他人のお金を運用をしている運用者は、でできるだけ損を出さないようにさまざまな方法でヘッジをしています。
今回は、金買いをヘッジする方法について紹介しましょう。
この記事の要約
今回の記事は、金を買って損失が出た場合の補填となるヘッジについて。
他人のお金を運用する運用会社は、大損することは信用を大きく毀損することになるので、念には念を入れてヘッジをする。
主なヘッジとしては挙げられるのは、金買い-円売り、株買い-円売りのように何かを買って何かを売るバイセル戦略。
そして値段差で高い方を売って安い方を買い、値段が一緒になったときに同時に決済するアービトラージ。
最後に、通貨の下落が金の価格上昇につながるというバイセル戦略の観点から、日米通貨供給と金価格の関係についても触れるかたちで見ていきましょう。
金買いのヘッジとは?

金買いのヘッジとは、金を買って値段が下がった場合、その損失を補填することをいいます。
マーケットには、個人の資産を売買して投資をしている人もいれば、他人から集めた資金を運用するファンドマネージャーという職種の人たちもいます。
ファンドマネージャーには、一般的には投信信託の運用者やヘッジファンドなどがあり、所属する会社が運用者として国から許可されており、そこには厳格な審査があります。
そしてファンドや投資信託には、大損をしないようにさまざまな細工がしてあるのです。
例えば、金を単体を買っているのではリスクがあるので、他に何かを売っておくという戦略になります。
バイセル戦略

日本株の場合は、為替で円を売ります。
このように金買い-円売り、株買い-円売りのように何かを買って何かを売る戦略をバイセル戦略と呼びます。
これはどんな投資信託、ファンドでも基本的な方針です。
例えば、買った金が上昇するということはドルが下がる、つまりドル安を意味します。
金を買った場合、上記のように円を売るのでドル買いになります。
この場合、金買い-ドル買いとなりますが、これは円建ての場合です。
ドル建ての場合は金買い-ドル売り(円買い)となります。
アービトラージ

円建て金価格の計算方法は、「ドル建て金価格×31.1035×ドル円レート」です。
日本の金価格が香港やロンドン、ニューヨークと世界中で皆同じ価格になっていることは、金の基本概念になります。
そこで、もし東京市場で1兆円程度の金が売却されたとすれば、東京市場の金相場は崩れるはずです。
ところが、1時間遅れて他の市場の値段が崩れる(世界の金価格は同じ価格という前提条件)とすれば、それを知っている人は高い値段で売れることから、市場に売りを入れるのは必然になります。
いずれ東京市場の安い値段と香港、ロンドン市場も同じになるのは見えているわけですから。
これをアービトラージといい、伝統的な手法でした。
実際にインターネットが普及する以前は、価格の一致に1日以上かかったものです。
今は1秒以下で修正されますが、同時に同じ価格になるわけではありません。
つまりその値段差で高い方を売り、安い方を買い、値段が一緒になったときに同時に決済すれば、100%儲かることになります。
これは人間の手ではできないのでアルゴやAIを使い、金市場だけではなくFX、株などでも行われています。
株価の刻み、呼び値と言いますが、1円以下の単位で表示されるようになったのも、このアービトラージが広く世界に普及しているからです。
ヘッジから見る金価格の見通し
以上、通貨の下落が金の上昇の証拠というヘッジ方法があり、時間差を利用したヘッジ方法もあるということになります。
さて、通貨の下落は金の価格上昇につながるという話にちなみ、日米の通貨供給量を掲示します。
以下は、アメリカです。

以下は、日本になります。

直近ではアメリカは減っていますが、コロナ前と比較して倍の供給をしている状態は変わっていません。
これだけ通貨の供給量が増えて、金の価格が下がるわけはないでしょう。
仮に金価格が下がるとすれば、この日米の通貨供給量が減った時です。
















