目次
5月19日から21日まで、日本の広島でG7サミットが開催されました。
岸田総理の地元ということで、張り切りようがすごかったですが、最終的には、ウクライナのゼレンスキー大統領の参加など、話題には事欠かかないサミットになりました。
この記事の要約
今回の記事では、今回のG7広島サミットでのマーケットに関する合意は「金融不安を起こさない」ことと「 中国やロシアなどのルール違反には容赦しない」の2点。
まず、日米英独仏伊加という世界の主要先進7ヵ国の集まった場で合意に達した内容は、信用に値する。
つまり金融不安によって株価が売られる、金などが過度に買われることはない、と宣言したも同じ。
また、中ロの力による現状変更およびハイテク技術情報盗とその国益への変換はますます許されないことになるい。
具体的には、資金の流れを中国から回避させ、日本や欧米に流す。
おそらく、日本企業の中国製造拠点が日本に回帰することにもなり、日本は安い資金調達、円安、安い労働力というトライアングルに。
すなわち、戦後に池田勇人総理が実現した所得倍増計画の再来になるだろう。
株価はおそらくバブル相場になり、金はそれ以上のバブルになる可能性が出てきた。
では、具体的に見ていきましょう。
G7サミットと金価格

G7と金、一見関係がないように見えますが、非常に関係があります。
最初に、先の米国発の金融不安の顛末を記しておきましょう。
この金融不安では世界の大手投資銀行、クレディスイスが吸収合併の憂き目にあい、その他のアメリカの複数の有力銀行も破綻しました。
このクレディスイス吸収合併後、バイデン大統領とイエレン財務長官とバーFRB(連邦準備制度理事会)副議長(銀行担当)が「これ以上の金融不安を起こさない」と言明しました。
その他、この決定に関与した各大手都市銀行のCEOたちも「金融機関は倒産しないだろう」、「金融不安は起こる可能性が少ない」と言明しています。
にもかかわらず、マーケットはまた金融不安が起こるのではないのかと売る行動に出、5月12日に安値を出した後には急騰。
つまり、アメリカの金融情報を一番握っている政府要人と、その金融不安を解消するために尽力した経営者たちが言明したことを、一部の投資家は信用せず、その咎めは大損という結果になりました。
同様にG7も、世界の頭脳や情報を持った人たちが「潰さない」と言ったことは、信用に値することと言えるのです。
マーケットに関するG7の合意
マーケットに関するG7の合意は、主に2つあります。
1. 金融不安を起こさない
2. 中国やロシアなどのルール違反には容赦しない
まず、「金融不安を起こさない」とは、今後倒産の可能性はあるかもしれませんが、当局が素早く対応し、マーケットには影響を残さないようにする、という意味になります。
これはアメリカだけでなく、他のG7構成国である日本、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダでも起こさないと宣言したのです。
金融不安によって株価が売られる、金などが過度に買われることはない、と宣言したも同じです。
また、アメリカの債務上限問題もある意味、金融不安と言えるでしょう。
基軸通貨であるドルが売られれば、世界の金融市場が大混乱に陥るのは見えています。
同様に、これも起こさないと宣言したことになります。
中ロのルール違反には容赦なし!

次に、ロシアや中国の国際ルール違反も許さない、と宣言しています。
ロシアの違反は、ウクライナの領土に侵攻し、奪い取っていることです。
つまり、力による現状変更は世界のどこに行っても犯罪であり、明確な国際ルール違反になります。
中国に対しては、欧米日などの知的財産権、具体的にはハイテクに関する技術情報を盗み、それを国益に換えることを許さない、と宣言しているのです。
この結果起こることは、中国の半導体や最先端テクノロジーの停滞が予測される、ということになります。
最先端テクノロジーに関しては、多くの金が使われており、需要減の可能性もあります。
G7が宣言したことが確実に履行されば、マーケットには大きな影響を与えることになるでしょう。
G7前になぜ金価格は急落したのか?

金価格への影響をG7だけで測ると見誤ります。
そこでまずは、G7前になぜ金が急落したのかを考えていきましょう。
金価格下落の背景はドル高であるということは、このコラムの読者であれば直感的にわかるでしょう。
金とドルは直接的な反相関の関係にあります。
では、なぜドル高になったのでしょうか。
まず、5月16日にバイデン大統領とマッカシー下院議長が会合を持ち、その後の声明でバイデン大統領が「債務上限問題は回避できる」と宣言しました。
これを受けて、債務上限問題で米ドルを持つ意味がなかった投資家が一斉にドルを買い戻したことになります。
さらに債務上限問題が深刻化するのであれば、株を売って、ドルを買った投資家もいたことがドル高の要因になるでしょう。
それが両者の会談によって、債務上限問題が解消したと一応は見込まれるので、投資家が一斉にドルを買った結果、ドル高になり株価も金も下がったのです。
金マーケットが反転上昇した理由

参考までに、バイデン大統領は債務上限問題に楽観を示した会見では、具体的にいつの時期に解決するとは明言しません。
ゆえに今後も問題が起こる可能性があります。
ただし金融不安と同様に、仮に問題が起こってもマーケットに甚大な影響が出ないよう配慮する、という意味になるでしょう。
G7前には急増した失業保険申請者数も、また減少したのでドル高に拍車をかけたのです。
この材料が一巡すると、まず金融緩和は、パウエルFRB議長は縮小すると宣言していますが、金融不安による地方銀行による貸し付けによって実態は拡大しています。
この結果、需給ではドル売り、さらに金融不安も債務上限も緩和したという結果から、今度はドルを売って株や金を買うという行動が活発化したので、マーケットが反転上昇したのです。
この中には、日銀が金融緩和継続を宣言している日経も含まれていることは言うまでもありません。
金融不安は解消し、資金の流れは中国から日米欧へ

まず、株価の上値を押しとどめていた、金融不安や債務上限問題がG7によって解消させられたことになります。
なぜなら、G7は金融不安を回避する、と宣言したのですから。
そして資金の流れを中国から回避させ、それを日本や欧米に流すことを意味します。
中国はハイテク分野に参入できない公算が高まったので、その余剰資金は欧米日韓、その他は台湾にも流れます。
反対に経済停滞が懸念される中国国内では、通貨の信用価値がなくなる可能性があるので、金人気が高まることになるでしょう。
となると欧米の株は今まで上値が重くなっていましたが、今後は、その重しが取れたことによってバブル相場を形成する公算が高いことになります。
復活の道筋がついた日本は令和の高度成長へ!

日本は金融緩和を継続し、中国から撤退した工場がオフショアのとして日本に流れるでしょう。
典型例は台湾の有力半導体メーカー、TMSCの熊本工場建設が挙げられます。
おそらく、日本企業の中国製造拠点が日本に回帰することにもなるでしょう。
そうなると日本は安い資金調達、円安、安い労働力という形になります。
このトライアングルは、1960年代の池田勇人総理が実現した所得倍増計画の再来になる可能性があります。
日本復活の道筋は完成しました。
金は米日では通貨安から上昇、中国では通貨の信認が弱まることから高騰が期待できるでしょう。
株価はおそらくバブル相場になりますが、金はそれ以上のバブルになる可能性が出てきた、ということです。















