なら金が弱くならなければいけないのが、ドル建て金価格が強含みました。

12月14日の週末に、それまでもドルが強かったのですが、さらに強くなってようやくドル建て金価格が反落しているのです。

つまりドルと金の価格は、今まで書いてきたように逆相関の関係にあるのですが、ドルも強ければ金も強いというおかしな状態がこの10月以降続いています。

ドルと金のこの逆相関が金の相場に甚大な影響を与えることは今まで説明してきた通りですが、10月以降はこの相関が成り立っていないと俯瞰的に見れば誰しも感じるでしょう。

何が金の需要をひっ迫しているのか?

パラジウム需給のひっ迫も金需要のひっ迫に若干は影響しているだろうが…

もちろんパラジウムの需給がひっ迫していることも影響しているでしょうが、金の10%以下の生産量であるパラジウム価格が金の価格に影響しているとはなかなか想像しにくいものです。

そもそも金とパラジウムでは用途が全く違います。

WGCなどでも4半期遅れで金の需給を発表していますが、正確な数字ではないことを以前説明した通り、需給はわからないのが事実でしょう。

ですから、金とドルの逆相関が金の価格決定の第一要因になるのです。

しかし、ドルと金の逆相関の関係が崩れつつあることは、金の需給がひっ迫していることの証左でもあると考えられます。

そのほかにも金には金利がつかないので、FRBの来年以降の利上げ見送り予定は金にとっては強い材料になりますが、目先の12月の利上げはほぼ確定的なので、弱い材料にもなり得るというどっちつかずの材料です。

となると明確にわかるのは中国、ロシアを筆頭とした新興国、第三世界の買い付けによる需給ひっ迫がドルと金の逆相関を崩しているものと考えられます。

上記のわかりやすい説明

上記の説明をわかりやすくしたいと思います。

1. ECBの量的緩和停止決定から、ユーロ高がほぼ確実
2. ユーロ高になれば、相対的にドル安になるであろう
3. ドル安ならばドル建て金価格は上昇の可能性が高い
4. 一方でドル安ならば円高になるので日本円建て金価格はスクエア
5. 今の金はドルとの逆相関だけではなく、需給も材料とするので日本円建て価格も上昇する可能性が高い

そのほかにも、アメリカの金利は来年、政策金利引き上げ回数が減るので強い材料。

米国金利が上昇しない可能性があるとすれば、世界の金利も下がるか平行線になるので、金にとって強い材料となる可能性が高いでしょう。

では来年はどうなるか?

今は注意が必要な時

まず、金価格を押し下げる要因を考えなくてはいけません。

第一材料は、日本円建てにおいては円高がありますが、長い目で見ると円高になっても円建て金価格はドル建てが上昇している限り、大きな値下げは見込めないことになります。

こうやって強い材料ばかりが出ているときは、下がるリスクを考えるのが鉄則ですが、本格的に弱い材料が見当たらないのが現状です。

このようなときには爆発的上昇か大暴落のどちらかになるのが私の経験になります。

つまり極度な安堵ほど危険なものはない、ということです。

リーマンショックのときによく使われたのはイギリス公爵の言葉

「相場は悲観で生まれ、懐疑で育ち、そして楽観で終わる」

現状はどの専門家(パッチもんや知ったかぶり評論家を除く)が分析しても、一様に強い楽観状況にあると思います。

こういうときこそが一番危険な状態ですので、慎重に投資を行ってください。

yuta5555

リファスタ・コラムの管理を担当しています。

金相場を中心に、金にまつわるさまざまなことをご紹介していきます。

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