ラボグロウンダイヤモンドとは?

ラボグロウンダイヤモンド(Lab-Grown Diamonds)とは、その名の通りラボ(研究所)で人工的に作られたダイヤモンドのことを指します。科学技術によって生成される合成石ですが、化学成分や結晶構造、硬度に至るまで天然ダイヤモンドと同じように作られており、炭素を原料としているのも特徴です。
合成ダイヤモンド先行国のアメリカでは「合成ダイヤモンド」の呼び名は一般的ではなく、「Lab grown Diamond(ラボ グロウン ダイヤモンド)」の呼び名が推奨されており、ESG(環境、社会、ガバナンス)の観点からも社会的注目を浴び、ジュエリーダイヤモンドとしての地位を確立しています。
なぜラボグロウンダイヤモンドが人気なのか?

天然ダイヤモンドは、採掘場での低賃金労働や児童労働、人権問題などがたびたび問題として取り上げられてきました。それに対して合成ダイヤモンドは土壌を大量に掘り返すこともなく、労働条件に問題のない研究室や工場で生産されています。
映画「ブラッド・ダイヤモンド」の公開などを機に、天然ダイヤモンドの採掘を巡る労働環境や流通経路の不透明さを問題視する声も増えており、合成ダイヤモンドの市場はエシカルの観点からも近年注目を集めております。
ラボグロウンダイヤモンドの市場動向

世界のラボグロウンダイヤモンド市場は急速に成長しており、2022年の市場規模は224億5,000万米ドルでした。2028年には373億2,000万米ドルに達すると予測されており、ラボグロウンダイヤモンドは、装飾用ジュエリーとしては勿論、バイオテクノロジー、量子コンピューティング、高感度センサー、熱伝導体、光学材料など、多岐にわたるシーン・用途に向けて製造販売されています。
成長の原動力として、急速な都市化、価格の下落、エンドユーザー産業からの需要増加、宝飾産業の拡大、ミレニアル世代による需要増加などが挙げられます。エンドユーザー産業は、建設、半導体、エレクトロニクス、鉱業、石油・ガス、精密機械加工など幅広く、ラボグロウンダイヤモンドを切断、研削、成形、研磨、穴あけ、硬質コーティングなどに使用しています。新興経済の急成長も市場の成長に寄与しています。
しかし、ラボグロウンダイヤモンド市場にはいくつかの課題も存在します。製造工程の複雑さや天然採掘ダイヤモンドとの競争激化により、市場成長はマイナスの影響を受ける可能性があります。天然採掘ダイヤモンドは希少性があるため、独自性や供給の制約がないラボグロウンダイヤモンドに比べて、特別な価値を持つとみなされています。そのため、天然ダイヤモンドへの嗜好が高まっていることも考慮すべき点です。ラボグロウンダイヤモンドの希少性の欠如は、価値の減少や再販価値への影響をもたらし、将来的なアップグレードのコスト増にもつながるかもしれません。
市場の動向として、消費者の意識の高まりや持続可能性への関心の増加、ラボグロウンダイヤモンド生産技術の進歩が挙げられます。これらの最新トレンドにより、市場は予測期間中に迅速な成長が期待されています。特に、人工知能の活用は市場データや価格動向の分析をより効率的に行い、リアルタイムな価格設定プロセスを合理化することに貢献しています。
ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違いとは?

ラボグロウンダイヤモンド(Lab-Grown Diamonds)は、天然ダイヤモンドとは生み出される環境が違うだけで、科学組成や、光学的・物理的特性も同一です。 天然ダイヤモンドもラボグロウンダイヤモンドも炭素(C)のみで形成されており、硬度、屈折率、分散度などの特性の値がすべて天然ダイヤモンドと同じです。
前述の通り、合成ダイヤモンドは結晶構造や化学成分などの特徴も天然のダイヤモンドと同じですし、どちらも炭素のみでできており、物質中最高の硬さと熱伝導性を誇ります。
土壌採掘を要さない供給が安定していることなどから価格相場は天然の半分ほどと言われています。天然のダイヤモンドが何億年もの時間をかけて自然と生成されるのに対し、合成ダイヤモンドは数週間という短期間での生成が可能です。また、天然のダイヤモンドは採掘に大規模な環境破壊を伴い、原石の売買が争いの原因になることもあります。
工業用ダイヤモンドとしての印象が強かった合成ダイヤモンドですが、近年ではサスティナブル(持続可能な)かつエシカル(倫理的)な宝石として、ジュエリー市場が爆発的に急成長しています。
ラボグロウンダイヤモンドで人気のエシカルジュエリーブランド

アメリカ発、エシカルジュエリーブランド

ライトボックス(Lightbox Jewelry)
デビアス社がスタートした人工ダイヤモンドを専門に扱うブランドです。デビアス社は、1876年に南アフリカで創業し、ダイヤモンドの供給コントロールと価格統制を図ってきました。そんなデビアス社が2018年5月に、合成ダイヤモンドを専門にするブランド立ち上げを発表しました。
Lightbox Jewelryは、あえて合成ダイヤモンドを使用したジュエリーを販売しています。合成ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドとは異なるものの、化学的な組成は天然ダイヤモンドと全く同じです。この点において、デビアス社は合成ダイヤモンドも本物のダイヤモンドであると認めていると言えるかもしれません。
Lightbox Jewelryは、0.25カラットから1カラットまでの合成ダイヤモンドを使用したジュエリーを販売しています。価格は200ドルからとなっております。
ライトボックス(Lightbox Jewelry)公式サイト:https://lightboxjewelry.com/
スマイリングロックス(Smiling Rocks)
Smiling Rocksは、環境問題やエシカルの点からアメリカのセレブを中心に注目を集める、ジュエリーブランドです。ラグジュアリーなジュエリーでありながら、環境への配慮の為に、自然を傷つけないラボグロウンダイヤモンドを提供扱っております。
また、スマイリングロックス社では、ご購入金額の10%を教育支援・野生動物保護・環境保護・医療支援の4つの分野に寄付しています。お客様ご自身でどの分野に寄付するかを選択できるシステムを導入しており、購入すると共に実際に寄付に携わる事の出来るブランドです。
スマイリングロックス(Smiling Rocks)日本公式サイト:https://smilingrocks.jp/
ネクストダイヤモンドニューヨーク(NEXT DIAMOND NEW YORK)
NEXT DIAMOND NEW YORKで扱うジュエリーは、自然環境を壊すことのない人工的に製造する新時代のジュエリー「ネクストダイヤモンド®︎」です。主にラボグロウンダイヤモンド、モアサナイトを取り扱っており、輝きに高いこだわりを持ち品質の高い宝石のみを厳選しています。
ラボグロウンダイヤモンドについては、「カラーはD〜H」「クラリティはIF〜VS」「カットはExcellent~Very good」「カラットは1カラット〜7カラット」まで幅広いラインナップから選ぶことが可能です。
価格は天然ダイヤモンドの市場価格であるラパポート・ダイヤモンドのレポートと連動してますが、その価格はなんと天然ダイヤモンドの約3分の1程度、鑑定書・品質保証書も付属しており、安心して購入できることから支持を高めています。
ネクストダイヤモンドニューヨーク(NEXT DIAMOND NEW YORK)日本公式サイト:https://nextdiamond.nyc/
中国発、エシカルジュエリーブランド

ライトマーク(LIGHT MARKー小白光)
ライトマーク(LIGHTMARK – 小白光)は、2020年に設立された中国発の新しいジュエリーブランドです。販売するダイヤモンドはラボグロウンダイヤモンドで、天然ダイヤモンドではありません。
世界有数の技術を駆使し、ダイヤモンドの「新素材」をファッションとエモーションに、もはや美の追求の代償として自然環境を破壊することなく、環境保護の概念を製品開発に取り入れ、輝きを再定義し、ハイエンドの科学技術を駆使して若い人々の幸福感を高め、持続可能なファインジュエリーのグローバルリーディングブランドを創造することに力を注いでいます。
ライトマーク(LIGHT MARKー小白光)公式サイト:https://lightmark.cn/
LUSANT(露璨)
中国市場におけるジュエリー小売トップ企業のうちの一つである上海豫園ジュエリー&ファッショングループ(Yuyuan Jewelry and Fashion Group)が、2021年に立ち上げたラボグロウンダイヤモンド専門のジュエリーブランドです。
ANOTA
持続可能な新しい高級宝飾品ブランドであるANOTAは、プラム・ベンチャー・キャピタルが独占的に投資したシード・ラウンドの資金調達を完了し、主に製品開発と販路拡大のために使用される。ANOTAは主に、持続可能なダイヤモンド製品を開発することに重点を置いています。
ロシア発、エシカルジュエリーブランド

ニュー・ダイヤモンド・テクノロジー(New Diamond Technology / NDT)
ニュー・ダイヤモンド・テクノロジー社は、IIaおよびIIbタイプの最大級の高品質単結晶ダイヤモンドを育成するために2014年に設立された、ロシアに本社を置くラボグロウンダイヤモンドのブランド。世界最大のラボグロウンダイヤモンドメーカーのひとつです。
宝飾、工業、科学の国際市場分野を積極的に開拓し、ダイヤモンド製品の品質向上のための革新的なアプローチや技術を探求しています。ニュー・ダイヤモンド・テクノロジーは、ダイヤモンド市場全体に貢献することを主な目的として、国際的な研究機関や組織とパートナーシップを築き、相互に有益な協力関係を構築することに注力しています。
ニュー・ダイヤモンド・テクノロジーは、高品質で大きなダイヤモンドを生産することで知られています。また、NDTは、5.03カラットのブルーダイヤモンドを合成したことでも知られています。
ニュー・ダイヤモンド・テクノロジー(New Diamond Technology / NDT)公式サイト:http://ndtcompany.com/
ルミナス ダイヤモンド(Luminus Diamond)
Luminus Diamondは、ロシアに本社を置くラボグロウンダイヤモンドのブランドで、高品質なラボグロウンダイヤモンドを生産することで知られています。このブランドは、世界中の多くのジュエリーブランドにダイヤモンドを供給しているそうです。
ルミナス ダイヤモンド(Luminus Diamond)公式サイト:http://luminusdiamond.com
日本発、エシカルジュエリーブランド

プライマル(PRMAL)
2020年創業のエシカルジュエリーのブランドです。「未来につながるジュエリー」をテーマにファインジュエリーを展開し、ストーンには地球環境に優しいラボグロウンダイヤモンドを採用。
特徴的なのは、店舗を持たず中間業者を挟まずに、ダイレクトに工場とお客様を結ぶ、D2C(※1)ブランドであること。生産から販売までをコントロールして、無駄なコストを徹底的に排除し、ジュエリーを適正価格で提供しています。
※1:D2C = Direct to Consumer の略称で、メーカーやブランドが自社で企画・生産した商品を、自社のECサイトで、直接消費者に販売するビジネスモデルのことを指します。中間業者を省き、製造から販売までをブランドが一括管理しているため、コストパフォーマンスの高い製品を提供できるのが特徴です。
プライマル(PRMAL)公式サイト:https://www.prmal.com/ja
シンカ(SHINCA)
創業160年の京都の老舗ジュエラー「今与」が手掛ける「シンカ」は、日本で最初にラボグロウンダイヤモンドの販売を開始したブランドと言われています。(2018年 東京銀座に店舗をオープン)
業界を先駆けてきたシンカには、SHINCA(新価)を創り、SHINCA(真価)をお届けするという想いが込められており、研究とテクノロジーの結晶による素晴らしくピュアな美しさを生かした、シンプルでありながらこだわったデザインで人気を博しています。
シンカでは職人の技量が試される、シンプルでミニマルなデザインが多く、1カラット前後の大きいサイズのダイヤモンドまで揃えています。
ダイヤモンドには手が届かないミレニアム世代から、ずっと1カラットのダイヤが欲しかったという年配の方、本物のダイヤモンドを持っている富裕層など、客層は幅広く、さまざまな世代の顧客から支持を集めています。
シンカ(SHINCA)公式サイト:https://shinca-shop.jp/
エネイ(ENEY)
エネイは、大手百貨店「松屋」が立ち上げたエシカルジュエリーブランドで、松屋が自社ブランドを立ち上げるのは初の試みとなる。
エネイとはエニー(ANY)とエネルギー(ENERGY)をつなげた造語です。ブランドのコンセプトは「エネルギーや多様性を巡らすジュエリー」。
オーガニックコスメのディレクションなどを手掛ける田上陽子をブランディングディレクターに迎え、松屋がブランドコンセプトから、生産、販売までを手掛けることでコストが抑え、購入者が手に取りやすい価格帯を実現しています。
エネイ(ENEY)公式サイト:https://eney.jp/
ラボグロウンダイヤモンドの買取

いかがでしたか?ラボグロウンダイヤモンドの誕生、そして普及はジュエリー業界に大きな親展をもたらしました。SDGsの観点から今後もエシカルジュエリーの需要は高まっていくものと考えます。
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新時代の幕開けを告げる、ラボグロウンダイヤモンド、 世界中のセレブやインフルエンサーから愛される次世代ダイヤモンドの魅力やリユース、買取サービスにおける情報を解説。