年の確定申告、あなたは必要?
毎年この時期になると、「確定申告って、自分もやらないといけないの?」という声をよく聞きます。会社員や公務員には年末調整があるので、確定申告は縁遠いかもしれませんね。まずは、「申告が必要な人」「必要ない人」を整理してみましょう。
今年の確定申告期間は、2月16日から3月16日の1か月間です。
会社員は、原則「年末調整」で完結
会社員の多くは、勤務先で源泉徴収と年末調整が行われているため、税金の申告と納付は完了しています。
そのため、すべての人が確定申告の必要があるわけではありません。
ただし、次のようなケースでは、会社員であっても確定申告が必要、もしくはしたほうが有利になることがあります。
確定申告が「必要」または「したほうがよい」人
① 医療費が多くかかった人(医療費控除)
1年間に支払った医療費が、自己負担で10万円(または所得の5%)を超えた場合は、医療費控除の対象になります。
最近は手続きもずいぶん楽になりました。2月9日以降、マイナポータルから医療費情報を一括取得できるため、必ずしも領収書を1枚ずつ集める必要はありません。なお、国民健康保険に加入している人は、自治体の国民健康保険課でも医療費の明細を取得できます。「領収書がないから無理」とあきらめず、一度確認してみる価値はあります。
また、歯科治療でインプラントやセラミックの歯を入れたなど、自己負担の大きい場合も医療費控除を使いましょう。健康保険が使えないため、領収書が必要です。見つからない場合には、再発行をしてもらいましょう。
② 住宅ローンを組んだ人(住宅ローンを組んだ初年度のみ)
住宅ローン控除は、1年目だけは確定申告が必要です。国に「住宅ローンを組んだので、住宅ローン控除を使いたい」と自分から伝える必要があるためです。
2年目以降は、年末調整で控除を受けられるようになります。「去年家を買った」「年末に引き渡しを受けた」という方は、確定申告を忘れずに行いましょう。
③ 副業や勤務先以外の収入がある人
会社員の場合、給与以外の所得が年間20万円以下であれば、原則として確定申告は行う必要はありません。しかし、ここで注意したいのが「所得」と「収入」の違いです。
副業の場合
収入 − 必要経費 = 所得
これは、必要経費を差し引いた結果、所得が20万円以下という意味。
つまり、収入が30万円など20万円を超えていても、その収入を得るための必要経費が10万円かかったという場合は、30万円-10万円なので、所得は20万円。
つまり、必要経費を引いた後の所得で判断を行い、20万円以下であれば、確定申告は不要となります。
金を売却した人は要注意
金の価格上昇に伴って、金を売却した人も多いのではないでしょうか。金のアクセサリー(指輪・ネックレスなど)は、原則として「生活用動産」とみなされ、売却益が非課税となる場合があります。ただし、1点(イヤリングなどは1組)の売却額が30万円を超えると譲渡所得として課税対象になるので注意が必要です。
たとえ課税対象となっても、ご安心ください。金の売却益は、年間50万円までなら非課税です。売却益なので、売った値段から買った値段を差し引いた後の利益が、50万円という意味ですよ。
50万円を超えた部分については、確定申告が必要になります。そして、保有期間によって課税方法が異なります。
保有期間5年以下 → 50万円を超えた利益の全額が課税対象
保有期間5年超 → 50万円を超えた利益の半分が課税対象
「少し売っただけだから大丈夫」と思っていても、思わぬ利益が出ていることもあります。売却金額ではなく、「利益」に注目するのがポイントです。
e-Tax利用者はマイナンバーカードの期限切れに注意
最近は、e-Tax(電子申告)を利用する人も多くなってきました。ただし、この時期に意外と多いのが、マイナンバーカードの有効期限切れ、というトラブルです。
期限が切れていると、e-Taxは使えません。
その場合は、
- ・郵送での提出
- ・税務署窓口での提出
といった方法で申告することになります。早めにカードの有効期限を確認しておくと安心ですよ。
退職金を受け取った人は、原則申告不要
この時期、よく聞かれるのが退職金を受け取ったときの税金についてです。退職金は、通常、「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、支払い時点で税金の精算が完了しています。そのため、原則として、退職金について改めて確定申告をする必要はありません。
確定申告は「必要な人だけ」で大丈夫
確定申告は、「全員がやらなければならないもの」ではありません。
一方で、医療費控除や住宅ローン控除など、申告しないと戻ってこないお金もあります。
「自分は必要?不要?」を整理して、必要な人は早めに申告を済ませてから、春を迎えたいものです。














