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今年金保有を減らした中央銀行一覧

保有金を減らした中央銀行一覧

リーマンショック以降、ドル不安から各国の中央銀行は金の保有量を増やしましたが、昨今は高値からその値段は下がっています。

今回は、2018年に金の保有量を減らした中央銀行とその共通点についてお話しをしていきたいと思います。

今年トルコを筆頭に多くの国が保有金を減らした

中央銀行が金を保有しているのはよく知られています。

もちろん、リーマンショック以降、ドル不安から各国の中央銀行は金の保有量を増やしましたが、昨今は高値からその値段は下がっています。

今回は、2018年に金の保有量を減らした中央銀行とその共通点についてお話しをしていきたいと思います。

トルコ      -203.1
ドイツ      -4.57
ベネズエラ    -37.24
マレーシア    -0.93
ウクライナ    -1.24
アルバニア    -0.02
チェコ      -0.33
メキシコ     -0.06
BIS        -1.00
オーストラリア  -11.12

単位はトン
BISは国際決済機関

※WGCより2018/07/10発表のものより

保有金を減らした国の共通点

『何やら見覚えがある国が多いな』と感じた人が多いと思います。

保有金を減らした国の特徴は、債務危機や経済危機に陥っている国々です。

債務の多い国は、GDPに対して経常収支のマイナスが多い国、その数字が-5%以上の国が資金流出するというコンセンサスがあります。

以下、見ていきましょう。

トルコ

参照元:TRADING ECONOMICS

ドイツ

参照元:TRADING ECONOMICS

ベネズエラ

参照元:TRADING ECONOMICS

マレーシア

参照元:TRADING ECONOMICS

ウクライナ

参照元:TRADING ECONOMICS

アルバニア

参照元:TRADING ECONOMICS

チェコ

参照元:TRADING ECONOMICS

メキシコ

参照元:TRADING ECONOMICS

オーストラリア

参照元:TRADING ECONOMICS

これらの国の共通点として、GDPに対しての経常収支が毎年のようにどんどんマイナスになっている、つまり一部の例外もありますが、国が貧乏になっていることが挙げられます。

保有金を減らした国々の特徴

通貨防衛が金売却の主要因

まず、これらの国の特徴を解説していきます。

トルコ、ベネズエラ、メキシコなどは、すでに皆さんもお聞きの通り経済危機の国になりますので、外貨準備である金準備を利用して通貨防衛を行った国になります。

その他の国も、不景気によって通貨が下落した結果、金を売却してドルを買ったような国、つまり通貨防衛のために金を売った国です。

要は2000年代に入って金の価格が高騰したこと、そしてワシントン協定によって金の売却が制限されたことによって、中央銀行に金を売るメリットがなくなったのです。

なぜなら金は、その国の通貨の信用を裏付ける最後の砦になるので、できるだけ売りたくないというのが各国の本音だからです。

しかし2013年に高値を付けて以来、金の価格は低迷していますので、多少は売ってもよいのではないか、という思惑が出ていることも事実だと思います。

その中でよくわからないのがドイツであり、わずかな量になりますが、金を売却しています。

ちょっと不思議なドイツの金売却

ドル高による輸出減で不景気になろうとしているドイツ

近年、ドイツはヨーロッパの雄と言われていますが、急激なドル高による輸出の急減によって、不景気になろうとしています。

覚えておいておきたいのは、金本位制度を間接的に崩壊させたのは西ドイツであり、西ドイツが金を売却し過ぎたから、ニクソンショックによってアメリカは金とドルの交換を停止しました。

他のユーロ加盟国は通貨防衛のために金は売っていないのに、なぜドイツだけが売却するのか、その思惑は知りたいところです。

チェコ、アルバニア、ウクライナは、ユーロ採用国だとお考えの方もいらっしゃると思いますが、それぞれ独自の通貨を持っています。

ユーロが最近ここまで下がると、相対的に通貨が上昇しますので、結果、経済が悪くなり、金を売却させざるを得ないような状況になったと考えられます。

経済がよくない国が金売却を行う

中央銀行による金売却は、現在では経済があまりよくない国が行う

ともかく言えることは、今年の売却量はトルコが量も割合も最大であり、それは経済危機に起因すると言えます。

つまり中央銀行による売却は、現在では経済があまりよくない国が行う傾向があるということです。

そして一方で、過去の売却の要因は

①ドルが異常に高い
②金の市況が弱い
③経済危機

でした。

①と②は表裏一体になりますので、同じことです。

現状ドルは高いのですが、アメリカの財政赤字は今後過去最高を記録するでしょうから、本来ならドル安になるはずが、実際はドル高になっています。

つまり、アメリカの財政不安からドル不安になる可能性もあり、今後は買い付けの量のほうがまだ増えると見たほうが妥当でしょう。

ゆえに、金の価格はまだ上昇するという見方が妥当です。

yuta5555

リファウンデーション・コラムの管理を担当しています。

金相場を中心に、金にまつわるさまざまなことをご紹介していきます。

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