ダイヤモンドの疎水性を利用して本物か偽物かを見分ける方法についてお話します。
市場には多くのダイヤモンドの偽物や類似品が出回っていますが、ネットである自宅でできる簡単な判別方法で、簡単なテストで本物のダイヤモンドを見分けることをサラッとお伝え致します。
ダイヤモンドの特性
ダイヤモンドは、その独特な化学的および物理的特性で知られています。最も顕著な特性の一つが、その高い疎水性です。疎水性とは、水をはじく性質のことで、これはダイヤモンドの表面が水分子と弱い相互作用を持つために生じます。この性質を利用すると、ダイヤモンドを他の多くの宝石や合成素材と区別することができます。
さらに、ダイヤモンドは親油性の特性も持っています。これは油との相互作用が強いことを意味し、油性ペンのインクがダイヤモンドの表面に容易に付着します。この親油性は、ダイヤモンドが他の物質と異なる方法で油を吸収するために生じます。これらの特性は、ダイヤモンドが天然の炭素の結晶であることに起因し、この炭素結晶構造がダイヤモンドに独特の光学的特性をもたらしています。
これらの物理的・化学的特性の理解は、ダイヤモンドの真偽を見分ける上で非常に役立ちます。真のダイヤモンドは、これらの特性を示し、偽物や他の類似の宝石は異なるので、これらの特性を確認してダイヤモンドの真偽を簡単に判別することができるのです。
疎水性のテスト
さて、ダイヤモンドの疎水性を確認するためのテストは、非常にシンプルで誰でも簡単に実行できます。
このテストは、ダイヤモンドの表面に水滴を一滴落とすことによって行われます。まず、清潔な水滴を用意し、スポイトのようなもので、それをダイヤモンドの表面にゆっくりと落としてみてください。本物のダイヤモンドの場合、その高い疎水性のために水滴は丸い形を保ち、表面に球状に留まります。これはダイヤモンドの表面が水分子を弾くために起こる現象です。
一方、水滴が広がって平らになる場合は、その石が偽物のダイヤモンドである可能性が高いです。偽物のダイヤモンド、例えばガラスやキュービックジルコニアはダイヤモンドと異なる化学的構造を持っており、そのため水滴が広がってしまいます。この簡単なテストによって、本物のダイヤモンドと偽物を初歩的に判断することが可能です。
ただ、これは正直、ご自宅だと。小学生の理科の実験のスポイトとかでやったとして、1cm・2cmのダイヤなら分かりますが、前回の動画で伝えた通り、ボリュームゾーンの0.3カラットとか0.5カラットだと4mm、5mmなので正直違いは分かりません。
親油性のテスト
次にダイヤモンドの親油性を利用するために、油性ペンを使用して行います。
テストを行う際には、ダイヤモンドの清潔な表面に油性ペンを使って線や文字を書いてみてください。本物のダイヤモンドの場合、その表面は油性ペンのインクを吸収し、文字がきれいに残ります。これは、ダイヤモンドが油性の物質を引き付けるために起こる現象です。油性ペンのインクがダイヤモンドの表面にしっかりと付着することは、本物のダイヤモンドである良い指標となります。
一方で、偽物のダイヤモンドやガラス、キュービックジルコニアなどは、油性ペンのインクをはじく性質を持っています。このため、これらの物質の表面に油性ペンで書くと、インクは滑り落ちたり、適切に付着しないことが多いです。このテストにより、本物のダイヤモンドと偽物を区別することが可能になります。
ただ、これの欠点は本物に行った場合には、油性マジックで書いた後にすぐに中性洗剤とジェムクロスで直ぐにゴシゴシ取らないと、そのままマジックが石に浸透しちゃってマジックが残ってしまう場合がありますので、自己責任でお願いします。
線の上に置く
最後にご自宅でできる一番確実で簡単なのは、ボールペンで線を引いた上に置くこと。
ダイヤモンドの屈折率と、キュービックジルコニアの屈折率は違うので、その違いでダイヤモンドだとこのように下の線が見えます。
逆にキュービックジルコニアだとこのような形で見えてしまいます。これが一番確実にわかるってなんですけども、これの唯一の欠点はほとんどお客様が持ってらっしゃるのは、指輪やダイヤモンドネックレスとかなので。その石を外すことができれば、もしくはルースの状態でお持ちであれば、この方法が一番わかりやすいと思います。
ただラウンドブリリアントカットでも余りにカットが薄いとダイヤモンドでも下の線が見える場合があるのでご注意ください。
















