目次
ビットコインが3月3日に大急落を起こしました。
「いつものことではないか」とお思いの方も多いでしょうが、この急落はある意味、ビットコインの今後のゆくえを大きく示唆しています。
この記事の要約
今回の記事では、この3月3日、金や株式、不動産といった全リスク市場が急騰した中、唯一急落したビットコインには、「終わりの始まり」が訪れたと言える。
すなわち、IMF(国際通貨基金)が通貨として認めないという判断を下し、また現実的に目に見えて光り輝くものを嗜好するという人類普遍の原理に反することから、金に劣ることは明らか。
加えて金の代替商品であるところのビットコインだが、1ビットコイン2万ドルと法外な高さ。
ビットコインのオーナーの99%が中国人と言われる中、その資金がどこに流れるかと言えば、壊滅的状況にある不動産や株式市場の不動産銘柄などになろうはずがない。
金を筆頭に資源市場を買い漁ることになるであろう。
今回は、これを解説していきましょう。
値段の3大構成要素

値段の構成要素は【1】ドル、【2】金利、【3】GDP(国内総生産)、これらに加えて需給です。
金の場合、ドルが上昇すれば金の価格は下落します。
金利が上昇しても金の価格は下落します。
GDPが上昇すれば、金の価格は上昇します。
反対の下落や上昇になれば、金は正反対の動きになります。
これは株式や為替も同じことで、ビットコインも例外ではありません。
ビットコインもドルが下落すれば上昇しますし、金利が下がれば上昇します。
これはどういうことかと言えば、ビットコインは金の代替商品なのです。
金の価格が上昇し過ぎたら、ビットコインなどに代替需要が取って代わるという意味になります。
白金(プラチナ)の触媒需要が高いと、代替品のパラジウムや炭素の価格が上昇するのと同じです。
つまり性質としては金の最大の特徴、人類普遍の価値があるという意味は、ビットコインに関しても言えるということになります。
金とビットコイン共通の普遍的価値とは?

例えば1万年以上前の人たち、または江戸時代の人たちでもいいですが、彼らは佐渡金山に代表されるように、金の価値を好んでいたからこそ、金を採掘し、それを価値ある金貨にしました。
今の人たちも同じで、金が買えるのであれば買いたい、と思うのが自然のことです。
このように古今東西、金には価値があります。
日本人が金好きだからといってヨーロッパ人が嫌い、ということではありません。
また現代人が好きなのはわかりますが、伝統の金沢の金箔が長いこと人々から嗜好されてきたということは昔の人も好きなのです。
ビットコインはその金の代替の性質を持っているから、値段が動く範疇も同じになります。
ところが現在、1ビットコインが2万ドルに対して、金は1オンス1850ドル程度です。
質量は違いますが、単純な値段比較では2万ドルと1850ドルですから、金の方が断然安いという状態です。
ここで人気はどちらに移るでしょうか。
ビットコインと金の違い

ビットコインは登場時、新時代のテクノロジーとして大きくもてはやされました。
日本では、仮想通貨取引所が金融庁の登録制になり、法整備も整いました。
しかし、値段が高くなり過ぎたため、だんだんと市場が縮小し、また他の暗号資産の開発も大きく進行して、現在の暗号資産市場は百花繚乱状態です。
そこにIMFが通貨として認めない、という発表がなされました。
これは、メタ(旧フェイスブック)がフェイスブック内で交換できる仮想通貨の申請をアメリカ議会に提出し、認可待ちであることには大打撃でした。
特定のコミュニティーでの通貨といえども、IMFはそれを認めないと言ったのに等しいことだからです。
参考までに、IMFとはアメリカ財務省が最大の出資者であり、世界の通貨のことはほとんどIMFで決定されます。
そこにダメだと言われれば、メタの野望はほぼ潰えたことになります。
ビットコインなど消えてなくなる?
このことは以前のコラムでも指摘しており、ビットコインや暗号資産などの通貨が、法廷通貨になることはない、と言っていることが履行されているのにすぎません。
https://kinkaimasu.jp/lounge/2022/09/29/bitcoin_in_decline_and_gold_in_the_spotlight/
さらにそのときには、ビットコインなどそのうち消えてなくなる、と言いました。
まだ消えるのには時間がかかるでしょうが、将来は「そういえば、そんなもの流行ったね」と言われるでしょう。
なぜそのようなことになるのかと言えば、IMFが法廷通貨として認めないと宣言したこと以前に、人間には目に見えないモノは根本的に信用しない、という性質があるからです。
夜にライトが点滅している灯台や町の看板に目が行くのは、人間は光るもの、動くものが好きなので、どうしても目が行ってしまうからです。
でもビットコインって、世の中に存在しませんよね。
目に見えないクラウドに保管することを暗号資産と呼ぶのですが、そもそもその保管場所ってどこにあるのか、という話になってきます。
金であれば倉荷証券といって、港区の三菱倉庫や住友倉庫等、保管場所は特定できます。
どちらが信用があるかと言えば、金になって当然です。
しかも、これほど信用できるものがビットコインよりも安いのですから、人気が出て当然。
参考までに、白金は金よりも量が少ないのに金よりも安いので、放っておけばそのうち勝手に人気が出るでしょう。
3月3日はビットコインの「終わりの始まり」

実は、3月3日は全リスク市場が吹っ飛んだ日でもあります。
念のため、リスク資産とは現金以外の資産のことです。
金やビットコインはもちろん、株式や不動産市場、エネルギーや穀物市場のことも、リスク資産市場と呼びます。
それに対して、現金や債券市場などはステーブル、安全資産と言われます。
人々は、ウクライナ侵攻のように危機が迫ったときなどに、現金などの安全市場にお金を移行します。
一方で現在のように、コロナの恐怖が去ったような状態では、リスク資産市場の方が儲かるので、だんだんとリスク資産市場に資産をシフトしていくものなのです。
つまり3月3日はドル安、金利安という状態で、金がすっ飛んで当たり前の状態でした。
その他の株式やエネルギー、穀物市場、貴金属市場も全て値段が高騰した中、ビットコインだけが4%以上の急落を演出しました。
おそらくこれは、ビットコインのオーナー連がこの辺が潮時だと考え、一斉に保有をやめた結果と思われます。
本来なら、金などのリスク資産市場と一緒に値段が飛ぶものが大急落、これは大事件なのですが、メディアや金融関係者はそこに着目していません。
今回のビットコインなどの暗号資産の急落は、「終わりの始まり」の可能性が高いのです。
ビットコインマネーが流れる先は?

たった1ドルだった1ビットコインが今や2万ドル。
2万倍になった資産をすぐ使いきる人はいないわけで、その余ったお金をどうするでしょうか。
その余剰のお金は、他のリスク資産市場に振り向けられるだけの話です。
すなわち金や株式、白金、不動産などです。
ビットコインのオーナーの99%は、中国人と言われています。
この意味は、1000ドル以下のビットコインを保有しているという意味です。
中国人は金が好きですよね。
中国人に限らず、日本人も韓国人も香港の人も、あぶく銭を持った場合、どこに投資をするでしょうか。
例えば、中国の不動産市場は、壊滅的と言っても過言ではないでしょう。
地方政府の財政のほとんどは、不動産市場から稼いでいるので、株式市場の不動産銘柄も壊滅的です。
ゆえに中国人が不動産事業に投資する可能性は少ないと言えます。
株や不動産がダメなら、海外や金市場というのが自然でしょうし、また赤い資産が世界を席巻する可能性があります。
特に中国人は、金を筆頭に資源市場を買うことにことさら熱心である点を見逃してはいけません。
















