今回は金の投資優位性から金投資の今後を考えます。
この記事の要約
今回の記事では、現状の金の投資優位性を確認した上で、今後の金価格の展望を解説。
- 現在の金の投資優位性は?
- 去年と今年の投資傾向の変化とは?
- 今後のカギを握るドルの動向と金価格の展望は?
では、始めましょう。
現在の金の投資優位性は?
以下の表をご覧になれば金の投資優位性がある程度分かるでしょう。
左端が銘柄、次項が年間比、年初来、10年、20年の運用益の比較になります。

上記から銘柄と年間比、年初来の部分を日本語で以下に転記しました。
1年 年初来
金 20.83 -7.82
ドル 3.78 1.74
米国債 3.32 0.28
米社債 4.56 0.86
米株 20.45 10.67
米株以外 21.44 1.47
新興国株 42.92 24.02
商品 23.75 14.36
金の投資運用益は去年からは20%程度儲かっていますが、年初来だとマイナスに転じました。
このマイナス運用の結果は、最近の価格の下落に反映されていることになります。
ほとんど儲からなかったドルは年間で3.78、年初来でも完全にプラスに転換しており保有していても損をしていません。
以前はだいぶ運用益が低かった米国債も、ここ最近は盛り返している状態です。
一方で米国株は年間比で20%、年初来で10%と運用益が落ちました。
他も同様で、商品もここ最近のイラン戦争の停戦などによって今年は運用益が低下しています。
上伸しているのは新興国株になります。
去年と今年で変化した投資傾向

上記を踏まえると、去年以来、運用益が上伸していた金や株などがドルや米国債、米社債に取って代わられている状況と言えます。
この状況は、ドル安で最高の運用益を記録した金や株が、今年4月以降のドル高によって運用益が削られてきたことがわかるでしょう。
そして、その裏側であるドルや国債の運用が上伸していると説明できます。
新興国株は関係なく上伸していますが、この投資はかなりリスクが高いことは理解できるはずです。
アメリカのアップルやアマゾンなら倒産の可能性をほとんど考えなくてもいいのに対し、例えばイランに投資をすれば戦争のリスクがあります。
ほとんどの投資家はそのリスクが許容できず、安全な資産を選好する傾向にあるのは一目瞭然と言えるでしょう。
今後の鍵を握るドルの動きは?

去年から今までの動きを整理すると、主にドル安からドル高に動いた結果、運用益が入れ替わってきている過程にあると言えます。
すなわち、今後についてはドルのゆくえを考えればよいということになります。
ドルの高低の基準を去年におくと、去年は関税導入によって大幅にドルが安かったので今年は相対的にドルが高くなることがわかるでしょう。
ゆえに金は下がってきていますが、株式はAIバブルとも言えるような状況で、関係なく上伸しています。
つまり今、リスクマネーのほとんどはAI銘柄に流入しているのです。
しかし、銘柄によっては頭打ちになっている状況で、AI銘柄に投資している投資家は資金を現金化し、次に投資する商品を探していると想像できます。
この投資家のAI銘柄の手じまいはドルに流入することを示し、結果、ドル高を示現したということになります。
金価格の展望は?

こうした中、トランプ大統領が「株や暗号資産に投資しなさい。これからロケットのように上昇するだろう」と言っています。
かつて2024年の就任時にトランプ大統領が「株を買いなさい」と言った結果、大儲けでした。
日本では小泉総理が日経平均が1万円割れの時、安倍総理がアベノミクスの時、岸田総理もキシダノミクスと称して「株を買いなさい」と言った結果が現在の7万円でしょう。
しかし通常、為政者が「投資をしなさい」と言うのは非常にリスクが高い発言になります。
万が一、この発言どおりにならなければ支持率はボロボロになり、再任もままならなくなるからです。
こうしたリスクがある中で為政者がこうした発言をするのは、非常に強い上昇の可能性があることを指します。
その中で、株価や暗号資産が上昇するマストの条件はドル安です。
そしてドル安ならば、金も上昇していくと考えられます。
この記事のまとめ
以上、一時期は年間比や年初来で70〜80%の運用益を出していた金投資の魅力が現状では半減しています。
金の価格変動要因であるドルについては、AI銘柄に流れていたリスクマネーの一部が次に投資する商品を探すためにドルに換金している状況です。
こうした中、トランプ大統領がリスクを犯してまで株投資を推奨しています。
これは余程のことであり、本当に株価が上昇するのなら、その前提としてドル安が必須です。
そして実際にドル安となれば、株だけでなく金にとっても価格の上昇要因になるでしょう。
という内容の記事でした。
















